お待たせしました!ついに香織と元カレのイチャイチャSS開幕です☆
今回、マジで「これ、俺ガイルSSである必要あんの?」レベルのお話となりましたが、それでもよろしければチラ見してみて下さいませ(・ω・)
愛する女を巡り睨み合う二人の男。二人の双眸に映るのは、心に決めた女を、誘い、惑わし、奪う憎い男の姿のみ。
やめてぇ! 私の為に争わないでェ!
「あんた……、香織のなんなんだよ」
「えっと、なにかと言われると、……同じ高校の上級生?」
「は? ふざけてんのかよ」
おっと! 一人脳内月9ごっこに興じている場合ではなかった! 私を巡ってイケメンが争うシーンに酔っている合間にも、事態はとてもおかしな方向へとひた進んでいるではないか。
「痛ってぇ!?」
その醜い争いに終止符を打つため、すぱこーん! と全力で頭をぶん殴られる元カレ。私に。
「ちょっとあんたなにやってんのよ! 葉山先輩が私のなんであろうが、あんたにはなんの関係もないだろ! つか初対面の人に超失礼! アホか!」
「で、でも香織ぃ……」
「うっさい! あと香織言うな! 死ね!」
ホントマジでなんなのこいつ!?
「す、すみません葉山先輩、知り合いが失礼な真似しちゃって……。ほら、なにやってんの、あんたも謝れ!」
そう言って、元カレの頭を力一杯掴んでぐいっと下げさせた。出来ることならこのまま頭蓋を握り潰してやりたいまである。
「あ、いや、あはは、全然気にしないでいいよ。ところで家堀さん、彼は?」
「……あー、えっとー…………、ちゅ、中学んときのクラスメ──」
「香織の彼氏っすけど」
「元だろ元! ホントお前ちょっと黙っててよ! あと香織言うな! 死ね!」
もうホントこいつやだよー……! 謝らせてんのに、なに勝手に不満げな喧嘩腰になってんのよ……。嫉妬? 嫉妬なの?
大体あんた、葉山先輩に勝ってる要素ひとつもないだろが。
「あぁ、なるほどねー。へぇ」
突如現れた失礼なバカが私の元カレだと知るや、葉山先輩はなんとも感心したように、……ともすればとても楽しそうに感歎の声を上げた。
いやいや、あんたなに楽しそうにニコニコしてんの? 戸惑い慌てる私の必死な顔見てそんなに楽しい? なにその爽やかな笑顔。やっぱこの人ドSだわー。チッ、魔王の使いめ!
「ちょ……! い、言っときますけど元カレっていったって、別にコイツとは友達の延長って事で仕方なく付き合ってただけなんで、マジでなにもないんですからね!?」
「あはは、大丈夫大丈夫、言わないから」
……うっわなにそのニヤリ顔! この魔王の使いに好きな人知られた事、いつかきっと後悔することになりそう! ふ、ふんっ! どうせ比企谷先輩と雑談を楽しむ機会なんて無いクセにぃ! でもホントは仲良くしたいくせにぃ!
……でもなんか比企谷先輩と葉山先輩って、大学行ったり社会に出たりしたら、悪友として長い付き合いしそうなんだよなぁ……
「か、香織〜……仕方なくって酷くね……?」
だからお前は黙ってろ。……ふぇぇ、今すぐコイツの口を永遠に封じてやりたいよぉ……!
「さて、なんか俺お邪魔みたいだし、そろそろ退散しようかな。あとはお二人さんで仲良くね」
いやいや、あんたこの状況見て残された二人が仲良く出来ると思ってるのん? みんな仲良くが合言葉でも、世の中にはそれが無理な時もあるんダヨ?
「え、それもしかして気を遣ってるつもりなんですか? めっちゃ余計なお世話でしかないんですけど」
「あはは、俺って凄い気が利くだろ?」
……うっわぁ、完全にSっ気スイッチ入っちゃってるよ。さっきカフェでこの人のヤル気スイッチを刺激しすぎちゃったかな?
「じゃあね家堀さん、あと家堀さんの彼氏くんも」
彼氏言うな。
「今日は無理に付き合わせちゃってごめんね。本当にありがとう。じゃあ、また」
“また”という単語をことさらに強調し、にこやかに去っていくイケメン王子。これが私相手じゃなかったら、その笑顔を向けられた女はさぞかし舞い上がる事だろう。葉山きゅん素敵ィ! って。
しかし私は舞い上がるどころか、むしろ戦慄さえ憶えていた。また、という再会を約束する一言に。
っべーわ。この人、冗談抜きでこれからも憂さ晴らしに私を呼び付ける気なんじゃね……? なにせ私は、この魔王の使いに知られてしまったのだから。好きな人の事を。さらには隣でぽかんとしてるバカの事を。
──葉山隼人。やはり私はこの人に対しての認識を改めなければならないようだ。
容姿端麗質実剛健謹厳実直義理人情。なんだ義理人情って。
彼を褒めそやす言葉は数あれど、実はそんな彼の正体は、ただただいけずなイイ男。
× × ×
「……で、なんであんた付いてくんのよ」
「あ、や、やー、こうしてせっかく会ったんだし、久しぶりにどっかでメシでも食ってかない……?」
「……さっき私どっから出て来たと思ってんの? 食べたばっかに決まってんでしょうが。その目は節穴なの? バカなの死ぬの? 私もう帰るトコなんで」
「だ、だよなー。あ、じゃあせめて一緒に帰ろうぜ? どうせ地元一緒なんだし!」
「……はぁぁ」
頭痛を抑えるかのようにこめかみに手を当て、やれやれとかぶりを振る。
面白がっ……気を利かせた葉山先輩が爽やかに立ち去ったあと、そのビッグウェーブに乗っかって「じゃっ!」とその場を離れたはずなんだけど、なんか後ろからストーカーみたいに付いてきちゃったのよね。はぁ……まさかこんな事になろうとはなぁ……
瀬谷直哉。私 家堀香織の元カレ。
中三で同じクラスになり、紗弥加、智子と共に同じグループになった数人の男子の中の一人。あ、ちなみにどうでもいいことだけど……、いやマジどうでもいいことなんだけど、智子の彼氏の友樹君は別クラだから、私達と一緒のグループではなかったのである。本当に超絶どうでもいい情報だった。
結構イケメンで明るく良い奴。いわゆるクラスの人気者的立ち位置だった直哉だけど、私が直哉と仲が良かったのはそんな浅い理由ではない。私的な直哉の特筆すべき点は、マンガとかゲームの話が私と合った。めちゃ合った。
毎週月曜日が楽しみになっちゃうくらい、直哉とのジャンプ談議とかホント楽しかったなぁ。完全に中学生男子同士の関係であり、普通に浅い理由だった。
今までの人生でこんなに気の合う男子って居なかったし、こいつとなら最高の友達として長い付き合いになっていくんだろうなぁ……。そんな風に思っていた中学三年生時代、あの事件は起きたのだ。
ここらの小中学生にとってはよくある事だと思うんだけど、卒業記念の卒業旅行……ってほどではないけど、卒業記念にクラスでディスティニーに遊びに行くのが結構定番で、私たちもその例に漏れず、中学卒業の記念にクラスでディスティニーに遊びに行く機会が訪れた。
クラスで行くとは言っても、当然現地では個別行動。仲のいいグループごとに分かれて、時間を忘れるくらい楽しんだっけ。
でも、たぶん“ソレ”はみんなが知っていた事だったのだろう。直哉が“ソレ”を起こす事は、周知だったのだろう。
夜になりパレードのフロート(キャラクター達が乗る車両のこと)がキラキラと輝きを放ち始める頃には、私と直哉はなぜか二人でパークを歩いていた。
あれ? 紗弥加達どこ行ったー? なんて思い始めたときには時すでに遅し。
『……なぁ香織、俺達高校も違うし、今日が終わったらもう会う事もあんまないじゃん? ……でもさ、俺そんなの嫌だから。だから、今日言う。…………俺と、付き合ってくれ』
告白。まさかの告白。
別に男子から告られたのは初めてってワケではなかったけど、まさか直哉から告られるなんて夢にも思わなかった。それほどまでに私は瀬谷直哉という人物を、良く言えば信頼、悪く言えば異性として意識してなかったから。
だから戸惑った。私ともあろうものが、オッケーのかしこまっ☆ をする余裕なんてとてもじゃないけど無かった。むしろソレはやらなくて正解だったと思います。
私は直哉が大好きだった。人間的にって意味で。
でも異性としては全くというほど意識してなかった。というよりは、当時の私は男女交際というモノ自体にさして興味がなく、男女関係なく大勢でわいわいやってる方がずっと楽しいってタイプだったから、直哉であろうと他のグループメンバーだろうとソレは一緒なんだけど。
『マジ……? や、やー、超びっくりしたぁ! ま、まさか直哉に告られるとは、さすがの香織さんも予想してなかったぜっ……。……でも、ごめん。気持ちは超嬉しいんだけど、私直哉のこと友達としてしか見れないかも……』
だから私は当然断った。だってさ、さすがに直哉とカレカノ関係になるとか想像できないし、そういう関係になれるとも思わなかったから。
あ〜あ、直哉と遊ぶのもコレで終わりかぁ……、なんて思ってたんだけど、でも直哉は諦めなかった。それでもいいからって。まだ友達の延長でもいいからって。本物の恋人関係になるのは、いつか俺に香織を惚れさせてからでもいいからって。
……そんな事をさ、キラっキラなパレードの輝きに包まれながら真剣な顔して言われちゃったら、さすがの香織ちゃんだって気持ちが揺らいじゃうというものよ。
なにせ私は直哉が人間的に異性で一番好きだったのだから。これで直哉との友達関係が終わってしまうのは惜しいと思ってしまったのだから。
たから私はオッケーのかしこまをしてしまった。いや、さすがにかしこまってはいないけど。
あくまでも友達の延長としてね? って。いつか私がそういう気持ちになるトキまでは、そういうの(意味深☆)はナシだからね? って。それでもいいなら付き合ってもいいよって約束のもとで。
そうして私 家堀香織に、人生初の彼氏が出来たのだった!
…………でも、そんなあやふやな関係の崩壊は早いに決まってる。
最初は私との約束を守って“友達”として接してくれていた直哉。でも、直哉はやっぱりただの男子高校生。好きな女と一緒に居て、好きな彼女(仮)と一緒に居て、いつまでも野獣な欲を我慢出来る訓練された修業僧であるはずもなく、こいつは次第にスキンシップを求めてくるようになった。
ふとした瞬間肩を抱き寄せられてはショルダーチャージをかまし、ふとした瞬間腰に手を回されては回し蹴りをかまし、ふとした瞬間手を握られてはアイアンクローで締め上げる甘酸っぱい日々。
甘酸っぱい要素、どこにもなかったね!
まぁ私にも付き合いを了承しちゃったという後ろめたい気持ちがなきにしもあらずだったワケで、仕方ないのでデート中たまに手を繋ぐって希望だけは許してあげた。
でもやっぱ友達と手を繋ぐって、そりゃもう違和感しかないわけでして。
よく女の子同士で手を繋ぐとか言うけど、アレはマジで無理よね。いろはとか紗弥加とか智子に手とか握られたら、それはもう鳥肌モノだろう。ちな襟沢だったらバックに薔薇が咲き乱れそうでリアルに恐いです。
それと同じで、直哉との手繋ぎデートはホント違和感しかなかった。
それでも「いつかコレが当たり前になるハズ! 人間的には大好きなんだから、いずれライクがラブに変わるハズ!」ってなんとか我慢してはいたんだけれど、……でも私の我慢と直哉の我慢が同じ種類、同じ速度のハズもなく。
……直哉は、ついに我慢の限界が来てしまった。
あれは十月。そう、十月の私の誕生日。
その日はもともといろはたち仲間内で誕生日パーティーをしてくれる予定だった。もちろん直哉も一応参加させる予定で。
でもその誕生日パーティーに、他でもない直哉が否を唱えたのだ。付き合い始めてから初めての彼女の誕生日。二人でお祝いしたいんだ、ってね。
ハイスクールライフ初の誕生日だしホントはみんなでワイワイやりたかったけど、一応彼女としては直哉の「どうしても」って気持ちを無下には出来なかったし、大切な“友達”がそこまで想ってくれてるんだなぁ、ってのは正直嬉しくないワケではないしで、結局誕生日は二人で遊ぶ事にした。
祝うとは言っても、私と直哉が二人で遊ぶのはそんなに珍しい事ではなかったし(曲がりなりにも付き合ってるのに二人で遊ぶのが“珍しくない”とはこれいかに)、適当に買い物して適当にごはん食べて、帰りにちょっと直哉んち寄ってマンガ読んだりマリカーしたりスマブラしたりで終わるんだろうなぁと思っていたあの日。
でもね、やっぱ直哉は男子高校生だったのさ。予想よりは豪勢なランチとケーキを奢って貰ったものの、その後はいつも通りぶらぶらしていつも通り直哉んち寄っていつも通りゲームして、私の圧勝で「いぇーい!」とはしゃいでた時にいつもと違うそれは起きた。
あいつ、急に肩を抱き寄せてきて、あろうことかキスしようと迫ってきたのだ。左手は胸に伸びてきてたし。
私はそんな直哉の熱い唇と左手を素直に受け入れ…………るわけもなく、どっせぇぇい! と力一杯張り倒して座ってたクッションを顔面に投げつけて終了。
そのまま無言でヤツの部屋から退散して帰宅後電話で別れを告げ、こうして会うのは実に八ヶ月ぶりだったりする。
『……ごめん直哉、やっぱ私、あんたの事はどこまでいっても友達としてしか見れないや……』
『ご、ごめん香織! もう俺あんな事ぜってぇしないから……! もう我慢すっから!』
『……たぶんさ、そうやって無理しながら付き合ってる時点で不自然なんだよ。……もう、別れよ?』
……半年以上も会ってなかったのに……、別れの電話からは声だって初めて聞くのに……、まさか街で偶然再会して、まさかこんな事になるだなんて、なぁ……
……だってこいつ、まさかとは思ってたけど、……まだ私のこと──
「……てかさぁ、さっきのはどういうつもりよ……」
と、それは一先ず横に置いといてー……、というか是非とも横に置いたままにしておきたい。永遠に。
……こほん。こうして付いて来ちゃうってんなら、私は今からこのバカに説教を食らわせてやらねばなるまいね。
「さ、さっきのとは?」
ずんずんと駅まで向かう道すがら。早く帰りたいから、もちろん立ち止まったりなんかしてやんない。
だから当然歩きながらでの会話となるわけだが、刺々しい私の声色に、情けない子犬のように恐る恐るあとを付いてきていた直哉は、たじたじな様子でそう質問を返してきた。つか質問に質問で返してくんな。
「は? なに会ったばっかの人に喧嘩腰になってんのよって話に決まってんでしょうが。私さぁ、そーゆーDQNなノリ大っ嫌いなんだけど。あんたソレ知ってるよね。少しは失礼だとか考えなかったの? あんたそういうヤツじゃなかったじゃん」
そう。私がいま猛烈に怒っているコトはそれ。礼節を弁えないオラオラ系とかが大嫌いな私としては、昔のツレが知り合いに粗相を働いてしまった事を叱らなければならないのです。
てかさ、いやマジこいつ、アレが葉山先輩だったからまだ良かったようなものの、もしアレが比企谷先輩だったら絶対許さないかんね? もしアレが比企谷先輩だったら、私との今後の付き合いに引いちゃいそうじゃんか。そしたらあんた、確実に闇に葬ってたかんね?
猛烈に怒ってた原因の九割がたは、葉山先輩に失礼な態度を取ったとかではなく、結局は比企谷先輩問題なのであーる。てへっ。
「……あー、それは……ごめん。なんか香織が他の男と居るの見たら、なんか頭に血が上っちゃって……」
うわ、やっぱこいつってばまだ私の事……。どしよ。やっぱ横に置いたままにはしておけなかった。これめんどい事になりそうだぞ……?
よ、よし、とにかく今は面倒ごとにならないよう、上手く話を違う方向に誘導してこの説教に集中するとしよう。
「……謝るんなら私にじゃなくて葉山先輩にだろ。ホントこいつマジでバカ。そもそも私が誰と居ようと、もうあんたに関係ないじゃん。あと香織言うな。死ね」
「か、関係なくなんて…………、ねぇよ」
「……え」
あ、やば。誤魔化すつもりだったのに保身的思考が思いっきり働いちゃって(今後比企谷先輩とデートしてる時にこいつと出くわしちゃった時、こいつが絶対に暴走しないように!)ついつい「私が誰と居ようと関係ないだろ」という本音がポロリと! ポロリするのはビキニだけでいいんだよ!
「なぁ香織!」
「な、なによ、急にでかい声出さないでよ、びっくりすんじゃん……」
「あの、さ……、俺たち、やり直せねぇか?」
「は、はぁ!? そんなん無理に決まってんじゃんか!」
「俺さ……香織と一緒に居られんなら、もう絶対香織が嫌がる事しねぇし……!」
「ホントマジやめてってば! そういう我慢したままの関係が不自然なんだって前に言ったじゃん! 私とあんたはもう終わったの!」
「なんでだよ……、俺、やっぱ香織のこと忘れらんねぇんだよ……! 香織にフラれてから、お前忘れる為に何人かと付き合ってみたんだけど、……やっぱ俺、香織じゃないとダメなんだ」
「」
振った私が大事に処女を守りぬいてきてたのに、振られた元カレがいつの間にか立派なヤリチンになっていた件について(白目)
え……? なにこの感情。え……? なにこの次第に膨れていく頬。
な、なんで? なんで私、こんなにこいつに嫉妬してんの……?
「ど、どしたの香織。なんで急にそんな不満そうな顔してんの……? ……あ、ま、まさか俺が他の女と付き合ったから嫉妬してるとか!?」
「え、ごめんそれはないわ」
「いや、そ、そんな真顔で……」
うわぁ……これはキモい。男ってこれだから……
なんで男ってのは、別れた女がまだ自分に未練があるはずとか思っちゃってんでしょ。別れた男には未練どころか興味さえ皆無ですから! 残念!
アレよね。男と女のフォルダの違いの法則ってやつよ。男は別れた女ごとにフォルダ分けして保存しとくけど、女は同一フォルダに上書きしていっちゃうから、過去の恋愛なんか引きずらないんだよばーか! っていうアレ。
そもそも私直哉に恋してなかったから、未だに恋愛フォルダなんてゼロのままですけどー!
……私が嫉妬してたのはね、直哉の何人かの元カノに対してじゃなくて、他でもないお前自身にだよ!
振った私がバージンのままこんなにも恋に悩む切ない乙女やってんのに、なに振られたあんたがたった半年そこらで何人もの女とイチャコラしてヤリチンになってんの? そしてそんなヤリチンに復縁を迫られている振った処女の構図というね(白目)
やだ! なにこの敗北感! っべー、マジムカつくわー。
……ちくしょう! 今に見てやがれ! 私だって今に比企谷先輩にぐっちょぐちょでねっちょねちょにずっこんばっこん抱かれてやるんだからァ! いやん香織ちゃんてばお下品☆
「と、とにかくさ、また俺と付き合って欲しい……!」
「え、無理」
「ちょっとくらい思考してから答えて!? 感情もちょっとだけ込めよう!?」
うっさいわね。最初は突然の復縁申し込みにちょびっと動揺しちゃったけど、ヤリチン宣言聞いて逆に頭が冷静になっちゃったのよ。
すると直哉くん。今の無感情な攻防にて、私の気持ちが風林火山の山パートくらい動きそうもない事をようやく察したのか、未だ駅までの道をてけてけと迷いなく歩く私にとぼとぼ付いてきながら、はぁぁ、と弱々しく頭をうなだれてこんな折衷案を提示する。
「ぐぅ……、わ、わかった。……じゃ、じゃあせめて、昔と同じような関係に戻らね……? べ、別に最初は彼女って肩書きじゃなくてもいいから、友達として、二人でマンガ読んだり二人でゲームしたり──」
「ごめん。それも無理」
「え」
「……確かに直哉とはさ、付き合う前から二人で遊ぶ事とかもあったけど、悪いけどもうその“昔”には戻れないんだよ」
「……なんでだよ。別れた時だって、昔と同じ友達関係だったらいいよって言ってくれたじゃん……。結局、あれ以来会ってくんなかったけど……」
「……だからさ、今はもう事情が変わっちゃったから。もうね、昔みたいにあんたと……、んーん? 直哉に限らず、他の男の子と遊ぶとかしたくないの。……だって──」
その時、直哉と再会してからの帰り道で、初めて私は歩みを止めた。これは、歩きながら適当に言ってもいい事じゃないから。適当に言ってしまうのは、直哉にも、自分にも失礼だと感じたから。
そして、私は直哉の目を真っ直ぐに見つめる。直哉とこんなにも真っ正面から向き合ったのって、いつ以来か思い出せないほどに遠い昔の事だけど。
でも私は真っ直ぐに見つめる。熱をもった頬っぺたの熱さを感じながら。
「──私ね、今めっちゃ恋してんの。だからその人以外の男の子と遊ぶとか、悪いけどもう無理なんだ」
× × ×
せっかくの乙女の切なる名シーンを、直哉の「やっぱさっきのイケメンが好きなんじゃねーか!」にサクッと潰されて、憤慨して激高して軽い暴行を加えてからおよそ数分。
怒りにまかせて直哉の脛やらオケツ辺りをげしげし蹴り上げまくっちゃったけど、まぁよくよく考えたら直哉からしてみれば──
香織はもう好きなヤツ以外とは二人で遊ばない→さっき香織は男と二人でカフェから出てきた
って構図になるわけだから、そりゃ私が恋してる相手は葉山先輩だって思うよね、と冷静に分析できるくらいには落ち着きを取り戻した。ごめーん直哉!
「……で、よー」
ぼこぼこにされても尚おとなしく後ろにくっ付いてくるこいつって、実はかなり訓練された豚なんじゃなかろうか、なんて思いつつ駅までの道のりをぷんすか歩いていると、私に好きな人が出来た事がさぞや不満なのだろう直哉が、口を尖んがらせながらボソッと質問を投げ掛ける。
「……なによ」
「……香織はあのイケメン……いや、ごめんなさいあのイケメンじゃないです! そ、その好きなヤツの事、どんくらい好きなわけ……? よく遊んでた時の俺より好きなん……?」
「え、あの頃の直哉の八万倍くらい好きだけど。あと香織ゆーな。死ね」
「ひ、ひでぇ。……んだよ、そんなかよ」
「……ん。悪いけど、冗談でも誇張でもなく、マジでそんくらい好き。だから直哉と会うのは今日で終わり」
「……はぁぁぁぁ」
ちょっと? そんな深ぁい溜め息吐かないでよ。なんか私が悪いのかと錯覚しちゃうじゃない。
「んだよちくしょう、せっかく会えたのに、これでもう会えもしねーのかよ……」
蚊の鳴くような声で、そうぽしょりと呟いた尚也。目に見えて小さく萎んでゆく元カレの姿に、私はほんの少しの疑問が湧いてきてしまった。
今こんな疑問を投げ付けるのは些か残酷な事なのかもしれないけれど、こいつだって登場してからこっち好きなこと言いたい放題だったわけだし、少しくらいなら別にいいよね?
「……あのさぁ、今更だけど、あんたってなんでそんなに私のこと好きなわけ?」
「酷くね!? この状況でそれ聞いちゃう……!? 死体蹴りもいいとこだろ。ないわー」
戸部かっ。あんたちょっと見ない内に随分と軽くなったねぇ。
そう。疑問ってのは正にコレ。
直哉は、私と別れてからほんの半年そこらで何人かと付き合ったってくらいにはモテるわけだ。葉山先輩ほど入れ食いヤッホイ♪ ってわけではないけれど、こいつの見た目とか性格とか考えたら、本人がその気になればそんなに女には困らないタイプだろう。
なのに、なんでこいつってばそんなにも私にこだわるんだろ。別にいいじゃん。私じゃなくたって。
「……それ答えたら、ちょっとは脈とかあんの?」
「うん。それはない」
「ないんかい。……はぁぁ。……ま、あれだよ。最初は単純に元気一杯だし、笑顔がすげぇ可愛いなって思った」
……お、おう……っ。
「だから仲良くなりたいって思って同じグループになって、一緒に遊んでるうちにマンガとかゲームとか趣味も話もすげぇ合ったしで、なんか段々と惹かれてった。やっぱ可愛いし」
……お、おう……っ。
いやさすがにちょっと恥ずいわ! あんま可愛い可愛い連呼しないでくんない? ちゃんと知ってるし☆
「でもさ、長いこと友達として付き合ってくうちに、趣味が合うとか話が合うとか、元気がいいとか可愛いとか、そういう表向きなのばっかじゃなくて、段々と香織の内面がすげぇ見えてくるようになって、“惹かれる”から“好き”に変わってった、っつー感じかな。……なんつーか一度香織の内面知っちゃったら、もう他じゃ満足出来んくなるくらいクセになった、みたいな」
…………やばっ、そこまで誉め殺しにされちゃうと、さすがに顔が熱くなってドキドキしてきちゃった。直哉自身には全くドキドキしないけど。ひでぇ。
──でも、やっぱ嬉しくないわけじゃない。そんなにも想ってもらえてるコト。そんなにも内面を見て好きになってくれていたコトが。
だってそれは、いま私が比企谷先輩に抱いている想いとおんなじだから。知れば知るほど内面がクセになっていって、もう他では満足出来なくなってしまったなんて、まるっきり私とおんなじだから。
申し訳ないけど、私は直哉に恋心を抱いた事がなかった。抱けなかったから、直哉に想ってもらえる嬉しさも有り難さもちゃんと知らなかった。
でもね、今なら解るよ。直哉は、今の私とおんなじような想いを私に向けてくれていたんだね。その私に別れを告げられたのに、まだこうして私を好きでいてくれるんだね。
それってとても幸せな事だし、とても凄い事だよね。
だから今の私は、素直な気持ちであんたに言えそうだよ。そんなにも私を想ってくれてありがとう、って。あと、さっきは「別に私じゃなくたっていいじゃん」とか酷いこと思っちゃってごめんなさい、って。
──ったく、好きな男(異性としてではない)にそこまで言われちゃ、ここでまるっと拒絶するだけじゃイイ女の名が廃るってなもんだぜ!
だから、私はあんたを受け入れるよ。今の私に出来うる範囲内でだけど、ね!
「はぁぁ……」
私は深く溜め息を吐き出し、そっぽを向いて頭をがしがしと掻いてみせる。面倒くさくとも、やれやれと溜め息を吐きながら何だかんだ世話を焼いてしまう、大好きなあの人の大好きな癖に倣って。
「しゃーないなぁ! 昔みたいに二人で会うとかは無理だけど、ちょっと夜LINEするだけとか、あとは紗弥加とか智子とかと一緒でもいいんなら、また昔みたいに遊んであげるわよ。……たまにね、たまに」
「マジで!?」
「おうっ」
「よっしゃぁぁあ! やべ、これ頑張ればワンチャンあんじゃね? 俺、今に絶対香織の気持ち取り戻してみせっから!」
「あ、そういう宣言しちゃうんならやっぱ遊ぶのナシの方向で。あと香織ゆーな。死ね」
「嘘嘘嘘嘘! と、友達でいい! 友達でいいから! …………今んとこは」
「……なんか言った?」
「いえ、なんも言ってないっす」
──脈なんて一切ないのに、振った男にこんな風に優しくして希望を持たせてしまうのは、ホントはいけない事なのかもしれない。残酷な事なのかもしれない。
でも、たったこれだけの事で、まるで飛び跳ねてはしゃぐ子犬のように大喜びするこいつの笑顔を見て、とりあえずこれで一応は正解なんだよね? と自分の気持ちに折り合いをつけるのだ。呆れ半分の弛んだ口元を見られてしまわぬよう、きゅっと気を引き締めて。
まぁ? キッパリと「ヨリが戻る可能性ゼロ。それでもよければみんなが居れば会ってもいいよ」とお断わりしてるわけだし? そしてこいつもそれを了承した上で私の優しさに乗っかってるわけだし? 別に気にするほどの事でもないよね。どうせ直哉だし!
「言っとくけど、もしまた今回みたいに偶然どっかで会って、そんとき私と一緒に居る人に失礼な態度取ったら、その瞬間あんたと私は完全なる無関係になるからね。てか見かけても話し掛けてくんな」
「ぐっ……! わ、解った」
ぐぎぎと歯を食い縛る直哉。
まぁあんたの気持ちはわからんでもない。なにせ今めっちゃ恋してると宣言した私が、恋してるであろう男と居る場面に出くわしても、大人しく見過ごさなければその時点で永遠にサヨナラだから、と告げたワケだから。
でもコレは私にとってはリアルに死活問題だし(比企谷先輩とのデート中に直哉が喧嘩売ってきたら、私の恋がそのまま終了しかねないのよ!)、私とあんたはあくまでも友達関係に過ぎないんだからね? と言い聞かせて復縁を完全に諦めさせる意味でも、ここは絶対に譲れないボーダーライン。
「あん? なんか不満でもあんの?」
「無いですごめんなさい」
「よしっ」
また前みたいに……とは行かないだろうけど、また私と遊べる事を心底喜びながらも、私と私の恋する人との仲を絶対に邪魔出来ないという現実に「ぐぉぉお!」と頭を抱え葛藤する直哉さんではありますが、その姿が明日は我が身かもしれないと思うと気が重すぎて不整脈ががが(白目)
てかそうなる可能性が限りなく百パーに近いと言うね(白目)
だってさぁ!? 私のライバルって親友のいろはなのよ!? さらにその裏には雪ノ下先輩と由比ヶ浜先輩まで控えているというコキュートス。
さらにさらに、違う世界線では海浜のぼっちオタクやら別クラの小悪魔天使やら博多OLやら、その他諸々各種取り揃えております☆ なにこの地獄。直哉よりよっぽど勝ち目なさそうなんだけど。あと違う世界線ってなんだよ。
だからまぁ、目の前で嬉しげにニヤついたりぐぬぬと頭を抱えたりと愉快な百面相をしているこいつが、どうにも他人には見えなくなってしまうわけでして。
であるならば、と。そんな他人とは思えない勝ち目の無い恋愛経験者の先輩に、少しでも自分の勝率を上げる為に、せっかくだし聞いてみようと思う。瀬谷直哉が私に感じている魅力ってやつを。瀬谷直哉が抱いている、クセになる私の素晴らしき魅力ってやつを。
「あのさ、一応聞いとくけど」
「へ? お、おう。香織が求めるならなんだって答えちゃうぞっ?」
「うぜぇ……。あんたがクセになってるっていう、私のチャームポイントってなに?」
「ああ、そりゃあれだよ。ギャップってやつ?」
「ギャップ……?」
え、なに? 普段は元気一杯な笑顔が眩しいのに、ホントは繊細でか弱い女の子って辺りが?
「そうそう。ホラ、香織って普段は元気で可愛くてクラスの人気者なのに、一皮剥くとすげぇ残念痛てぇっ!?」
「やっぱお前に聞いたのが間違いだったよ! あと香織ゆーな! 死ね!」
「痛たい!? つ、つかさっきからずっと言おう言おうと思ってたんだけど、俺って付き合う前から香織呼びしてたよね!? 今更ダメなの!?」
「うっさい! それとこれとは話が別だから! なんで比企谷先輩からは家堀としか呼ばれたこと無いのに、なんであんたに香織言われなきゃなんないのよ! ムカつくからこれからは家堀さんって呼べ!」
「名字に格下げで、しかもさん付け!? てかヒキガヤって誰──」
「うっさぁい!」
「痛い!? 理不尽!」
──と、こんな感じで、私 家堀香織と元カレ瀬谷直哉の八ヶ月ぶりの再会は幕を閉じたのです。
元カレ直哉とは元々距離が近すぎた上に、過去のわだかまり解消からくる安心と、過去(無理やり接吻未遂事件)と現在(再会即オラオラ事変)の所業の怒りですっかり理不尽暴力系ヒロインと化してしまった私ではありますが、結果的に見たら……、こうして偶然再会できて、うん、良かったかもね♪
まだ恋を知らなかった頃の私には解らなかった喜びと感謝と申し訳なさを今更ながらに教えてくれた直哉。どれもこれも、これからの私の恋物語にはとっても必要でとっても大切な、掛け替えの無い気持ちだろう。
直哉「踏み台かよ!」
ん? なんか今直哉の心の叫びが聞こえた気がしないでもないけれど、私はそんな大切な事を身を削って身を挺してまで教えてくれた踏み台直哉と
直哉「ひでぇ」
これからは二番目に大切な異性として、ずっと、永遠に、どこまでもただの友達で居ようと思った、そんな夏の日のありふれた日常の一ページでした!
直哉「最後までひでぇ」
終わ……らなーい!
「はうぁッ!???」
「え!? か、香織、なんかあったのか……!? え、ちょ、ちょっと待てってば」
「邪魔だぁ! どけぇぇぇ!」
「ごふっ!」
直哉の制止など無視し、跳ねるように駆け出す一匹の獣。
外側に元気よくハネたブラウンのたてがみをふわりたなびかせ、私は全力で走る、走る、走る。
遠くから直哉の叫び声が聞こえた気がしたけれど、獣と化した私の耳には届かない。心には響かない。
獣は、ただ純粋にしなやかに荒野を駆けるのみ。
「いやァァ! また見られたァァ!」
千葉駅へと向かう歩道を飛び出し、涙目になりながら先ほど目に入ってしまったあの人の影を必死で捜す。
……さ、最悪だ! ちきしょー! やっぱ直哉なんかと心を通わせ合ってないで、とっとと帰っちゃえばよかったよォォ!
「ど、どこ行ったの!? なんで!? さっきココに居たばっかじゃんよぉ!」
しかし探し人は見つからない。
ついさっきまで立っていたはずの場所。近くのマック。すぐそばのミスド。
路地裏の窓も、向かいのホームも、なんなら明け方の桜木町にまで繰り出しかねない勢いであちこち捜し回っても、君の姿が見付からない。そんなとこに居るはずもないよね☆
なんて、思わずここまでの一連の流れをコピペしてしまうほどデジャヴたっぷりのこの惨状。手抜きじゃないよ? エコロジーだよ?
「うあぁぁ〜、超最悪だよぉぉ……! なんでよりによってェ……!」
結局探し人は見つからず、途方に暮れつつぐったりと崩れ落ちかねないほどに頭を抱える私。
……見られてしまったのだ。休日に見知らぬ男子と街ブラしているところを、よりによって…………、比企谷先輩にぃッ!
なんだか視線を感じた。だからそちらをチラッと見てみた。そしたら目があった。絶対に、絶対に目があった。
私はその時の比企谷先輩の目を絶対に忘れないだろう……
可愛い後輩が見知らぬ男子とイチャイチャ(蹴ったり殴ったり)していた光景に対する嫉妬の目? いやいや嫉妬の目とかだったら全然いいの! むしろ推奨!
じゃあこういう時、顔見知りの先輩が顔見知りの後輩にどういう眼差しを向けてくるか。それは、そう。
『うっわ……、またやべぇとこ見ちゃったよ……』
だ(涙目)
私は、ほんの少し前まで葉山先輩とカフェでお茶してた。にも関わらず、それからほんの一時間かそこらで、今度は他の男子と二人で街を歩いていたのだ。それを目撃した時、人はナニを思うか。
そう。またやべぇとこ見ちゃったよ、だよ! (吐血)
ぐぅあぁぁ! なんてこったぁ! つまり私は好きな人に『親友が恋してる男に恋慕して寝取ろうと画策してたばかりのくせに、次の瞬間には違う男とデートしていたマジもんのビッチ』に見られてしまったってわけだよ!
なにそれドイヒー。
だから私はどうしても誤解を解きたくて走った。違うんです、葉山先輩には人生相談をされ、今の男子はそのあと偶然会っただけのただの中学時代の友達です、と。
でも比企谷先輩はもう居なかった。面倒ごとには関わり合いになりたくないとばかりに、足早にその場から立ち去ってしまってた。
てかさっきはカフェの中から追い掛けたから見失っても仕方ないけど、今度は直で追い掛けたのに速攻で見失っちゃうって、あんたどんだけ足早いんだよ。伝説の忍か。
そして神様の悪戯(いやがらせ☆)的な流れからみて、これもう今日は絶対に見つからないヤツだわ。
……いやだよぉ! 大好きな人に「うわぁ、あいつ男大好き過ぎるだろ。ケッ、イケメン好きなビッチが」とか思われたままでいるなんてぇ!
もしこれでこの夏比企谷先輩を海とか誘ってみ? やっばい、客観的に見ても完全なるスーパービッチや……(遠い目)
【悲報:家堀香織、人生で一度きりの十七歳の夏、早くも終了のお知らせ☆ 妄想以外の水着回はしばらくのあいだ持ち越しの模様です(;_;)】
──ラブコメの神様、もう少しだけ可愛い愛娘に愛と優しさを下さい。
おわりん♪
というわけでありがとうございました!
え?ラスト付近コピペばっかで手ぇ抜き過ぎだろ、って?
ホラあれですよ。円盤特典のアナザーだって、途中はほぼコピペ……セルフオマージュだったじゃないですか(暴言)
今回、以前からずっと書いてみたかった香織と元カレのやり取りをようやく書くことが出来ました♪ありがとうチラ裏。
まぁ香織を愛して下さる読者様的には本当にどうでもいいクソ話だったかもしれませんが、こういうのを挿んだ方が、より一層香織が人間臭くてイイキャラに育ってくれるかなー?って(^皿^)
そんなこんなで今回も最後までありがとうございました☆
それではまたお会いいたしましょうっノシノシ
……さぁて、次は誰を書こうかな。なんかこのままだと智子×とも君イチャイチャSSとか書いちゃいそうでコワイ(・ω・)