アマゾン・ストラトス   作:I S S E I

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・・・遅くなってしまい申し訳ありません(汗)

次は早く投稿できれば良いなぁ


狩人vs龍 降り注ぐ脅威

NOside

 

一夏と鈴は互いにISを纏い、アリーナ中央で向かい合って合図を待っていた。

 

一夏「・・・」

 

鈴「・・・」

 

沈黙が誘う緊張感。

 

普段であれば活気で賑わう観客席も、緊張感に呑まれ沈黙している。

 

一夏は何の構えもせずノーモーション。

 

鈴は青龍刀を右手に持ち肩に担いでいる。

 

その緊張感の中でも、一夏は鈴の機体を観察していた。

 

一夏(映像と機体のスペックデータ、それらで大体の動きや性能と癖は把握してる。だけど改善されてる事も考慮しないとな、何事も想定しておいて損は無い)

 

一夏はセシリアの時も、鈴と同様に研究していた。

 

映像や機体のスペックデータを参考に、あらゆる想定を考慮していた。

 

そう、一夏は何事に置いても余念が無い。

 

生粋の負けず嫌いなのだ。

 

だからこそ、努力と研究を欠かさない。

 

アマゾンに成ってから拍車が掛かり、今に至る。

 

一夏は、自分を強いと思った事は一度も無い。

 

環境の影響も有るが、性格も相まって自分に厳しい。

 

一夏が鈴を観察する中、その鈴もまた一夏を観察していた。

 

鈴(一夏の機体は、武器を搭載してない超近接型。だけど、セシリアとの試合で見せた機動力。アレが有るからこそ非武装でも立ち回れる。いや、だからこその非武装かしらね)

 

互いに考察する中、カウントが始まった。

 

『3、2、1、試合開始』

 

一夏「フッ」ビュン!!!

 

先制したのは一夏だ。

 

瞬時加速(イグニッション・ブースト)を使い、一瞬で鈴との間合いを詰めた。

 

鈴「速い!!」

 

一夏「オラァ!!」

 

鈴「クッ」

 

一夏は間合いを詰めたと同時に右ストレートを放つが、鈴がそれを咄嗟に回避。

 

鈴(映像データなんて、もう宛にならない!!努力家なのは知ってるけど、コレは調整なんて生易しいレベルじゃない!!映像の一夏とは、もう別人)

 

鈴はこれ以上 無いほど驚いていた。

 

映像の一夏と今の一夏の圧倒的なレベルの違い。

 

短期間での急成長、それが一夏(アマゾン)の最大の武器だ。

 

一夏「今の、よく躱したな。瞬時加速(イグニッション・ブースト)からの奇襲だってのに」

 

鈴「正直、自分で驚いてるわ本当に。って言うか、アンタ何なのよ!?」

 

一夏「何がだよ?」

 

鈴の問い掛けに訝しむ一夏。

 

鈴「何がじゃないわよ!!合図までノーモーションだったのに、いきなり目の前にアンタが居るんだもの。セシリアの時は慎重に動いてたのに、アタシには奇襲って酷くない!?」

 

一夏「鈴、そんな屁理屈は本番じゃただの戯言(ざれごと)だぞ」

 

鈴の文句寄りのマシンガントークに、一夏は冷静に言葉を咎めた。

 

一夏「今は試合だから良いけど、コレが本番だったら」

 

鈴「だったら何なのよ?」

 

言葉を区切った一夏に、鈴がくい気味に問う。

 

それに対して一夏は、低い声で言い放った。

 

一夏「お前、死んでるぞ」

 

鈴「!?」ゾワッ

 

鈴は震え上がった。

 

一夏の言葉と、急激に浴びせられた威圧によって体が硬直した。

 

日常生活で、見られただけで恐怖を感じる事は普通ない。

 

鈴(な、何なのよ!?急に一夏の雰囲気が変わった。昔はあんな怖い顔しなかったのに!?)

 

鈴は一夏の変わり様に困惑した。

 

すると、鈴の後ろから一夏の声が聞こえた。

 

一夏「考え事とは余裕だな」

 

鈴「しまっt」

 

ガアアアアァァァァン!!!!!!

 

鈴「きゃあああああああああ!!!」

 

ドオオオオォォォォン!!!!!!

 

一夏の急激な変化に戸惑った一瞬の(すき)に、鈴の間合いに入った一夏が右ストレートで鈴を殴り飛ばす。

 

鈴「カハッ!!」

 

あまりの威力に、鈴はバリアに激突。

 

激突した衝撃に肺の空気が全て出てしまう。

 

鈴「ケホッ!ケホッ!」

 

一気に酸素を無くした事で、咽てしまう鈴。

 

一夏「鈴 試合の前にも言ったが、全力で来いって言っただろ?様子見なんて甘い事は考えんな。俺に勝ちたかったら、それこそ殺すつもりで掛かって来い」

 

その言葉で、鈴の脳裏にビットでの会話が過る。

 

『お前の全部を俺にぶつけて来い。そして受け止めた上で、俺が勝つ』

 

鈴「そうね、慣れ合ってる場合じゃなかったわね。アンタがマジなんだから、アタシもマジで()らないとね」

 

一夏「ここからは正真正銘 遊びは無しだ。最低でも医務室 行きは覚悟しとけ」

 

闘志を露わにし一夏を見据える鈴。

 

そんな鈴に対し、一夏も闘争心 全開で鈴に警告する。

 

鈴「アイツ(春十)と同じ医務室なんて、死んでも御免だわ」

 

一夏「俺なら冗談 抜きで殺すかもな」

 

鈴「アンタ……結構バイオレンスね(汗)」

 

一夏「あの2人(千冬と春十) 限定だ」

 

 

そんな2人の会話を聞いていた管制室では

 

真耶「凄い気迫ですね、画面越しでも伝わってきます。最後のは……少々 過激でしたけど」(汗)

 

千冬「・・・」

 

真耶が話しかけるも、千冬は無反応である。

 

心ここに有らずと言う言葉が一番 適切だろう。

 

真耶「織斑先生?」

 

千冬「!?ッ……何でしょうか、山田先生?」

 

真耶「どうなさったんですか?心ここに有らずって感じでしたよ。何か遭りましたか?」

 

千冬「いえ、個人的な事なので お気になさらず」

 

心配して尋ねる真耶だったが、千冬は はぐらかして答えようとしない。

 

そんな千冬の様子を見ていた箒とセシリアは

 

箒(おかしい、千冬さんが あんな ふうに なるなんて。公私混同は絶対にしない千冬さんが、仕事中に考え事。よっぽどの事がないと あんな ふうには ならない。おそらく一夏 絡みだろうが、何をしたんだ一夏?)

 

セシリア(織斑先生…どうなさったんでしょう?凄く思い詰めていらっしゃる様ですけど?)

 

長い付き合いの箒は千冬の挙動不審の理由に察しが付いていた。

 

だが流石の箒も、一夏がアマゾンだと自ら暴露していたとまでは予想していなかったが。

 

セシリアも、思い詰めている千冬を心配していた。

 

一夏を深く知る者の中で、鈴とセシリアだけが一夏がアマゾンだと知らない。

 

この先、どうなっていくのか。

 

 

視点は戻りアリーナでは

 

鈴「一夏、スペックデータを見たのよね?」

 

一夏「あぁ、バッチリとな」

 

2人は睨み合いながら会話していた。

 

鈴「なら、分かってるわよね?アタシの武器がコレ(青龍刀)だけじゃないって事」

 

一夏「衝撃砲だろ?その2つの球体、ソレから発射するんだろ?映像で見たぞ」

 

鈴「相変わらず勤勉ね」

 

一夏「負けず嫌いなだけだ。格闘の試合でも、チャンピオンを倒すのがベテラン選手だけとは限らねえからな」

 

鈴「確かにね」

 

一夏「負けたくねえんだよ、誰にもな」

 

いつの間にか、睨み合いながら一転して談笑に変わっていた。

 

鈴「アンタの負けず嫌い、昔より拍車が掛かってるわね」

 

一夏「2年も経てば色々 変わるっての」

 

その言葉を言い終えた直後、一夏と鈴は同時に臨戦態勢に戻った。

 

一夏「行くぞ、鈴」

 

鈴「望むところよ、一夏」

 

一瞬の間を置いて、その言葉は2人同時に発せられた。

 

一夏「決着を着ける」

 

鈴「決着を着ける」

 

っと、意気込んだ瞬間

 

ガシャアアアアァァァァン

 

アリーナのバリアを突き破り、ナニカがアリーナに侵入してきた。

 

立ち込める土煙が晴れ、姿を表した影が3つ。

 

蝙蝠(こうもり)蜻蛉(とんぼ)蜘蛛(くも)を人形にしたカイブツだった。

 

その姿を見た一夏は

 

一夏「管制室!!!大至急観客を避難させて下さい!!!アマゾンが3体 侵入しました!!!」

 

すぐさま通信を繋ぎ、侵入したモノの正体を管制室に伝えた。

 

その直後、観客席の扉が全て開放された。

 

そして警報が鳴り響き、放送が流れた。

 

声の主は真耶でいる。

 

真耶『緊急連絡…緊急連絡、至急 避難して下さい!!第1アリーナ内にアマゾンが侵入しました!!!全アリーナの選手 及び観客席の皆さんは、アリーナ地下のシェルターに避難して下さい!!!』

 

声は荒げているが、言葉は冷静だった。

 

慌てふためきながら逃げ出す日本人生徒達と、教員に事情を聞いて逃げ出す異国人生徒。

 

春十も観客席に来ていたが、教員に肩をかしてもらいながら避難していた。

 

教員の案内が的確だった事もあって、ものの1分たらずで観客席が無人になった。

 

一夏「鈴、お前も早く避難しろ。ここは俺が受け持つ」

 

一夏は鈴を逃がそうとするが、鈴が拒絶した。

 

鈴「なに言ってんのよ!?アンタ正気なの!?アンタを置いて行けるわけないでしょ!!!」

 

一夏「気が狂ってんのはお前の方だ!!!」

 

鈴「い…一夏」ビクッ

 

威嚇するように怒鳴り付ける一夏。

 

その迫力に気圧される鈴。

 

すると蝙蝠アマゾンが翼を広げ一夏達に向かって飛翔した。

 

一夏「クソが!!」

 

ガアアアァァォン

 

蝙蝠アマゾン「キシャアアアアァァァァァ」

 

ズドオオオオォォォォン

 

視野で気付いた一夏はカウンターで蝙蝠アマゾンに右ストレートを放ち、蝙蝠アマゾンを地面に落とした。

 

一夏「……ッチ、仕方ねえな。動き出した以上、もう猶予は()え」

 

そう言って一夏は地面に降り、ISを解除した。

 

鈴「一夏!?アンタ何してんのよ!?」

 

一見すれば、一夏の行為は自殺行為そのモノだ。

 

 

その反応は管制室でも

 

真耶「一夏くん!?何をしてるんですか!?」

 

セシリア「一夏さん!?お逃げ下さい!?」

 

箒「・・・」

 

千冬「・・・」

 

慌てふためく2人と対象的に、無言の箒と千冬。

 

千冬の反応を見た箒は察した。

 

箒「千冬さん、知っているんですね」

 

千冬「織斑先生と呼べ。……それから、確かに知っている。と言うより、目の当たりにしたからな」

 

箒「そうですか」

 

千冬の返答に、箒は全てを悟った。

 

一夏が千冬に正体を明かした事を。

 

だが2人は小声で話していた為、セシリアと真耶には聞こえていなかった。

 

だが、2人も知る事となる。

 

一夏の、今の種族を。

 

 

視点は戻りアリーナでは

 

鈴「一夏アンタ、早くISを展開しなさいよ!!!」

 

慌てて叫ぶ鈴の言葉を無視し、プライベート回線で鈴に話し掛ける一夏。

 

一夏『鈴、お前をふったのには もう1つ理由があるんだ』

 

鈴『そんなの今はどうでもいいわよ!!早くISをt』

 

一夏『良いから聞け鈴。俺がお前を拒否したのは、コレが1番の理由だ』

 

その言葉を最後に回線を切り、ガントレットをベルトに変えた。

 

そしてグリップを握り、前倒しに捻る。

 

〔ジ・リ・オン〕

 

ベルトから発せられた音声の後、一夏は静かに呟いた。

 

一夏「アマゾン」




次回はガチの戦闘となります。

早くタッグトーナメント行きたいです。

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