アマゾン・ストラトス   作:I S S E I

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今回から、いよいよ原作です。

ちなみに、タグを変更しました。

[千冬、オリ兄アンチ]から[オリ兄アンチ]に変えました。

それでは、本編どうぞ。



クラス代表決定戦
望む再会 望まぬ再会


一夏 side

 

俺は今、IS学園の教室に居る。

 

それにしても、俺を動物園のパンダか何かと勘違いしてないか?

 

ハッキリ言って、視線がウザイ。

 

アマゾンは気配察知が鋭敏に成ってるから余計にキツイ。

 

でも、悪意が無いから強く言えない。

 

それにしても、箒と一緒のクラスなのは嬉しい。

 

だけど、まさかクソ兄貴まで一緒だとは思わなかった。

 

見たくもない奴と顔を会わせなきゃ成らねえのは腹立たしい。

 

しかも、替え玉にした張本人なら尚更だ。

 

一夏(しかも入学式の時に教師陣の中にダメ姉まで居やがった。あの傍若無人を体現したような女が教師って、多分だけど「言われた事には「はい」か「yes」で答えろ」とか何とか言いそうだな)

 

俺がそう考えていると、教室の戸が開いて緑髪の女が入って来た。

 

教卓まで移動すると、挨拶を始めた。

 

真耶「皆さん、入学おめでとうございます。私は今日からこのクラスの副担任を勤めます、山田真耶です。これから1年間、宜しくお願いします」

 

生徒全員「・・・」

 

挨拶を終えても、全員返答無し。

 

見かねた俺は、挨拶を返した。

 

一夏「宜しくお願いします」

 

真耶「うぅ、宜しくお願いします」

 

返された事が嬉しかったのか、それとも返事をされなかったのが悲しかったのか半泣きで返事を返す山田先生。

 

一夏(って言うか、挨拶されたら返すのが礼儀だろ。名前が回文なのが珍しいのか知らねえけど、挨拶されたら返せよ)

 

俺がそう思ってると、山田先生が自己紹介を促した。

 

真耶「それでは、廊下側から順に自己紹介をお願いします」

 

順番は回って、俺の番に成った。

 

一夏「俺は織斑一夏。見て分かると思うが、俺は男だ。でも俺はISを動かす事が出来る。それに俺は、或るIS開発者のテストパイロットをしている。でも、性別とか肩書きとか関係無く仲良くしてくれると嬉しい。これから1年間よろしくな」

 

挨拶が終わった瞬間、後ろから気配を感じた。

 

しかも筋肉の音からして、攻撃しようとしてるのが分かった。

 

俺は振り返らずに攻撃を受け止めた。

 

一夏「再会早々ご挨拶だな、織斑先生。いや、ブリュンヒルデ」

 

千冬「今まで何処をほっつき歩いていた?」

 

如何にも保護者みたいな言い方をするダメ姉に、俺は振り返りながら言った。

 

一夏「ドイツに置き去りにしといて、今さら保護者面するのは止めろ。それに仕事を理由に家を蔑ろにして、尚且つ俺のSOSを無視してたんだ。どの面下げて姉面してんだよ」

 

千冬「・・・」

 

俺の文句に、ダメ姉は黙ったままだった。

 

まぁ、理由は分かってるけどな。

 

一夏「奇襲を仕掛けるなら、最低でも殺気を消せよクソ兄貴」

 

千冬、春十「な!?」

 

俺がクソ兄貴の奇襲を指摘すると、2人は驚いた。

 

一夏「相変わらずだな。いや、クソ兄貴に加担してるから質が悪く成ってるな」

 

俺がそう言うと、クソ兄貴がキレ気味に話し掛けて来た。

 

春十「出来損ないの分際で偉そうな口を利いてんじゃねえよ。それにテストパイロットなんて肩書き、お前には不釣り合いだ」

 

一夏「お前の価値観で人を計ってんじゃねえよ。それに、ドイツの一件で俺達の縁は切れてんだ。今さら昔の関係を持ち出してデカイ態度してんじゃねえよ」

 

クソ兄貴の勝手な物言いに、俺は殺気を浴びせながらそう言った。

 

春十「ヘ、へへ。良い目するように成ったな。でもな、お前がそんな目をした所で、お前が俺に劣ってるのは変わらねえよ」

 

クソ兄貴は殺気に少し怯んだけど、持ち前の強がりを出して罵って来た。

 

一夏「何も知らねえ奴は気楽で良いよな」

 

そんなクソ兄貴を見て、俺は呆れながらそう言った。

 

春十「どういう意味だ?まさかとは思うが、お前如きがこの2年間で強く成ったとか言うんじゃねえだろうな?」

 

俺の言葉に、クソ兄貴は気に食わないと言った表情でそう聞いて来た。

 

一夏「生憎だが、その通りだ。俺とお前とじゃ次元が違う。例えて言うなら、蟻1匹VS専用機ISだな」

 

春十「巫山戯るな!!!俺とお前に、そんな差が有るか!!!有るとしたら、お前が蟻側だろうが!!!」

 

俺が力の差を例えると、クソ兄貴は叫んで激怒して殴り掛かって来た。

 

構えからして、コイツもそれなりに鍛えてるみたいだ。

 

だけど

 

一夏(そんなの、アマゾンに成った俺から観たら小手先程度の小技に過ぎない)

 

ガシッ

 

俺はそう思いながら、クソ兄貴の拳を止めた。

 

春十「何!?」

 

一夏「そんな飯事(ままごと)体術なんか通じるかよ」

 

クソ兄貴は、攻撃を止められた事にかなり驚いていた。

 

其処に俺は、挑発の意味も込めて罵った。

 

春十「調子に乗るなよ、俺は姉貴に鍛えられたんだぞ。その俺の体術が、飯事だと」

 

挑発が効いてるみたいだ。

 

かなり頭に血が上ってるな。

 

一夏「恐らくだが、お前が習ったのは自己防衛程度の技術だ。ただの素人に、いきなり殺しの技術を教える訳が無いからな」

 

千冬「!!」

 

春十「殺しの、技術?」

 

俺の推測を聞いてダメ姉は動揺し、クソ兄貴は戸惑っていた。

 

一夏(そういえば忘れてたけど、此処って教室だったな)

 

俺は今更ながら、回りを見てそう思った。

 

教室に居る俺達以外の皆が固まっていた。

 

一夏「お前ら、場所を変えるぞ。此処じゃ話しづらい。山田先生、俺達少し席を外します」

 

真耶「は、はい」

 

俺はダメ姉とクソ兄貴に場所を変えると言って、山田先生にも断りを入れた。

 

そして返事を確認して、俺達は屋上へ向かった。

 

 

千冬 side

 

私は今、春十と一夏と一緒に屋上に来ている。

 

しかし、一夏は変わってしまった。

 

私に執拗な態度であんな物言いをするのが腹立たしかった。

 

だから春十の不意討ちも黙っていた。

 

だが一夏は、春十の殺気を読み取って指摘した。

 

それに春十の攻撃を簡単に止める辺り、かなり強くなっている。

 

しかも、春十の体術の度合いを見破る観察力。

 

信じられない成長スピードだ。

 

千冬「一夏、この2年間に何が遭ったんだ?」

 

私が尋ねると、一夏は面倒臭そうに答えた。

 

一夏「チッ仕様がねえな、教えてやるよ。俺はモンドグロッソの試合開始前に、クソ兄貴に無理矢理連れ出されて買い物に行ったんだ。その道中に、がたいの良い男3人に囲まれてこう聞かれた「織斑春十はどっちだ」ってな。するとクソ兄貴は自分が弟だと言い出した。俺は当然ながら抗議しようとした。だが、声を出した瞬間にクソ兄貴に腹を殴られ気絶させられた。つまり、俺はクソ兄貴の替え玉にされたんだ」

 

千冬「な、何だと!?」

 

私は一夏から聞いた事が信じられなかった。

 

まさか春十が、一夏を替え玉にするなんて考えられなかった。

 

千冬「春十、本当なのか!?」

 

春十「そんな訳あるかよ!」

 

私は春十に確認するが、春十は否定した。

 

一夏「信じる信じないはアンタ次第だ。まぁ俺のSOSを無視し続けたアンタが信じるのは、確実にクソ兄貴の方だろうがな」

 

春十が否定した所で一夏は薄っすらと笑いながらそう言った。

 

すると春十が、一夏に話し掛けた。

 

春十「お前、さっきから姉貴に対して態度がデカくないか?それに、俺とお前の強さに差がって有るって言ってたよな?」

 

気に食わないと言う表情で言う春十に、一夏は当たり前と言う態度で応えた。

 

一夏「言ったぜ、だからなんだよ?また昔みたいに他人に頼んで俺を痛め付けるか?」

 

私は一夏の言葉に引っ掛かるモノか有った。

 

〈他人に頼んで痛め付ける〉

 

千冬(どういう事だ?それに、さっき一夏が言ってたSOSと言うのも引っ掛かる)

 

そう思った私は、一夏に尋ねた。

 

千冬「一夏、痛め付けると言うのはどういう事だ?」

 

その時、私は横目で春十を見た。

 

春十「・・・」

 

春十は、何処か気不味そうな表情をしていた。

 

一夏「俺はアンタが仕事で居ない時、クソ兄貴のサンドバックにされてたんだよ」

 

千冬「な!?」

 

私は一夏の答えに驚愕した。

 

私の驚きを無視して、一夏は続ける。

 

一夏「それだけじゃねえ。学校ではクソ兄貴がヤンキー達に金を渡して、俺をヤンキー達のサンドバックにされてたんだ。その上、家事は俺に全部丸投げと来た。まるで奴隷みたいな生活だったぜ」

 

千冬「・・・」

 

私は言葉が出なかった。

 

私が仕事で家を空けている間に、春十がそんな事をしていた事が信じられない。

 

最後に一夏は、私を睨みながら言った。

 

一夏「そして俺は、アンタに何度も助けを求めようとした。なのにアンタは、仕事を理由にその全てを無視した。そして俺が行方不明に成ったにも関わらず、ドイツ軍に捜索願いを出すだけで自分達はさっさと日本へ帰国。まったく、本当に血が繋がってんのか疑わしく成って来たぜ」

 

まさか此処まで嫌悪されているとは思わなかった。

 

しかし私は、春十が一夏にした仕打ちの理由を問い詰めた。

 

千冬「春十、説明して貰おうか」

 

春十「な、何だよ!?俺よりコイツを信じるのかよ!!!」

 

春十は一夏を指差してそう言った。

 

惚ける春十に、私は疑問に成っていた事を聞いた。

 

千冬「なら聞くが、何故一夏を出来損ないと罵った?」

 

春十「ぐっ!」

 

私の質問に、春十は動揺していた。

 

今の春十のリアクションで、どちらが真実を言っているかは明らかだった。

 

千冬「質問に答えろ。何故一夏にそんな仕打ちをした」

 

さっきの質問を春十にすると、春十は開き直って話始めた。

 

春十「チッ…何で上手く行かねえのかねぇ。折角今まで苦しめて来たのに。あぁそうだよ、全部ソイツの言う通りだ。理由としては、兄より優れた弟が存在するってのが気に食わないからだ。兄弟ってのはな、生まれた順で評価されないと行けねえんだよ。なのに此奴は、俺より優れてた。頭脳、運動の両方でな。だから潰してやろうと思ったんだよ。ちなみに、姉貴も半分は俺に加担してたんだぜ。一夏の話を碌に聞かずにいたアンタも同罪だ」

 

春十は悪びれる様子も無くそう言った。

 

正直、最後は言い返せない。

 

すると、今まで黙っていた一夏が口を開いた。

 

一夏「お前さぁ、絶対に蘭にしようとした事を反省して無いだろ?」

 

一夏の問い掛けに、私は間に入った。

 

千冬「ちょっと待て。春十が蘭に何かしたのか?」

 

すると一夏からとんでもない答えが返って来た。

 

一夏「何をしたかって?このクソ兄貴、蘭をレ〇プしようとしたんだよ」

 

千冬「な、何だと!?」

 

私は春十が仕出かした事に、頭が真っ白に成った。

 

その時、春十が一夏の質問に答えた。

 

春十「反省?何でそんな事をする必要が有る?大体、せっかく俺の女にしてやろうと思ったのに、何で拒まれたのか理解に苦しむ」

 

その言葉に、一夏の雰囲気が変わった。

 

千冬(これは間違いなく、殺気だ)

 

一夏の殺気を感じて、私は足が震えていた。

 

これ程の殺気は感じた事が無い。

 

例えで言うなら、まるで[猛獣]の殺気だ

 

すると、一夏が春十を睨みながら言った。

 

一夏「お前、何処まで腐れば気が済むんだ?俺がその性根を叩き直してやる」

 

一夏はそう言いながら、首や手の間接を鳴らした。




いかがでしたでしょうか?

次回は兄弟喧嘩です。

結果は丸分かりでしょうが。

それでは次回をお楽しみに
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