ある男の飛竜戦艦   作:ゴロゴロ鼠

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第31話

□【聖騎士】レイ・スターリング

 

 

 

「少し早く着いたかな?」

 

 

 

俺が闘技場のチケットに書かれているボックス席に行くとルークとマリーの姿が見えない、まだ来ていないようなので闘技場の中を少し見て回っていると

 

 

 

「なあ、聞いたか?」

 

 

 

「ああ、ドライフの戦艦が動いたんだろ?何処に行ったんだか」

 

 

 

二人の〈マスター〉の話し声が聞こえてきた

 

 

 

「戦艦・・・【破壊王】のような者かの?」

 

 

 

前にマリーに見せてもらった映像を想い出したのかネメシスはそういう

 

 

 

「かもな、似たような〈エンブリオ〉の〈マスター〉かもしれない」

 

 

 

「レイさん、どうしたんですか?そんな所で」

 

 

 

俺がネメシスに答えているとマリーが来た。ルークも一緒なので途中で合流したのかもしれない

 

 

 

「さっき、ドライフの戦艦ってのを聞いて」

 

 

 

「ああ、そのことですか。今ちょっとした話題になってますよ」

 

 

 

「マリーは何か知っているのか?」

 

 

 

「知ってますよ、でもその話は席に着いてからしましょう」

 

 

 

マリーは周りを気にしながらボックス席に着くと、レイとルークに話し始めた

 

 

 

「では説明していきますが、レイさん、ドライフの戦艦って何だと思います?」

 

 

 

「何って、【破壊王】の〈エンブリオ〉みたいな戦艦型のエンブリオ?」

 

 

 

俺がそう答えると

 

 

 

「違います、ドライフの戦艦というのはある〈マスター〉がこの世界で作った物です」

 

 

 

ユーゴ―が乗っていた〈マーシャルⅡ〉みたいに作られたってことか?

 

 

 

「〈マスター〉の名前はアルスト・コジャーソ、聞いたことありませんか?」

 

 

 

「ああ、その名前なら前に兄貴に」

 

 

 

前兄貴にドライフとの戦争の話を聞いた時に【獣王】【魔将軍】【大教授】と共に説明された〈叡智の三角〉所属の【設計王】アルスト・コジャーソ

 

 

 

「レイさん、ナイツ&マジックというアニメを知っていますか?」

 

 

 

「知らない」

 

 

 

「そうですか、実はこのナイツ&マジックと言うアニメに竜の姿をしたヴィーヴィルと言う戦艦が出てくるんですが、コジャーソはその【ヴィーヴィル】をこの世界で作ろうと思ったようです」

 

 

 

「アニメの戦艦をこの世界に・・・」

 

 

 

「当然、製造には色々な課題があったでしょうが、コジャーソはクランのメンバー等の協力により【飛竜戦艦 ヴィーヴィル】を完成させ、戦争に参加し大勢の〈マスター〉をキルしました。聞いた話では炎やら毒やら雷を吐いたそうですよ。」

 

 

 

本物の竜みたいだな

 

 

 

「しかし、そんな物が動くのかのう、すぐにMPが切れてしまうのでは?」

 

 

 

ネメシスの言うとおり、〈マーシャルⅡ〉も戦闘中は秒間1MPを消費すると言っていた、戦艦と言う事だから当然〈マーシャルⅡ〉の何倍もの大きさだろうしMPが持つのだろうか?

 

 

 

「ネメシスさんの言うとおり、普通はそんな物長時間動かせるわけが無いんです、攻撃手段もほとんどがMPを消費する物なのに。なのでアルスト・コジャーソの〈エンブリオ〉はMPに関係しているのではないかと言われています」

 

 


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