彼等は総じて化け物(モンスター)である   作:千点数

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 ポケモンバトル回です。


21:合流 その三

 [一月下旬/諏訪/ある日の朝]

 

 「という訳で、今からバトルをします」

 「どういう訳だ!? 唐突にも程がある!」

 

 いきなり訳解らん事を言ってきた格闘タイプ(脳筋おバカ)な釘宮天地に、俺、草薙竜介は突っ込みを入れた。

 

 「オイオイさっき言っただろ。バトルするぞって。もう忘れたか竜介?」

 「いやそれ一方的にお前が言ってきたんであって、俺の意思は何処にも介在してないから。うん」

 「いやでも目と目が合ったじゃん」

 「無理矢理お前が合わせたんだよなぁ!?」

 

 顎を捕まれて、まるで餌を前にしたライオンのような目つきで睨まれた後に「目と目が合ったら・・・・・・ポケモンバトル、だよなぁ?」とか言われた俺の気持ちを少しは汲み取ってくれ・・・・・・ッ!超怖かったんだからなぁ!?

 

 「つべこべ言うなうたみとコンビの胸にお前投げつけるぞ」

 「それだけは止めて。そのままキャッチからのサンドイッチ→ベッドイン→ゴールイン(意味深)しちゃう」

 「・・・・・・ちッ、コレだからリア充は。爆発してから五裂四散しやがれ」

 

 天地、お前もな!

 

 *

 

 「ルールは簡単。瀕死になった方の負けだ」

 「オーケーオーケー。んじゃぁ、ちょっとやるか」

 

 俺と天地は、それぞれ『りゅうのまい』と『ビルドアップ』を積む。

 

 「行くぜッ」

 「来いッ!」

 

 俺は、上がった素早さのままに突っ込み、『ドラゴンクロー』を発動させて斜め下から切り上げる。

 それを、天地は『グロウパンチ』で無理矢理軌道を変えやがった。力技にも程がある!

 

 「こん、の、馬鹿力がぁ!」

 「ハッ、言ってろ!」

 

 『ドラゴンテール』で天地を吹っ飛ばし、強制的に間合いを取る。

 近距離は危険。アレは一発でも掠れば即瀕死になる威力だな。

 

 「アンタもアンタで大概な攻撃力だな」

 「ッたりめーだろ? 俺ぁ攻撃も特攻もどっちもイケる砲台型のステータスなんだよ」

 

 近距離がダメなら遠距離で決める!

 

 「ぶっ飛べぇ! 『りゅうのはどう』ッ!」

 

 俺が放った西洋の龍を象ったエネルギーのカタマリが天地に向かってすっ飛んでいく。

 が。

 

 「『せいなるつるぎ!』」

 

 あの野郎。また力業で一気に切り上げて『りゅうのはどう』を真っ二つにしやがった。

 

 「ちッ、テメーの攻撃力マジでチートだろ。あんなんでも一応デカいバーテックスの群れを纏めて灰にする威力はあるんだが」

 「竜介のさっきの攻撃はちょいとくらったらまずかったもんでな。斬らせてもらった。もうちょい上の技でも出さねーと俺は倒せねぇぜ?」

 

 ヒュンヒュンと風を切る音を立てながら、天地は青白く光る剣を振り回す。

 ・・・・・・あんなモノくらったら俺も瀕死になるっての。

 

 「へぇ。じゃーリクエストにお答えして」

 「よっしゃ来い!」

 

 俺はさっきの天地の言葉に笑顔で答えると、左腕にクリアパープルに光るエネルギーを溜める。

 

 「さて、耐えて見せろ。伝説クラスの技って奴を見せてやらぁ!」

 「・・・・・・ちょっちこりゃヤベーかも・・・・・・・よっしゃ、来いやぁ!」

 

 身体を半分引いて、力を溜めて・・・・・・そして、思いっきり前に向かって振り回すようにして放つ!

 

 「『あくうせつだん』!」

 

 くうかんポケモン、パルキアの専用技。

 その威力と言えば、風はおろかその世界の空間さえも真っ二つに切り裂いて、天地に向かってクリアパープルの刃は進んでいく。

 

 「『せいなるつるぎ』!」

 

 それに、天地は真正面から挑んだ。

 俺の亜空切断と、天地の聖なる剣。

 その二つは拮抗し、数秒後・・・・・・

 

 耳をつんざく大爆音と共に、大爆発を引き起こした。

 

 *

 

 「やるじゃねぇの。でも、俺を瀕死にするにはちょっと足りねぇな」

 「ハッ、そんなボロボロの身体でよくそんな強がりが言えるもんだ」

 

 瀕死直前になっても、天地の目はギラギラと俺を睨み付け続けていた。どんだけ戦闘狂なんだよ。

 ・・・・・・そういや、男の()な見た目に騙されるが、コイツは脳筋だったな。戦闘狂なのは当たり前か。

 

 「コレで終わりにするか」

 

 俺はそう言いながら、『りゅうのはどう』を放つ為に、溜めを作る。

 

 「そうだな。そろそろ終わりにしねぇと。昼メシ食いてぇしな」

 

 天地も、『ばくれつパンチ』を発動させて、身構える。

 

 そして、いざーーーー

 

 

 どっがぁああああああああああああああん!

 

 「Geyaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!」

 

 

 ーーーーという時に限って邪魔が入るのかチクショー!!

 

 いきなり冬野菜を育てている畑の一角が大爆発を起こしたかと思えば、そこから大小様々より取り見取り大バーゲンといった感じに、大量のバーテックスが湧いてきた。

 

 「オイ天地。一旦バトルは中止だ」

 「おう」

 

 見れば、天地はバトルを邪魔されて怒って、艶のある長い黒髪がオーラを纏ってユラユラ揺れている。

 

 「天地、気持ちはわかる。その鬱憤、あのバーテックス共にぶつけるぞ」

 「・・・・・・おう」

 

 次の瞬間。

 バーテックスの集団の内の約半分が、無慈悲に消し飛ばされた。

 

 「ワリィが、今からやるの全部八つ当たりだ」

 「いや、八つ当たりじゃないと思う」




 バーテックス は バトル の 邪魔 を した!

 バーテックス は 消し飛んだ!
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