ハイスクール・フリート マーメイドと海の男達 作:SNAKE金城
それではどうぞ!
晴風と播磨は、学校からの帰港命令で横須賀女子に進路をとっていた。秋津は、艦長室の机に置いてある写真縦を見て微笑んでいた。
(帰ったら、平賀さんとの約束を守らないとなぁ・・・その前に反乱の疑惑が晴れればいいが・・・)
播磨がそう呟くと艦橋から艦内放送で呼び出しが来た。
「艦長、晴風から通信が来ています。至急、艦橋へお願いします」
「分かった、直ぐに向かう」
秋津は艦橋へと向かう。通信の内容は、晴風の備蓄のトイレットペーパーがなくなり、分けてもらえないかと言う。だか、播磨にも分けてあげられるほどの余裕はない。秋津は話し合いのため、晴風に向かった。晴風の生徒たちも教室に集められた。話し合いの結果、近くにオーシャンモール四国沖店があり、そこで買い出しに行くことになった。しかし、一つ重大な問題が起きた。肝心のお金が足りないのだ
「お金か・・・」
「秋津教官は、無いんですか?」
「俺は・・・ほぼないね」
秋津は明乃に聞かれ、財布を見て苦笑いをしながら言う
「トイレットペーパー募金お願いしまーす!」
明乃は、艦長帽を逆さにして晴風の皆に募金を呼び掛ける。
「宵越しの金は持たねぇ主義でぇい!」
「宵越しって・・・」
麻侖の宵越しの金と聞いて秋津は、苦笑いする。
「小切手は使えませんわよね?」
「多分、使えないな・・・」
万里小路の小切手を見て秋津は万里小路はお金持ちの家の子だと思った。
「ジンバブエのお金ですがい~ですか?」
「何故、ジンバブエのお金は、持っているんだ・・・」
幸子は、ジンバブエのお金を見せながら言う。秋津は何故日本円じゃなくジンバブエのお金は持っているんだと、つっこむ。
「ワシは、ユーロしかない」
「「ワシ?」」
杵崎姉妹がミーナの一人称を聞き、ミーナの方を「ん?」と言った表情で見る。
「何かワシの顔についてるか?」
周囲の人達が自分の顔を見るので、ミーナは周りの人に尋る。
「ワシ?」
ミーナの一人称がおかしいのか、周囲にいた人達が笑う。
「むっ、何がおかしい!!」
「広島弁か、日本語は日本語でも、お国言葉を覚えたんだなぁ」
ミーナは両手をあげ、声を上げる。秋津はお国言葉で日本語を覚えたミーナに残念そうに言う。
「まぁ、ユーロでもいいよ、向こうで換金するから」
こうしてクラスメイト全員と播磨乗員の協力もあり、何とかお金を手に入れた。買い出しに行くメンバーは、引率者として秋津、そして内田を含む播磨乗員数名と晴風からは、明乃、美甘、和住媛萌、美波に決まった。
秋津と内田は、いったん播磨に戻り、私服に着替えた。
「全員、銃は、所持したか?」
「はい、ですが・・何故、銃を?」
「念のためだ、心配するな。弾は、ゴム弾だ」
秋津以下数名は、内火艇に乗り込む。
明乃達もスキッパーに乗り込み、播磨の内火艇と合流しオーシャンモール四国沖店へと向かう。
「いいか?艦の事、専門用語は間違っても喋ってはダメだぞ!後、無駄な買い物もな」
秋津は、一応注意するように明乃たちに言う。
「秋津教官、卵と生クリームとイチゴを買いたいんですけど・・・」
「ダメに決まってるでしょう」
「ひめちゃん、レバーとかチーズ食べている?」
「どっちも嫌い」
「やっぱり、ビタミンB12が足りないとイライラするらしいよ~」
「してないから!!」
「アハハハハ」
そんな話をしている内にオーシャンモール四国沖店に到着すした。
メンバーは、スキッパーと内火艇を注艇場に止め、無料水上バスでショッピングモールに向かう。もしそのままいけばブルーマーメイドやホワイトドルフィンに見つかる可能性もあるため、スキッパーと内火艇を注艇場に止めて、無料水上バスで行くことになった。
そしてショッピングモールに着いた。
「やっと着いた」
「お茶する時間あるかな?」
「ないから」
「和住さん、その格好かえって目立つぞ」
今の和住の格好は、マスクにサングラスと思い切り怪しい格好でかえって目立つ。
その頃、晴風と播磨はこのまま停船することになった。播磨では、見張りは、警戒を厳にしていた。残りの乗員は、甲板などで外の風を浴びる。長らく艦内にいたため、見張り以外のほぼ全員が甲板に出ていた。
「久しぶりの外の空気だな」
「ああ、やっぱり外の空気が一番だな!」
「おい、見ろよ。晴風の生徒たち、完璧にお休みモードだな~」
「あまり、じろじろ見るなよ。俺達は、彼女達からしたら、教員なんだからな!」
「わかってるって」
晴風では、生徒たちが水着に着替えて日光浴をしたり、甲板で洗濯物を干したりなど。お休みモードになっていた。
左舷側甲板では、フックで漂流物を拾い使えるものはないかとあさったり、艦橋では知床と立石が。
「平和っていいね」
「いい・・」
「今夜の晩御飯何がいいかな?」
「カレー・・・」
「今日は、金曜じゃないよ」
艦橋では、まったりとした雰囲気が流れる。ましろは、黒木にお願いされミーナを艦橋に案内していた。途中、機関科と主計科メンバーが女子会みたいなものを開いており、そこで、ましろと黒木とミーナはその女子会での会話を耳にする。ましろについての話題であった。
ましろの母親は、横須賀女子の校長、真雪である。その校長の娘が、成績で下の生徒達が所属させられる航洋艦晴風に何故、所属されられたのか、校長の娘なら武蔵に所属になるのでは、と言う会話をしていた。ましろは、口をへの時にした。
すると話題は、いきなり秋津の事になる。
「そう言えば、秋津教官て男だよね」
「いまさら?」
「男なのに、何故、ブルーマーメイド何だろう、ブルーマーメイドって女性の職業でしょ」
「確かに!男なのにブルーマーメイドなんておかしいよね~」
「秋津教官って、一体何者なんだろう」
そんな会話をしていると黒木が出てきて余計な会話はやめるように注意する。ミーナも黒木の前へ出て。
「この噂好きのドグサレ野郎共!修理する箇所がいくらでもあるだろ!取り掛かれい!!」
『は、はい~!』
広島弁混じりの日本語で喝を入れた。ミーナに言われて慌てて持ち場に戻る機関、主計科メンバーであった。
その頃、漂流物を拾っていた松永と姫路は、通販会社の箱を拾った。
「あ~、Abyssの箱だ」
「通販の箱なんだから雑誌とか入ってないかな~」
そう言って箱を開けると中には、もう一つ蓋の空いた箱があった恐らく飼育箱だろう。すると中からハムスターらしき動物が飛び出し甲板を走る。それを見た五十六はハンターの様な目をして、そのハムスターらしき動物を追いかける。
一方、買い出しに出た秋津達がいるオーシャンモールの桟橋に4人の人物がいた。
「情報によると、晴風と播磨はこの近くを通るはずよ」
平賀は葉月他、二人の部下に晴風と播磨の目撃情報からこの近海を通ると判断。葉月と二人の部下に説明する。
「間宮、明石、浜風、舞風にも、この近海の哨戒を依頼しましょう。その方が見つかる可能性もあがります」
葉月は、平賀にこの近海にいる。間宮、明石、浜風、舞風、にも哨戒を依頼するよう提案する。
「そうね、そうして頂戴。ただし、夕方にまで見つからない様だったら、戻ってくるように言いって」
「了解です」
「私達も哨戒を行います。哨戒艇の準備をお願い」
「了解しました」
平賀は、葉月の提案どうり、近海にいる横須賀女子の4艦に哨戒を依頼し、平賀達も哨戒を行う為、哨戒艇に向かおうとした時だった。平賀が反対側の桟橋を見ると平賀が今一番会いたかった人物がそこにいた。
(えっ!?あ、秋津さん!どうして此処に!?)
「平賀さん、どうしました?」
「哨戒任務、中止!!」
「えっ?」
「平賀さん、何かあったんですか?」
「今、播磨の乗員らしき人物を見つけた」
「本当ですか!?」
「ええ、急いで身柄を抑えるわよ、もしかしたら晴風の生徒達もいるかもしれないわ、急ぎましょう!」
「了解!」
平賀は、急ぎ秋津達のいる方へ向かったが既に秋津達は、いなかった。
(晴風と播磨は、港への入港は制限されてて入れない・・・となると、秋津さん達はスキッパーか内火艇、もしくは、水上バスで・・・)
「急ぎ警備員に言って注艇場に停めてあるスキッパーを全て調べてもらって後、内火艇も、もし晴風が搭載しているスキッパーと播磨の内火艇があるなら直ぐに抑えてもらって、また水上バス乗り場に、秋津特務監察官の顔写真を送って、その人物が乗るようなら、引き留めてもらうよう連絡を!!」
「了解!!」
「平賀さん、秋津さんを見たんですね」
「ええ、葉月さん」
平賀達は迅速に行動し、秋津達を追い詰めていく。出入口を封鎖する形を取り、平賀達はモール内を捜索する。
だがそれを見ていた者がいた。
(ブルーマーメイドの制服来て捜索か・・・バレバレだぜ・・・)
内田は、捜索している平賀達を見て呟く
〈こちら、内田。ブルーマーメイドの者を発見、恐らく捜索隊と思われます〉
「了解した」
〈艦長、その中に平賀さんと葉月さんがいます〉
「っ!?本当か?」
〈ええ・・・〉
「分かった・・・(平賀さんと葉月がいるのか・・・厄介だな・・・)」
内田は、無線で秋津にブルーマーメイドがいることを報告した。その中に平賀と葉月もいると言い秋津は驚く。
平賀達は、ショッピングモール内に入る。一人の部下が平賀に言う
「でも、相手は生徒数名に教官一人ですよね?教官を抑えてしまえば、直ぐに生徒達も投降するのでは?」
「そう簡単には、いきませんよ」
「葉月さんの言うとうりよ、相手はもしもの時に備えてくる人物、油断禁物よ!」
「「はい」」
葉月は、そう簡単に捕まるような人ではないと言い、平賀は、慢心する部下に釘を刺す。
平賀達は、気づいていなかった、捜索している間にも播磨の乗員に見られていることを。
また、平賀達はブルーマーメイドの制服を来ているため、周りから注目を浴びる中には、声を上げる人もいる。これじゃ自分達は、此処にいますよと言ってる様なものだった。
「少しそこの喫茶店で、休憩がてらお茶するか?」
『えっ?』
明乃達は、いきなり言われたので一瞬固まる。秋津は、買い出しも終わっているので、そこにある喫茶店で休憩しながらお茶を飲もうかと言う。
「でも、秋津教官、お金はどうするんですか?」
明乃は、秋津にお金はあるのかと聞く。買い出しで、もうお金は、ほとんど残っていなかった。
「心配するな、俺が奢る!」
「ええ!」
「いいんですか!?」
「やった!!」
「ありがたいです」
「ああ、でも、他の皆には、内緒だからな」
(二人とも、喫茶店に来い)
〈了解〉
〈了解しました〉
秋津と明乃たちは、近くの喫茶店に入りテーブル席に着く、明乃達は、好きなメニューを注文する。後から内田と部下の一人が喫茶店に入る。
明乃達は、注文した物に満足していた。それを見て秋津は、微笑む。
秋津は席を立ち、内田と部下がいる席に座る。
「どうします?このままだと捕まりますよ」
「スキッパーと内火艇は、恐らく押さえられています」
「大丈夫だ俺に考えがある」
秋津は、この危機を脱する作戦を既に考えていた。
作戦はこうである。まず三人一組になり、喫茶店を出たあと、二組に別れ全力で走り、このために用意していた。もう一隻の内火艇が完全な死角の所に停めてあり、その内火艇の場所に行き明乃達と共に晴風と播磨の所へ戻ると言うものだった。
「ですが、艦長はどうするんです?」
「俺は、囮になる。後、少し確かめたいことがあってな」
「そんな・・・」
「フッ、心配するな。俺なら大丈夫だ」
秋津の作戦を聞き、二人は複雑な気持ちになるが、行うことにした。
秋津は、明乃達の席に戻る。
「秋津教官、何かあったんですか?」
和住が席を離れていたため、何かあったのではと気になり、秋津に聞く。
「皆、驚かないで聞いてくれ・・・我々は、見張られている・・・」
『えっ?』
秋津は、囁くように明乃達に言う。それを聞いた明乃達は、ギョッとした。
「誰に、見張られているんですか?」
「ブルーマーメイドだ・・・」
「ブルーマーメイド!」
「静かに・・・周りを見るなよ、気づかれたと思ったら直ぐに捕まえに来るぞ・・・」
秋津は、和住に周りを見るなと注意する。
「どうしよう・・・捕まったら私達、牢屋に入れられちゃうのかな?」
美甘は、不安そうに言う。
「そのために作戦を考えた・・・よく聞くように」
秋津は、明乃達に先程の作戦を伝えた。
「でも、秋津教官はどうするんですか?」
「自分は、確かめたい事があってな、囮になる」
「そんな・・・教官を置いていくなんて・・・」
それを聞いた明乃は、悲しい表情をする。秋津は、真剣な表情で明乃達に言う。
「教官である以上、俺は君達を守らなければならない、それも教官の仕事だ・・・君達は、まだ高校生だ。訳のわからん事に巻き込むわけにわは、いかん・・・ましてや、人生これからと言う時期に捕まるようなことは、させたくない」
明乃達は、秋津の言葉になにも言えなかった。すると秋津は。
「よし、休憩もしたことだし、作戦開始といきますかね」
秋津は、笑顔でそう言う。
そして、秋津と明乃達は、喫茶店を出た。この瞬間、秋津と明乃達の晴風と播磨に戻るための作戦が開始された。
誤字、脱字や変なところがあると思いますが、ご容赦ください。
次回もお楽しみに!