「お前は・・・皇国の〝皇竜〟か、お前だけか?」
「・・・〝物理最強〟でも呼んでやろうか?」
「いや、いい。〝監獄〟には行きたくないからな」
二人とも超級職だが片方は生産職、片方は一応兵器を出しているが目の前の人物の特典武具には効かないと判断し動けない
「あのー・・・そろそろ良いですか?」
ラスカルの後ろを見ると一人の女性が壁にもたれかかり座っていた。〈IF〉のマスターかと思ったがヘスティアが警戒しながら喋る
『マスター、お気を付けください。彼女から機械の気配がします』
「・・・煌玉人か」
「正解でーす。私はマキナ、昔は
「!!」
その名前はクランにあった資料で聞いた事があった煌玉人1号機にしてフラグマン以上の加工技術や生産超級職以上の制作技術を持っていると言われるDEX特化型の煌玉人。はっきりいって
「俺の上位互換来たー・・・」
「上位互換?」
「こいつのジョブは【設計王】だ」
「あーなるほど、確かに私前に何人かの【設計王】に勝ちましたし上位互換って言えなくも無いかもしれませんね」
『マスター、今のうちに逃げましょう』
「・・・
『マスター!?』
二人が話しているうちに逃げるべきとヘスティアは言うがアルストは【瑪瑙之設計者】がもう見つかり所有者がいるという事に少し落ち込んでいた
「あらら、見知らぬ男性にまで求められるとは。でもすいません、私はつま先から頭のてっぺんまでご主人様の物なので諦めてください。キャッ、言っちゃった!」
「・・・」
ラスカルはマキナのテンションにめんどくさそうに見ながらアルストが手に持つ頭部を見る
「おい、あれが何か分かるか」
マキナは顔をアルストが手に持つ頭部を凝視し先ほどまでの行動が嘘のように無表情で見る
「・・・わお、驚きです」
声と感情が戻ったマキナは本当に驚いたように声を上げる
騒がしいがこんな風にマキナが驚愕する所をあまり知らないラスカルは頭部を警戒する
「あれは何だ?もしかして」
「姉妹、ですね」
「何号機だ、4か5か」
2号機は自分のオーナーが所有、3号機は破壊された事は確認済みなのでその二つだろうと聞くが
「いいえ」
「・・・何?」
「妹たちの誰でもありません。顔も違いますし」
「どういうことだ、お前は長女だから妹以外いないだろう」
「そう思ってたんですけどね。驚きました、フラグマン私を作る前に煌玉人を作ってたんですね」
まさかのお姉ちゃんですかー、というマキナを他所にアルストとラスカルは予想外すぎる事実に言葉を失っていた
「何かわかる事は」
「特に危険は無いですね」
アルストより先に我に返ったラスカルにマキナはあっさりと言う
「体があるならともかく頭部だけなら兵器は無いでしょうしそもそも私たちより性能が低い、私を作る前のテスト機体みたいですね」
「どの位の差だ」
「私たちを10として8です」
「そうか、回収するぞ」
ラスカルはそういうと攻撃用ドローンを出し銃口をアルストに向ける
「おとなしく渡すなら攻撃しないが?」
「冗談、それを聞いてほいほい渡すか、よっ!!」
そう言うとアルストは壁を思い切り殴る。【でいらん】の《パワーアシスト》(MP使用量にパワー依存)によりラスカルのせいで脆くなっていた遺跡は大きな音を立て至る所で崩落していた
「!バカなのか!?」
「じゃあな!この位しないと逃げられなさそうだからな」
アルストは上から落ちてくる岩を気にせず走る。頭に落ちようが岩は固い音を出すか割れるだけでアルストにダメージは無い。道がふさがっていても《パワーアシスト》に任せ力技で進んでいく。そうすると出口の光が見え始めた