第35話
□【設計王】アルスト・コジャーソ
「ヘスティア、行けるか?」
『はい、いつでも発進できます』
「カルディナの遺跡調査・・・やっとか」
数日前にギデオンの件で王国にオーナー共々指名手配されたりユーゴーがクランを脱退したりと色々あったが今は未知の技術との出会いを楽しみに明るく行こう
「じゃあ皆さん行ってきます」
「いってらっしゃ~い、新しい特典武具楽しみにしてま~す」
「次は何だと思う?」
「やっぱり【ヴィーヴィル】用の追加パーツとか?」
「キグルミじゃね?」
「機械製造を手伝ってくれる何かが良いな」
「「「確かに」」」
「何で〈UBM〉に出会って倒すの前提何ですか!?」
超級職とは言え生産職に何を期待しているのか
「だって・・・ねぇ?」
「説得力ねーよな、今までの事考えると」
確かにいままでに何体かの〈UBM〉に出会ってMVPで特典武具貰ったけどただ運が良かっただけ何度もある訳がない
「もう行きますね、お土産はカルディナの砂で」
「いらねえ」
「イセキ・テクノロジー・プリーズ」
「エターナル・テスト・パイロット・プリーズ」
「ヘスティアの事!?やるか!!」
しばらく会わないというのにふざけるクランメンバーに手を振られながらアルストはヘスティアが融合した【ガイスト】でカルディナへ向けて発信した
◇
『マスター、起きてください。到着いたしました』
「ん・・・やっとか、三日ぶりの外だ」
ヘスティアがある限りMP切れの無いアルストはあまり目立たないためティアンたちがよく通る道から少し遠回りし途中で出てくるモンスターも【ガイスト】の魔力式大砲で簡単に倒せた(【ガイスト】に簡単なドロップアイテム回収用アームをつけたらヘスティアが拾ってくれるのでアルストは本当に何もしなかった)
「〈ガイスト〉はガレージにしまって・・・【でいらん】を着て準備完了、行くか」
『はい』
一見遺跡に着ぐるみで行くというふざけた行為だがでいらんは特典武具でMPを注げば注ぐだけ防御力が上がるのでこの遺跡のように道が狭く【マーシャルⅡ】に乗れないときアルストはいつもこれを着ている。しかもきぐるみと言っても元が機械だからかアルストにアジャストしたからか【でいらん】は機械と認識されるらしくヘスティアが融合することができる。現在第六形態のヘスティアが最大までMPを生成するとデイランは下手な戦闘系超級職の攻撃でもダメージを受けることは無い
「特に何もないな」
アルストは暫く警戒しながら歩いているがモンスターやデイランのような警備用の機械は一つも見つかっていない
「ヘスティア、頼む」
『了解』
あるすとは【でいらん】からヘスティアを取り出すと壁の一部が剥がれ外に出た機械にヘスティアを融合させる、一分後ヘスティアは壁から出てきてアルストは再び【でいらん】と融合させる
「どうだった?」
『かなり広いようです、一分では全体まで見に行けませんでした、すみません』
「気にするな、元々融合を使って機会を無理やりハッキングして情報を取るようなものだ、先々期文明の技術を相手に難しいだろう。分かった範囲で何かあったか?」
『はい、歩いて15分程の場所に教室一つ分程の大きな空間が有りました』
「じゃあ取り合えずそこに行くか」
◇
『ここです』
「ここは・・・素材の保管場所か」
部屋には奥が見えないほどのアイテムボックスが置かれ一つ手に取ってみるとかなりの量の素材を入れていることが分かる
「これだけあれば色々な物が作れる」
アルストは部屋のアイテムボックスを全て回収し終えるとヘスティアの案内で下へと降りていく
「ここ、アイテムボックスの中身からして工場系の〈遺跡〉と思うが生産設備が見当たらないな」
『どの部屋も何かあったような跡はあるんですが綺麗に無くなっているんですよね』
「おまけに何か嫌な音がしてるし、材料は手に入ったしそろそろ帰ろうかな・・・ん?この部屋見たか?」
『いいえ』
アルストが〈遺跡〉一番奥の部屋を開けると部屋には女性の頭部が一つ
「いや怖っ!?」
『マスター、生首ではないようです』
「え、ああそっか。遺跡にこんな綺麗な状態で生首がある訳ないか」
視覚がリアル設定だとこういうのがトラウマになったりするんだよな
『それにしても何でしょうかこれ?』
「アイテムボックスに入らないし、盗難防止の効果がついてるのか。何かさっきより音が大きくなっているしここを出るか」
アルストが地上に出るため部屋を出ようとすると
「
何かを肩に押し付けられたと思ったらスキルの発動、【デイラン】はヘスティアにより防御力が上がっているがアルストは全力で襲撃者から離れる。攻撃も特に何も起こらずダメージも受けていない
「ただの動いてる機械かと思ったら特典武具か」
「・・・なるほど、どうもさっきから変な音がするし〈遺跡〉にしては機械が少ないと思ったら、お前の仕業か
それは皇国でも指名手配中の