彼等は総じて化け物(モンスター)である   作:千点数

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予告通り、一話間話はさむです。

次回からゆゆゆに入るっす。


幕間:あとの話

 [三人称視点]

 

*1:とある姉妹と少年と

 

 「お姉ちゃん、待ってぇ」

 「あー、荷物貸しなさい、半分持ってあげるから」

 

 姉妹が夕方の、茜色の空の下帰路に着いている。

 姉妹仲は良さそうで、喧嘩しても直ぐに仲直りしそうなのが目に浮かびそうなくらいだ。

 

 「・・・・・・ヨイショッと、ほら、行くわよ」

 「ありがとう、お姉ちゃん」

 

 てくてくと、並んで歩く二人。

 

 しばらく歩いていると、姉の方の視界にふと、何かが映った。

 

 「・・・・・・どうしたのかしら、あのヒト」

 「・・・・・・倒れてるね。お姉ちゃん」

 

 道路のど真ん中に、少年がぶっ倒れていたのだ。

 こんな早くから酔っ払いか?と思うと、どうやらそうでもないらしい。

 

 「・・・・・・み、ず・・・・・・」

 「だ、脱水症かしら?」

 

 今の季節は夏。

 脱水症と熱中症を併発していたらしく、体温を手で計ってみればとても熱かった。

 故に、近くの公園まで姉妹二人で運び、ぶっ倒れていた少年に水を飲ませる。

 

 そして、救急車を呼ぶ。

 

 「熱中症って怖いわねー。注意しなさいよ?樹」

 「うん」

 

 ・・・・・・この姉妹と先ほどの少年が再開するのは、そう遠くない話。

 

 

 

*2:電気

 

 「真央ー?まーおー!起きろー朝だぞー!」

 「ううん・・・・・・んみゅ・・・・・・」

 

 真央と呼ばれた少年は、目を覚ますと寝ぼけなまこで、目の前にいる活発そうな少女・・・・・・三ノ輪銀に問い掛ける。

 

 「いま何時ぃ・・・・・・?」

 「七時。サッサと起きろ」

 

 むくり。と、起き上がった少年は、身嗜みを整え、リビングへと向かう。

 

 そこでは、銀の弟が、姉の手伝いをしていた。

 

 「ねぇちゃんは座ってろって!片腕うごかねーんだろ!」

 「ダイジョーブだって!こうやってやれば・・・・・・ってうぅわぁ!?」

 「ダイジョーブじゃないじゃん・・・・・・」

 

 いまの銀は、かなり痛々しい見た目だった。

 大赦曰く、満開を使った影響で、極度の疲労でそうなってしまった、という事らしい。

 

 今の銀の状態は、片目に眼帯、更に右腕を布で吊っており、更に左足が少し痺れているという状態だ。

 

 真央は、銀の手伝いをするために、アタフタしている姉弟の方に駆け寄った。

 

 「ほら、僕が持つから。銀ちゃんは箸を出して?」

 「おう、ありがと」

 

 真央は、銀の姿を見る度に心が痛くなるが、

 

 (四人全員(・・・・)、命が無事でよかった、かな)

 

 ・・・・・・そう思い、ごまかす毎日であった。

 

 *

 

 誰かが欠けたこの仮初の平和な日常、その一端。

 知らぬ事は、忘れる事は、幸せか、それともーーー




 
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