彼等は総じて化け物(モンスター)である   作:千点数

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17:氷タイプの服部鬼十郎君はかなり器用だが、出来ない事もある

 [北海道/電波塔/十一月中旬]

 

 がちゃがちゃ。ぱちっ。

 

 「番長って器用だよな」

 「ばんちょー凄い!」

 「・・・・・・どう作るの?それ」

 「まあ、ネットとかで雑学イロイロ詰め込んだしな」

 

 簡易的な双眼鏡を作っていると、ガキ共が寄ってきてそう言ってくる。

 小学生のとある時期に、ガチな秘密基地を作りたかったが為にイロイロ知識を調べてそれをノートなんかにまとめていて、何回も読み直したりして時々実践してたらそれなりに出来るようになった。

 

 「ばんちょー何でも出来るねー!すごい!」

 「何でも、は流石に無理だぞ。俺にも限度くらいある」

 「え?そうなのー?例えば?」

 「料理。あれは何回やっても上手くいかなかった。どうしても焼く時間や煮る時間を間違えて焦がす。教本通りにやっても焦げた。あれはもう一種の呪いだな。

 あとはあれだな。スポーツだな」

 

 俺がそう言うと、ガキ共は皆驚くような表情をして俺を見る。

 

 「どうかしたか?」

 「ばんちょースポーツ下手なの?」

 「番長がスポーツが下手って・・・・・・」

 「どう考えてもそう見えないわ」

 「料理はまだわかるけど・・・・・・戦ってる時すごく運動神経良さそうに見えたよ?番長」

 「ばんちょースポーツにがてー?」

 

 皆が見なして口々にそう言うが、俺は本当にスポーツが上手く出来ないのだ。

 

 「いやぁ、どうにも苦手なんだよな。ずっと武術やってばっかしで、スポーツのルールとかも全然しらん。唯一知ってる野球のルールを知ったのが中学一年の頃だったからな・・・・・・」

 

 訳あって、喧嘩で強くなる必要があったから、喧嘩術を幼稚園の・・・・・・確か年長の頃から磨いていたら、いつの間にか運動出来てスポーツ出来ないという訳わからん人間になっていた。

 

 ・・・・・・よし、双眼鏡完成。

 

 「ほれ、出来たぞ。少し前にお前の欲しがってた双眼鏡」

 「やったぁ!ありがと番長!」

 

 少し前に、ガキ共が見張りをしたときがあったが、その時一人の男の子が、双眼鏡が欲しいと言っていたのを思い出して、作っていたのだ。

 

 「よし、服部(はっとり)子供(ガキ)隊、出動だ!見張りしてくるぜ!番長!」

 「おう、絶対に窓の外に身を乗り出すなよ。あと、外を見るときはこっそりとだぞ。こっそり」

 「わかったー!」

 

 本当に随分と元気になったもんだ。

 今では服部(はっとり)子供(ガキ)隊なんて名乗って、見張りを率先して行ってくれる。

 

 「さてと、次は何を作ろうかね」

 

 ・・・・・・ガキ共用の護身具でも作るか。

 

 *

 

 [電波塔/服部(はっとり)子供(ガキ)隊の見張り矢倉]

 

 「ねーねー、そっちばーてっくすいるー?」

 「いないー」

 「・・・・・・こっちもいない」

 「うん、いねーな。・・・・・・にしても番長の作ったこれ(双眼鏡)、使いやすいなー」

 「番長すごい」

 「同意するわ」

 

 「あ、敵いたー!」

 「どこどこ?」

 「どこー?」

 「いるわね。あっちに」

 「うん、いる」

 「よっしゃ、番長に報告してくる!おーい!番長ー!」

 

 子供達は今日も元気いっぱい。

 ・・・・・・つかの間の、平和。だからこそ。大切にしたいと。

 守ろうと、思った。




 子供達視点の話書いてみようかな、と思った今日この頃です。
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