彼等は総じて化け物(モンスター)である   作:千点数

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 書いてしまった・・・・・・反省も後悔もしてません。

 7/5 更新


2:三ノ輪姓になったら報告しろよ、弟よ(by兄貴)

 「オイオイ・・・・・・世界規模とはまた恐れ入った。この世界の天の神様はほとほと人間嫌いらしいな」

 

 あのあと、空間が変わって瀬戸大橋のすぐ側の社っぽい場所になったと思えば、直ぐに女の子三人を迎えにきた大赦と呼ばれる、四国を牛耳る組織に所属している皆様方に俺達兄弟は連行されて、で、俺達が何者かと延々と問い詰められて二時間半。

 

 俺は今、大赦の職員見張りの元、資料室と呼ばれる部屋で資料を読んでいた。主にこの世界の歴史とかについて。

 本当は検閲済みの書物しかない『図書館』と呼ばれる場所に通されるらしいのだが・・・・・・俺の持つ力が特別だとかなんだとか。

 

 二十一世紀、天の神々がこの世界に人類の粛正という理由で、世界にバーテックスと呼ばれる化け物が進行。その後三年以上人類退廃の時代が続いた。

 ・・・・・・が、そんな時。まず諏訪に、そしてその後、四国にも、『特別な力を持った人間』がやってきて、人類は盛り返したらしい。

 調べれば、諏訪と四国だけでなく、通信がたまたま繋がった沖縄や、北海道にもいたらしい。

 

 そして、その『特別な力を持った人間』が確認されて約半年後。

 『人神戦争』と呼ばれる、その『特別な力を持った人間』と天の神々が起こした戦争によって西暦は終了、新しく『神世紀』と呼ばれる時代になったらしい。

 そして、それから三百年。

 人神戦争によって、天の神々はその数を『半分以下にまで減らし』、殆ど人類の勝ちに近い状態で引き分け、そして以後三百年もの間、まあ平和が続いている、と。

 

 ・・・・・・途中、神世紀の初め頃の方・・・・・・大体七十年くらいの時に不自然な空白期間があったんだが、何があったんだろうか。職員の人に聞いても曖昧な返事しか帰って来なかった。

 

 *

 

 ところ変わって、俺達兄弟が助けた少女達のいる病院のロビー。

 俺はそこで、黒髪美少女と黄色い髪の美少女・・・・・・鷲尾須美と、乃木園子の二人と話していた。

 弟は、今回大怪我して入院することになった女の子の、三ノ輪銀の病室に呼ばれたらしく、そこに案内されていった。

 

 「まあ、俺達兄弟はへんてこな力を持ったあほんだらコンビって事で良いぜ」

 「何ですかその微妙な説明は・・・・・・」

 

 鷲尾に呆れられた。何故だ。

 

 そのまま雑談をしていたら、今度は鷲尾と乃木の二人が三ノ輪銀の病室へと行き、そして入れ代わりになるようにして妙にげっそりとした様子の我が弟、真央が帰ってきた。

 

 「よお真央。搾り取られた感じの顔してんな。どうした?」

 「兄ちゃん・・・・・・ヤバい」

 

 真央はガタガタ震えながら、

 

 「何でか知らないけれど、銀ちゃんがヤンデレで、その対象が僕だった」

 「良かったじゃん」

 

 弟にも少々早い気がするけど春が来たか~結婚式には呼べよ真央。

 

 「うん、別に良いんだけどね?うん、可愛いし、僕好みだし、初めてあった時に一目惚れしちゃったから別に良いんだよ。

 ・・・・・・でもヤバいの兄ちゃん。視線が全てハイライト無くて、物理的な力が篭ってて、更にキスまでされちゃった。多分銀ちゃんが大怪我してなかったらそのまま・・・・・・パクッと逝かれちゃってた」

 「ええ・・・・・・」

 

 聞けば、何か二人とも運命感じちゃったらしくてそのまま両思いでハッピーエンド・・・・・・とまではいかず、ヤンデレルートに何故か入ったらしい。

 弟曰く、病まれる要素ひとっつも無かった・・・・・・だろう!らしい。

 

 「うーん、苗字変わりそうだったらきちんと報告しろよ?」

 「兄ちゃん僕を見捨てるの!?」

 「いやぁ・・・・・・だってさ、お前が好きな、ドロッと、ネットリとした愛情を向けられる感じのヤンデレだぜ?最高じゃないの?」

 「アニメと現実は違うって今気がついたよ兄ちゃん・・・・・・あれは怖い。だってさ、あれだよ?

 キスしたあと、また深い方をされて、口離した後、「浮気したら・・・・・・地の果てまで追い詰めて犯す」って抑揚のない声で言われちゃうんだよ?ハイライトが消え去った目でじっと見られるんだよ?

 ・・・・・・可愛いけれど別の意味でヤバい」

 

 惚気にしかきこえない。

 あと、三ノ輪さんすげぇ。行動力パネェ。

 

 「もうあれだ。むしろそのままパクッといかれて三ノ輪さん家の子になっちまえよ真央」

 「・・・・・・出来ればあと八年は武田姓でいたいなぁ・・・・・・」

 

 あ、真央が死んだ目になった。

 

 *

 

 (好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き・・・・・・)

 

 あいつ・・・・・・武田真央の事を考え出すと、気持ちが溢れて止まらない。

 自分でもこんなになるとは思わなかった。

 

 でも、あいつの事を考えるだけで胸がキューっとして、ドキドキして。

 逆にあいつが誰かに取られる・・・・・・そう考えるだけで胸がどす黒い感情で満たされて、頭の中で何かが切れかかってしまいそうになる。

 

 でもまさか・・・・・・一目惚れというものを、実際に、自分が体験してしまうとはなぁ。

 膝をついてしまって、眼前にはバーテックスが吐き出した無数の針が迫り、周囲を二体のバーテックスで固められ、もう絶対絶命の状況。

 そんな状況から、足が震えさせながらも、助けてくれたのがあいつ、真央だ。

 その勇気に少しきてしまって、でそのあと何故か足がすくんで動けなくなってしまったあたしを正面から抱きしめて、無言で背中をポンポンされた。

 何だかわからないけど、何故かこれで物凄く安心してしまって、心も体も溶かされちまって、あいつに陥落してしまった。

 

 で、さっき実はあっちも一目惚れだった事がわかって、両思いだったって事が嬉しくなってそのまま深い方のキスをしてしまった。

 とても気持ちが良かった。あの感覚を思い出しただけで・・・・・・

 ・・・・・・とても体が熱い。体の、臍の下辺りが疼く。

 

 「・・・・・・はぁっ、はぁっ・・・・・・!・・・・・・好きぃ・・・・・・!」

 

 *

 

 ゾクッ!!

 

 「何か物凄くネットリとした感情をキャッチした・・・・・・!(戦慄)」

 「とうとう怪電波まで受信し始めたか我が弟よ」




 真央くんが人生の墓場に入るまでそう遠くはないようです。
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