まちがった青春を送るオリヒロ達の夕べ   作:ぶーちゃん☆

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お待たせしました。中編①でも後編①でもなく、まごうかたなきただの中編ですよ?





ラノベの神様は悪戯がお好き【中編】

 

 

 

 予期せぬ突然のとばっちりに、リア充美少女の名をほしいままにしている(自分調べ)この家堀香織さんが、スクールアイドル(♂)の前でココアをぶふぅっと噴射寸前であった。葉山先輩の顔に噴き出すのを堪え、なんとかコップ内に留めた自分を褒めてあげたい。

 え? なんで私が被害受ける形になってるのん?

 

「にゃっ、にゃにゃにゃにゃにをどえりゃあおかしな事いうてはりますのん!? 私が比企谷先輩をお慕い申し上げてるとか、なまらおかしかばってん……っ!」

 

「ど、どこの言葉かな……?」

 

 いやん! 動揺しすぎて千葉生まれ千葉育ち、生粋の千葉っ娘の千葉弁がおかしなことにっ!

 ほ、ほら、最近方言女子がキテますんで☆ 各地の方言詰め込みすぎだろ。

 

「……それに俺は比企谷だなんて一言も言ってないけど?」

 

 苦笑交じりの顔から一転、またもや底意地悪そうにニヤリと笑う葉山先輩。

 ……ハッ!? チクショー! 慌てすぎて定番の引っ掛けにまんまと掛かっちゃたじゃんか! 完全にただの自己申告である。

 

 くっそ、今日はとんだ厄日だぜ……! 葉山先輩に捕まるわ葉山先輩にナンパされるわ葉山先輩に恋心を見透かされるわ葉山先輩に残念な女に見られちゃうわでもう散々!

 おい、最後のは今日に限った事じゃないだろ? ってやかましいわ。

 

「なっ……! なんで……!?」

 

 こうなってしまうと、誤魔化すとか上手いこと言って取り繕うとかそういう器用な真似が出来なくなってしまうのが、素直が服着て歩いてると評判のピュアな女の子たる私である。自分、不器用ですから。

 

 だってさ、私と葉山先輩って、マジで交流なんて全然ないんだもん。それなのに、なんで私が比企谷先輩ラブだって知ってんの!?

 ……ま、まさかいろはが……、ってそりゃないわ。メリット皆無どころか自爆にしかならないもの。

 

「ん? なんで? それはなんで俺が家堀さんの好きなヤツを知ってるのかってこと?」

 

「は、はい、なんで知って…………、って、ち、違うもん! べべべ別に私は比企谷先輩の事なんて、これっぽっちも好きじゃないんですからね……!?」

 

「あはは、それってツンデレって言うんだっけ?」

 

「ツンデレ言うなし」

 

「だって、俺と家堀さんが初めて会話したのって、確かあのバレンタインイベントだろ? あの時の君の様子を見てれば、さすがになんとなくは、ね」

 

「くぅ〜っ! ……ま、まじかぁ……」

 

 カビラも真っ青のくぅ〜っ! が出てしまう程には衝撃的である。いいんです! いや、全然よくないです!

 ……わ、私って、そんなに分かりやすい女なの……? 初めて会話した日に気持ちがバレバレとか、どんだけピュアっピュアなのよ、乙女な香織って。

 

 う、うぉぉぉ……! どうしよう、もう全身真っ赤になってそうだよぅ……! 全身の毛穴という毛穴から汗が滲み出してるし! ……ひぃぃぇぇ、好きな人が他人にバレるのって、こんなにも恥ずかしいもんなのぉ……?

 

「ま、まぁまぁ。別に誰にも話す気はないから安心していいよ。ていうか、コレを口に出すのは今日が初めてだし、今日で最後だろうから」

 

 頭を抱え、テーブルにガンガンと頭を打ち付けて悶えている私に配慮してくれたのか、葉山先輩は私に落ち着くようにそう促した。

 さすがは紳士の中の紳士。女性に対して常に優しさとおもてなしを忘れないナイスガイである。でも待てよ? 本物の紳士なら、女の子の秘めたる恋心は黙って見て見ぬフリをしてくれるもんよね。

 結論。葉山隼人は優しい紳士の皮を被った外道。

 

「……そ、そですか。それはまぁ、……ありがとうございます」

 

 でもせっかくのご厚意には違いなので、熱く火照る顔をよっこいせと上げてみると、葉山先輩は苦笑を浮かべながらも周りをチラチラ気にしていた。

 どうやら恥ずかしがる私への紳士的対応とかではなく、耳まで真っ赤なJKが、変な呻き声を上げながらテーブルで頭をガンガンしている珍百景を周りに見られていたのを気にしてただけみたい☆ やめて店員さん! 救急車とか呼ばなくても大丈夫ですから!

 

「……チッ、で、結局のとこ一体なにを企んでんすかね」

 

「あ、あはは……、だから別に企んでいるわけじゃ……」

 

 ぶっすーと不機嫌さをアピールしつつ尋ると、葉山先輩は未だにしらを切ろうと試みる。でもね、もう誤魔化されてなんてあげないんだから。

 

「……乙女の秘密をチラつかせてまでいろはの件を聞いてくるからには、絶対なにかあるんでしょう……?」

 

「……いやぁ、別にチラつかせたわけではないんだけど」

 

 まいったなぁ、と、演技がかった様子で頭に手を当てるこのイケメン、怪しさが天元突破である。

 どうやら、これはもう白状する気になったっぽい。

 

「でもまぁ、実は企んでるって言えば企んでたのかも知れないな。そうまでしても、君と……、家堀さんと話をしてみたかった、それほどに家堀さんに興味があった、という意味ではね。……だって──」

 

 

 ──どうやら、私の予想は当たりだったらしい。

 

 そして私は知る事となる。こいつは、ただ単純にいろはがあざとくない件についてを聞きたかったわけではなかったのだと。むしろそのいろはの話題こそが、この珍妙な会合を催す為のただの口実だったのだという事を。

 にかやかに微笑みながらもとても真剣な眼差しを真っ直ぐ向ける、この性悪な爽やかイケメンの口から放たれる衝撃的なこの言葉によって。

 

 

「だって家堀さんて、…………俺のことが嫌いだろ?」

 

「はへ?」

 

 

× × ×

 

 

 そうまでしてでも私と話してみたかった。それほどまでに私に興味があった。

 真剣な眼差しでそう宣うイケメンと真っ直ぐに見つめ合う私は、些か不謹慎かも知れないけれどこんな事を思うのだ。

 

 

 ……もしかして葉山って香織に惚れてるんじゃね? とか思った? 残念! ただの変態さんでした! いやなんでだよ。

 

 だってさ? この人は自分を嫌いだと思ってる女を強引にお茶に誘ったんだよ? わざわざいろはをダシに使ってまで、私とのこの一時を望んだんだよ?

 なんなの? 美少女に罵られたいの? 「このブタ野郎が!」「ぶひぃぃ!」とかっていう珠玉のプレイをしてみたいのかな?

 

 

 引く。確かに引く。学校一のモテ男が、ま、まさかとてもよく調教されたブタだっただなんて!

 しかし内容が内容だ。真意を本人に直接問い質せるようなレベルの案件ではない。一歩間違えば大事故待ったなし。……よし、ここはこの優しい香織ちゃんが、この危険物取り扱い注意レベルの危険極まりない毒薬をそっとオブラートに包みこんで、スローカーブでも放るかのように回りくどく彼の真意を尋ねてみましょうかね!

 

「……え、えっと……、葉山先輩って変態なんでしょうかね。自分を嫌いな女に口汚く罵られることにエクスタシーとか感じちゃうタイプ?」

 

 思ってたよりドストレート!

 

「……」

 

 すると、目の前に鎮座する変態王子が突如俯いて、プルプルと肩を震わせはじめたではないか。

 え? 今のソフトな言葉攻めだけでイッちゃうの? まったく、このお手軽エクスタシーな家畜めが!

 

「……ぷっ、あ、あっははははは! や、やっぱり、ククッ、か、家堀さんて……、クククッ、……お、面白いね……! あははは」

 

 どうやら、葉山先輩はただの変態なブタではなかった模様です。いやまぁわかってましたけど。ちょっと悪ノリが過ぎましたかね。

 だって、葉山先輩変態説妄想がちょっと楽しくなってきちゃったんですもの☆

 

「……で、変態でないんなら、結局なにが目的なんです? 自分のことが嫌いな後輩女子と、一体なにを話したいって言うんですか?」

 

 さて、悪ふざけはここまでにして、いい加減話を進めるとしようか。

 私は、このふざけた空気を振り払うように、ほんの少しだけ視線と声にトゲを纏わせて葉山先輩にそう尋ねた。ふざけた空気作ってたの自分だけど!

 

「ははっ、俺が嫌いって部分は否定しないんだね」

 

「ふぇ? …………あ」

 

 そういや否定してないや!

 

「い、いや、べ、別に嫌いってわけじゃないんですよ!? ただちょっと苦手といいますか何といいますか」

 

「それ、女子用語では嫌いと言ってるのと同義なんだって、前に結衣達が話してるの聞いたなぁ」

 

「おうふ」

 

 いやんバレテーラ! い、いや、ホント嫌いなわけじゃないのよ? ホントちょっぴり苦手なだけなんだから!

 

 ……って、ハッ!? あっぶい! また葉山先輩にペース握られてた……! せっかく真面目な空気を醸し出して、そろそろこっちのペースにしてやろうかと思ってたのにぃ!

 

「……んん! て、てかもう適当にはぐらかすのやめてもらえません!? いい加減、そろそろ私をナンパした真の目的を吐けやこの野郎! ってやつですから」

 

「あはは、ごめんごめん。家堀さんが面白くて、ついからかっちゃったよ」

 

 だから面白い言うな。

 

「べ、別に嫌いなわけではないってのを大前提としますけども、しますけども! ……嫌いだと思ってる私と話したかったとかホントに意味わかんないんで、そろそろ目的を教えてもらえませんかね」

 

 ああ言えばこう言うで本音をはぐらかせてはいるものの、この人が本気で最後まではぐらかし通そうとしているつもりじゃない事くらいは解ってる。本当にただからかっているだけなのか、それとも、言いづらい本音だから真意を切り出すのを先延ばしにしたいだけなのか。

 それはまだ解らない。まだ解らないけれど、でも葉山先輩の態度から、この茶番はそろそろ終わりなんだろうな、という事だけは窺える。

 

「……そうだね」

 

 果たして、彼は纏う空気を一変させた。

 その声は、先程までと同様余裕綽綽な響きのまま。その綺麗な顔には、先程までと同様の爽やかな笑顔が貼りつけられている。

 

 一見すると、常となんら変わらない葉山隼人に見える。或いは葉山隼人というブランドだけを見てキャーキャー騒ぐ頭空っぽの婦女子達であれば、いつもの爽やかスマイルのアイドルと全く同じ葉山隼人に見えるのかもしれない。そんな微々たる変化。

 

 でも確かになにかが変わった。ほんのわずかな機微。醸し出す雰囲気の差異。それは私に向けた、おちゃらけはお仕舞いだという確かな合図。

 

「俺は、さ」

 

 ……ついに事の真相を語り始める葉山先輩。彼はなにを思い、なにを語るのか。

 そんな彼の姿を真っ直ぐ見つめる私にいま出来る事といえば、固唾を飲み、彼の口から次に紡がれる音をただ待つことのみ。

 

「自慢じゃないけど、人に好かれる事はあっても、あまり人に嫌われる事ってないんだよね」

 

 ただの自慢かッッ!? 食い気味で脳内ツッコミしちゃうくらいにはただの自慢かッッ!?

 

 なんだよ! 私がちょっとシリアスっぽい空気を出すといつもこんなんだよ! なにが「私にいま出来る事といえば、固唾を飲み、彼の口から次に紡がれる音をただ待つことのみ(ウィスパーボイス)」だよ。私に出来る事なんていつもの激しい脳内ツッコミだけだよ!

 

 なんすかね。ぷぷっ、俺を嫌うとか超レアキャラじゃね? いやー、興味あるわーこの女ー! っていう興味だったんすかね。ウフフ、私ったらとんだ猿回しの猿ね♪

 

 すると熟練の猿使いたる葉山先輩は、上手いこと回されてしまった熟練の猿の顔を見て破顔しました。やー、楽しんでいただけたようでなによりですぅ(白目)

 

「あははは! やっぱり家堀さん誘って良かったよ。そういう顔! 俺にそういう顔を向けてくれる人って、なかなか居ないからさ」

 

 どうも。そういう顔です。

 

 

「言っておくけど、今のは本当に自慢とかではないんだ。自慢どころか……、むしろ自虐に近いのかも、ね」

 

 どんな顔して笑われていたのかは知んないけども、なんか顔見て笑われていた事に対してむーってむくれていた私を余所に、葉山先輩は寂しげな笑顔で静かにこう漏らした。

 

 

 ──自慢どころか自虐、かぁ。

 

 先ほどの葉山先輩のセリフを聞いて自虐と思う人など居ないだろうし、自虐だよと言われて納得する人なんかも居ないだろう。

 でも、私は理解してしまった。今のは本当に自虐なのだと。葉山隼人にとって、人に嫌われないという自分の生き方を口にする事は、自慢ではなく自虐なのだと。

 

「俺はさ、子供の頃からなまじなんでも出来てしまう子供だった」

 

 と思っていたらこれまたダイナミックな自慢である。

 ……いや、もう分かってんだけどねー。この人が一体なにを言わんとしているのか。

 

「いわゆる器用貧乏ってヤツなのかもね。どの分野でも決して一番にはなれないけど、ある程度優秀な結果であれば得る事ができた。だからなのか、弁護士と医者の親に余計に期待されちゃってさ、その期待に応える為に頑張って、頑張ったぶんだけさらに優秀な結果を得られるようになると、さらに期待されて──って、ある意味負のスパイラルっていうのかな」

 

「……で、人の期待に応える事が葉山先輩の中で半ば常套化しちゃって、その期待を向けてくる相手が親から周りのみんなに変わっていってもそれは変わらず、みんなの期待に難なく応えてしまううちにみんなの葉山隼人になっちゃった、と」

 

「……ははっ、今のだけでそこまで理解しちゃうなんて、やっぱり家堀さんは話が早い。君のそういう所が、俺が大嫌いで俺を大嫌いな彼を想起させるんだろうな」

 

 あれ? なんか私サラッとディスられてなーい? 大嫌いな彼って誰だよ、とは思いつつも、私がその大嫌いな奴を思い起こさせるって事は、つまり間接的に私もムカつくって事よね? わざわざ誘っといてこの仕打ちなのーん?

 

「でもね、別に自分のそういう所が嫌だとか、この面倒な生き方を後悔しているとか、決してそういうわけでは無いんだよ。むしろ俺がみんなの期待に応える事によってみんなが楽しく過ごしてくれるのなら、それはとても喜ばしい事だと思ってる」

 

 ……それは嘘だね。だったら、その生き方を自虐だなんて、負のスパイラルだなんて称したりしないよ。

 確かに自分が期待に応える事で他者が喜んでくれる事を嬉しいって感じてるのは本音なんだとは思う。……でも──

 

「……でも、それって葉山先輩的には、……がんじがらめじゃないですか……? なんか、毎日がめっちゃ息苦しそう」

 

 そう。この人は、今とても息苦しいんじゃないだろうか。周囲の期待に応える為に笑顔で努力し続ける窮屈さ。

 なにか明確な目標や夢がある上での努力ならどんと来いでも、『期待に応えなきゃ』だけが目的の努力というのは、どれだけの苦痛が伴うのだろうか。

 

 確かにそういう生き方を選んだのはこの人自身なわけだし、それが苦しいのであればそこから逃げ出せばいいだけのただの自業自得……なのかもしれない。

 でも、幼い頃からその環境に飼い馴らされてしまっていたのなら、そうする事が“普通”の毎日であったのなら、幼い葉山少年には選択肢など選べなかった。そして選択肢を知らないまま現在に至るのであれば、その“普通”を簡単に手放す事が出来ないのもまた、仕方の無いことなのかもね。

 

 

 ……あ、だからか! だから──

 

「もしかして、だから自分に期待しない……、自分の事を嫌いな人との気楽な会話をしたかったって事なんですか?」

 

 そう考えると、あまりにもしっくりくるのだ。ほぼ関わりを持った事のない葉山先輩が私に興味を持ち、私と話してみたいと思っていたという事が。

 

 そして、それはどうやら的を射ていたらしい。私の質問に、彼はふっと頬を弛めた。

 

「ま、そんなとこかな。家堀さんてお人好しそうだし、俺のことが嫌いなお人好しならなんの遠慮もなしに忌憚のない意見をズバズバ言ってくれそうだろ?」

 

「やっぱかー。ま、心優しい素敵な女の子だってとこには同意しますけどねっ」

 

「お、お人好しとしか言ってないんだけどな……」

 

「ウフフ、似たようなもんですよ♪」

 

 ん? てことはつまり?

 

「……えと、じゃああれですか。もしかして葉山先輩的には、私は大嫌いとかいう彼の身代わりって事?」

 

 大嫌いな彼を想起させる家堀香織と前々から話してみたいと思っていた+自分の事が嫌いな人間と気楽に話したかった=私は彼の身代わり!

 

「うっわなにそれ超いい迷惑! ……葉山先輩ってぇ、実はその大嫌いな人とたくさんお話とかしたいんじゃないんですかー? 実は仲良くなりたいんじゃないですかー? ったく、ホントはその人のこと大好きでしょ……」

 

「冗談でもやめてくれ。俺は比企谷大嫌いだから。まったく、なんであんな奴に劣等感抱かなくちゃならないんだよ」

 

 ノータイムでそう答える葉山先輩ってば超真顔。

 おい、大嫌いなのって比企谷先輩のことかよ。しかもあの葉山先輩に劣等感まで抱かせちゃってんだ。めちゃ評価高いじゃん。まぁどことなく察してはいたけども。

 あれれ? てことは、葉山先輩には私と比企谷先輩が似て見えるってことなの!? うっそ! 私ってあんなに捻くれた変人に見えてんの!? 私ってばめっちゃ素直でめっちゃピュアなんですけどー。尋常じゃなく心外だッ!

 ……でも、似てると言われてちょっぴり頬が弛んじゃうのはご愛嬌☆

 

 すると、そんなもにょもにょ顔の私を見た葉山先輩が、ぷっと軽く噴き出した。

 

「家堀さんてさ、なんか思考回路もあいつに似てるような気がするんだけど、あいつと同様、気持ちがハッキリと顔に出るんだよね。楽しい時は口元の弛みを隠しきれないし、嫌な時はホント嫌っそうな顔するし。そういう所が、少し羨ましくもあり腹立たしくもあり、なんだよね」

 

 は!? に、にやにやなんてしてねーし!?

 あと、さっき葉山先輩が私の顔見て笑ったのは、私が心底嫌っそうな顔してたからというのが判明しました(吐血)

 

「だから前からちょっと話してみたいなって思ってたし、ムカつくあいつの代わりにちょっとからかってやりたいとも思ってたんだ。あいつ、俺が話しかけようとしてもすぐ避けるから、なかなか満足いく仕返しが出来ないんだよ」

 

「いやそれおかしくない? そんな爽やかなドヤ顔で言うセリフと違いますよソレ。私は葉山神の怒りを鎮める為の人身御供か」

 

「お陰様でちょっとすっきりしたよ。あはは、ありがとう」

 

「そりゃお粗末さまでしたよこんちくしょう!」

 

 

 おいおいなんだよ、やっぱ完全にとばっちりですわコレ。

 だから私は不満げにアイスココアをぶくぶくして、恨みがましくこう言ってやるのだ。

 

「さっきから薄々感じてたんですけど、葉山先輩って実は性格超悪いですよねー」

 

「あはは、それはどうも。目標としている人が魔王みたいな性格の人だから、必然的に俺も性格悪くなっちゃうのかもね」

 

 いや魔王って。

 でもどうしよう。魔王と聞いて、瞬時にバイブ機能がぶっ壊れた襟沢を思い出しちゃうくらいには思い当たるフシが超あるんですけどー!

 な、成る程、アレを目標としているのか。じゃあ性格が歪んじゃうのも納得納得☆ これ以上この件に深入りすると不幸な未来しか見えないので、スルー一択余裕でした。

 

 

 あの雪の女王の姉であり、この世の絶望と恐怖を具現化したかのような美麗スマイルを思い出してちょっちブルッていると、ここまでの会話のキャッチボールでそれなりに満足したらしい葉山先輩が、コーヒーをゆっくりと口に含んで一息ついた。

 そして……

 

 

「で、どうかな」

 

「な、なにがでしょう」

 

「最初の質問についてだよ。家堀さんはどう思う?」

 

 ん?

 

 ……あ、忘れてた。私のほのかな恋心をバラされてあたふたしてたけど、そういや一応そんな質問からこの会話が始まったんだった。

 

 葉山先輩の本日の目的は、家堀香織という可愛くて素敵な女の子とゆっくり会話をしてみたい、というのがひとつ。そしてもうひとつは、最近いろはがあざとくない件について。

 

 そのひとつ『私との会話を楽しむ(からかっていたぶる)』に満足したからには、必然的にふたつめの目的の答えが気になるのが自然な流れというものである。

 

「……んーと」

 

 ……これは、どう答えるのが正解なんだろう。

 

 

 

 ──最近いろはがあざとくない件について。

 その質問を額面通りに捉えるのなら『なんで最近いろははあざとくなくなったんだと思う?』、だ。

 でも葉山先輩はその理由を知っている。そうなるに至った相手の存在も知っている。そして、その相手を嫌いだと宣言し、その相手の事を慕っている私にその質問を投げ掛けてくるという、複雑怪奇に絡まり合ったこの質問の意味……

 

「そう、ですね」

 

 ……たぶん、葉山隼人が私にこの質問をしてきた意味は……、葉山隼人がこの質問の中になにを含めているのか……、──それは

 

「ま、あれです。いろはは男の趣味がめちゃめちゃ悪かったってだけですよ。あの人に影響を受けちゃう子がちょっと特別ってだけの話じゃないんですかねー。……それはもちろんいろはだけじゃなくて、雪ノ下先輩とか由比ヶ浜先輩だってそう。なので、比企谷先輩と誰かさんを比べる意味はないと思いますよ?」

 

 ──そう。葉山先輩が聞きたいのはいろはの心変わりについてじゃない。彼が聞きたかったのは、自分と比企谷先輩の差について。

 自分に惹かれてる時は決して素を見せなかったいろはが、比企谷先輩に惹かれた途端に素を見せはじめたのはなぜなのか。

 

 でもそれだけじゃない。比企谷先輩に変えられたのはいろはだけじゃなくて、自分の身近に居たのに、自分には変える事が出来なかった女の子たちが居るって事も知っている。

 だから彼にとっては劣等感なんだ。自分には出来なかった事を難なくこなしてしまった比企谷先輩の存在が。

 つまり葉山先輩が聞きたいのは、自身が抱く劣等感への答え。比企谷先輩に惹かれる女の子には、自分がどう見えているのか。

 

 葉山先輩は言っていた。

 

『なんの遠慮もなしに忌憚のない意見をズバズバ言ってくれそうだろ?』

 

 と。

 

 普段葉山先輩の周りに居る人たちは、当然葉山先輩が好きだ。葉山先輩は素敵だから、素敵過ぎるから、葉山先輩のことが好きな周りの人たちには、葉山先輩に足りない所がわからない。もしわかったとしても、それを口には出せない。出さない。

 だから私に聞きたかったんだろうね。自分に無くて、比企谷先輩に有る部分を。比企谷先輩に惚れてて葉山先輩が嫌いな私に、ズバッと無遠慮に、なんの容赦もなく言って欲しかったんだと思う。

 

 だから私は忌憚のない意見を葉山先輩に述べてあげたのだ。比べる意味は無いのだと。

 

 だって恋する乙女が影響を受けてしまうのは、恋した相手次第であり、恋した自分次第なのだから。

 

 いろはが変わったのは、ただ単にあの子が今まで本物の恋をしてこなかっただけ。で、たまたま本物の恋をした相手が、あの変人だったってだけだ。

 だからいろはは……、いろは達は変わったんだ。そこに、葉山先輩と比企谷先輩の差なんてものは存在しない。差があるとすれば、それは惚れた側の男の趣味の差ってだけの話でしょ?

 

 だって、葉山先輩だって恋する乙女の心を立派に変えてるじゃん。あの恐〜い三浦先輩が、恋する乙女丸出しで甘えた声を出したり出来もしない料理に挑戦しようとするなんて、恋した葉山先輩に影響でもされなきゃ絶対しないもん。

 だからあんただって、自分に本気で恋してくれた女の子を十分に変えてるよ。胸張っていいって!

 

 ……それでも。

 

「でもま、強いて差を上げるとするんなら〜──」

 

 

 それでも、ずっと劣等感を抱いていたであろう葉山先輩には、そんな答えでは全然納得いかないだろう。

 

 だから仕方ないから言ってあげよっかな? わざわざ私を頼ってきてくれた葉山先輩に、あなたとあの人には、一体どこに差があるのかを!

 

「……顔、ですかね〜」

 

「顔?」

 

「そ。顔。……ほら、葉山先輩もさっき言ってたじゃないですか。嫌な時は心底嫌っそうな顔するって。あれですよあれ。恋する乙女はですね、好きな人にはいつも本音で語ってもらいたいもんなんですよ! あの素丸出しのムカつく顔が、恋する乙女には堪らなく愛おしいんですよっ。だから葉山先輩も周りの期待に応えてばっかで自分の気持ちを押し殺しちゃわないで、ほんの少しだけ、素丸出しにした嫌っそうな顔を表に出す事をオススメしちゃいます♪」

 

 ホント、あのムカつく嫌っそうな顔がたまんないのよね!

 嫌そうな顔されてときめくとか、なんか比企谷先輩に惹かれる女ってみんなMっ気が強すぎんじゃね? とか思わなくもないけども、裏表なく本気で自分と接してくれてるんだな、ってわかるあの本物の顔が、私の心を捕らえて離さないのよ♪

 ……あ、いつの間にか私の話になっちゃったぜ☆ つまり私はドM、と。なんでやねん。

 

 おっと、でもまだ言葉が足りてなかったかもね。てなわけで、こんな一言を追記追記っと。

 

「まぁ? さっきから垣間見せてるその性悪そうな素の顔がいつも表に出せるんなら、要らん心配でしょうけどもね」

 

 そう言って、いやらしくにやぁっと笑ってやる私。ふふん、もちろんさっきまで散々からかわれたお返しの意味もたっぷり込めてますよ?

 

「ははっ、成る程ね。よくわかったよ」

 

 そして私の嫌味混じりのアドバイスを聞いて、裏表のない笑顔で納得の意を表明してくれた葉山先輩。どうやら私の言いたかったこと、全部伝わったみたいだねっ!

 

「つまり家堀さんも、よっぽど男の趣味が悪いって事だね」

 

「いやなんでだよ」

 

 

× × ×

 

 

 真剣な会話? もようやく終わり、場は和やかな空気に包まれていた。

 当初は葉山先輩とお茶するとか勘弁してよー! なんて思ってた私だけども、正直な話、今の──色々ぶっちゃけて素の顔を晒してくれている今の葉山先輩なら、そんなに苦手ではないかな。なんなら結構好きかも。友人レベルではって話でね。

 

 てことで、先ほどまではとっととティータイムなんて終わらせてちゃっちゃと帰る気満々だった私の余裕の無かった心は、今やつい追加注文してしまった目の前の生クリーム山盛りパンケーキを食べ終わるくらいまでなら、このイケメンとのどうでもいい雑談を楽しんであげてもいっかな? ってくらいには回復しております。ていうか、お昼も食べずにウインドウショッピングに勤しんでいたから、葉山先輩からの不安過ぎる呼び出しという緊張の糸が切れたのも手伝って、さっきからめっちゃお腹が鳴っちゃいそうだったのであります。

 パンケーキのふわふわ具合といい生クリームの艶といい、このシズル感が空きっ腹にはたまらんよ。ウヘヘ、いっただっきまーす!

 

「ほえれ(それで)、はままへんはいは(葉山先輩は)、らんれほんなにひひはやへんはいにほひつひへふんへふは? (比企谷先輩に固執してるんですか?)」

 

「あ、あはは、食べるか喋るかどっちかにすれば? ……んー、固執ってわけでもないんだけど、あいつに劣っていると思ってしまう部分があるのがすごく悔しいんだよ。俺ってこう見えて、結構負けず嫌いなところがあるからさ」

 

「ほへー」

 

 苦笑しながらも、なんだかんだ愉しげに会話を楽しんでくれている葉山先輩を見て思う。

 よく今ので通じたな。そして興味皆無の異性と居る時の乙女の働かなさは異常。

 

「んぐっ。ふひひ、ま、葉山先輩が負けず嫌いなんて見てりゃわかりますけどね。なるほどなるほど。で、悔しくて負けを認めたくないから第三者に聞いてみたかった、と。比企谷先輩にあって、自分に足りない部分ってやつを」

 

「ホント家堀さんて、俺が思ってた以上にずけずけと心を抉ってくるね。もうちょっとこう、先輩に優しくしようとか思わないのかい?」

 

「優しさ? なにそれ美味しいの?」

 

「まったく。そういうとこがあいつに似てるんだよなぁ。ま、悪い気分ではないけど。ははっ、いつか比企谷と一緒に吠え面かかせてやりたくなりそうだ」

 

「お、いいですねぇ、その暗黒面。素が全開って感じで!」

 

「まいったな。なんだか家堀さん相手だと、気が弛んでつい色々と話しちゃうよ」

 

「それはそれは。お役に立てていただけたようでなによりです。でも私、そういう葉山先輩は結構嫌いじゃないですよ?」

 

「ホントに? あ、じゃあもしよかったら、またこうして鬱憤晴らしに話し相手になってくれないかな」

 

「うふ、慎んでお断わりしまーす☆」

 

「あはは、それは残念。結構本気だったんだけどな。でもそう言うと思ったよ」

 

「どうしても鬱憤晴らしたいんなら、身代わりの私じゃなくって本人にぜひぜひ♪ ホントは仲良くしたいんでしょー?」

 

「それは断じてない」

 

「ふふ、そういう意固地なトコ、葉山先輩も結構あの人に似てますよっ?」

 

「……」

 

 

 ──と、お互いなんかいい感じの清々(きよきよ)しい笑顔でどうでもいい雑談が進行していた時だった。突然地獄に突き落とされたかのような、思いがけない事態に陥ってしまったのは。

 ……神様は、どうしても私に悪戯(いやがらせ☆)がしたいらしい。

 

 

「はうぁッ!???」

 

「え? か、家堀さん? ど、どうかした? ……って、ちょ、ちょっと!?」

 

 葉山先輩の制止など無視し、跳ねるように駆け出す一匹の獣。

 外側に元気よくハネたブラウンのたてがみをふわりたなびかせ、私は全力で走る、走る、走る。

 

「お、お客様〜!?」

 

 慌てた様子の店員さんに呼び止められたような気がしたけれど、獣と化した私の耳には届かない。心には響かない。

 獣は、ただ純粋にしなやかに荒野を駆けるのみ。

 

「いやァァ! 見られたァァ!」

 

 カフェから街の喧騒に飛び出した私は、涙目になりながら先ほど目に入ってしまったあの人の影を必死で捜す。

 ……さ、最悪だ! ちきしょー! 追加注文なんかせず、とっとと葉山先輩なんて置いて帰っちゃえばよかったよォォ!

 

「ど、どこ行ったの!? なんで!? さっきココに居たじゃんよぉ!」

 

 しかし探し人は見つからない。

 ついさっきまで立っていたはずの場所。近くのマック。すぐそばのミスド。

 路地裏の窓も、向かいのホームも、なんなら明け方の桜木町にまで繰り出しかねない勢いであちこち捜し回っても、君の姿が見付からない。そんなとこに居るはずもないよね☆

 

「うあぁぁ〜、超最悪だよぉぉ……! なんでよりによってェ……!」

 

 結局探し人は見つからず、途方に暮れつつぐったりと崩れ落ちかねないほどに頭を抱える私。

 

 ……見られてしまったのだ。休日に小粋なカフェの窓際で葉山先輩と楽しげに談笑している所を、よりによって…………、比企谷先輩にぃッ!

 

 なんだか視線を感じた。だからそちらをチラッと見てみた。そしたら目があった。絶対に、絶対に目があった。

 

 私は、その時の比企谷先輩の目を絶対に忘れないだろう……

 可愛い後輩を大嫌いなイケメンに取られた嫉妬の目? いやいや嫉妬の目とかだったら全然いいの! むしろ嬉しいの! でもさ!? 現状比企谷先輩が私に嫉妬を感じてくれるような関係性に発展してるわけないじゃん!?

 

 じゃあこういう時、顔見知りの先輩が顔見知りの後輩にどういう眼差しを向けてくるか。それは、そう。

 

『うっわ……、やべぇとこ見ちゃったよ……』

 

 だ(涙目)

 

 

 私は一色いろはの親友である。そしてその一色いろはは、対外的には葉山先輩が好きなことになっている。

 そしてその一色いろはの想い人と一色いろはの親友が休日にカフェで談笑していた。それを目撃した時、人はナニを思うか。

 そう。やべぇとこ見ちゃったよ、だよ! (白目)

 

 

 ぐぅあぁぁ! なんてこったぁ! つまり私は好きな人に『親友が恋する男に横恋慕して寝取ろうと画策している女』に見られてしまったってわけだよ! しかも相手が違うってだけでホントの事だから質が悪いでやんの。

 

 真実→いろはが恋する比企谷先輩を盗っちゃうゾ☆

 

 誤解→いろはが恋する葉山先輩を盗っちゃうゾ☆ って、いろはから盗る気満々の比企谷先輩に勘違いされちゃった☆

 

 なにそれドイヒー。

 

 

 だから私はどうしても誤解を解きたくて走った。違うんです、葉山先輩の人生相談相手にさせられていただけなんです、と。

 でも比企谷先輩はもう居なかった。面倒ごとには関わり合いになりたくないとばかりに、足早にその場から立ち去っちゃってた。

 

 ……いやだよぉ! 大好きな人に「うわぁ、あいつも葉山狙いなのかよ。しかも親友が狙ってるって知ってんのに。ケッ、イケメン好きな性悪ビッチが」とか思われたままでいるなんてぇ!

 そしてそれを時間を置いた後日に必死で訂正しようとしたって、頭の中で結論を付けてしまった相手からすれば「お、おう」としかならないのである。黙っててやるから心配すんなよ、という生暖かい目で見つめられながら……

 

 だから出来ることならこのまま彼を捜し続けていたい。早く見付けて、比企谷先輩が脳内で勝手に変な結論を出してしまうであろう時間を与えずに、今すぐ訂正したい。

 

 でも、……うぅ、ダメなのよ……。だって、葉山先輩を放置して飛び出してしまったから。なにも知らない葉山先輩を置いて、ココア代もパンケーキ代も払わずに走り出してしまったから。

 さすがにこのまま姿を消してしまうなんて非道いこと、良識ある私に出来るわけがないではないか。ふぇぇ……、慌てて走りださないで、せめてお金だけでも置いてけばよかったよぅ……!

 

 しかしそれはもう後の祭り。私は説明もせず食事代も払わず店を出た。それ以上でもそれ以下でもない。

 私は……溢れる血涙をぐぬぬと拭いながら、重い足を引きずって葉山先輩が待つカフェへと歩を進めるのであった。

 

 

 

「……え、えっと、だ、大丈夫……? なにかあった……?」

 

「……ヘッ、なんでもないっす……」

 

 引きつった愛想笑いの店員に温かく迎えられカフェへと舞い戻った私は、なんともやさぐれた様子で葉山先輩にただいまの挨拶を済ませた。

 突然の奇行にも関わらず心底心配して下さった葉山先輩ではあったが、事情が事情だけに(アホ過ぎるって意味で)なにがあったか説明する事もままならず、その後はそそくさと店を退出する事となる。「いや、俺の我が儘で強引に誘ったんだし、ここは俺に出させてほしい」と、とってもスマートに食事代を奢ってもらっちゃってね! 涙を呑んで戻ってきた私の意味ッ……! (吐血)

 

 

 

 

 ──こうして意地悪で性悪なラブコメの神様の悪戯により、ラブ要素なんてどこにもない陳腐なコメディと化してしまった今日という素晴らしき一日。

 おいおい、ラノベ主人公的ご都合主義で面白可笑しく過ごせる素敵な休日なんじゃなかったのかよ、などと泣き言をぼやきつつ、葉山先輩と共にカフェを出た私。

 

 

「……あ!」

 

 

 しかし店を出た瞬間、横から新たなる刺客登場! その刺客は私の姿を視界にとらえると、愕然とした様子で私と葉山先輩を交互に見つめていた。

 

「香織……っ」

 

「うげぇ……!」

 

 

 思わず奇怪な呻き声を漏らしてしまうのも無理はない。

 だってそこに立っていたのは……、私と葉山先輩の間に訝しげな視線を彷徨わせていたのは……、去年の十月くらいに別れた元カレ、瀬谷直哉だったのだから……

 

 

 

 ──どうやら本日のラブコメの神様は、よっぽどの悪戯(いやがらせ☆)好きらしい。まだまだ可愛い可愛い愛娘たる私を解放してはくれないようだ。

 ねぇねぇ神様〜、あなた今日はちょっとはしゃぎすぎじゃないかしら? 世界中で誰一人として求めてないこのどうでもいい修羅場(笑)、いったい誰得なのん?

 

 

 

続く!






なんと、ついに禁断の香織の元カレ登場です!
え?どうでもいいって?だってコレはどうでもいい短編集ですから(・ω・)
てなわけで香織の二話目でした。ありがとうございました♪


ずっと香織と葉山のSSを書いてみたかったんですけども、実はもっと書いてみたかったのが香織と元カレのSSだったりして。
なので今回せっかくなので纏めちゃいました☆

ちなみに作中では修羅場(笑)として締めましたが、実際は次回冒頭から葉山が香織と元カレに気を利かせて(香織「余計なお世話☆」)早々に立ち去ってくれるので、次回後編はなんとほぼ全編オリキャラ(ヒロイン)×オリキャラ(元カレ)のやりとりオンリーという、世界一のどうでもよさですっ(>ω・)


そんなどうでもいいお話でもよろしければ、次回も読んでみてくださいねっノシノシ
元カレとの過去話なんて聞きたくないやい!という、彼女の元カレ話とか絶対NG系男子の皆様は、今回の葉山との爽やかで和やかな罵り合いにて、物語が終了したものだと思ってくださいましm(__)m


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