就活は早めから始めないと大変なことになる!(経験談)
ラスカルを怒らせて帰って来たあの日からデンドロ時間で5日。【設計王】として仕事も一段落してクラン内でゆっくりデンドロを楽しもうと考えていたが直ぐに忙しい日常に戻ってしまった。理由は・・・
「ご主人様。そこはこのような形で配線を設置すれば多少ですが魔力漏れが少なくなりますよ」
このように煌玉人0号機【
『書きなさい』
と脅してきた。〈マーシャルⅡ〉の改良は皇国の戦力アップになるので早くやれとのことらしい。勿論〈エンブリオ〉はMP生成特化で職業が生産職の【設計王】であるアルストが〈物理最強〉に反抗できるわけもなく設計図の書き直しに努めていた。
ちなみにだが『ヴィーラ』の名前の理由は
◇
『お前にはこれから『ヴィーヴィル』に乗ってその力を振るってもらう予定だし。『ヴィーヴィル』から少し名前を貰って『ヴィーラ』だ!!』
『ラはどこからですか?ご主人様』
『お前の名前、
『いいえ、私は『ヴィーラ』今後この世界がどうなるか分かりませんが最後まで主のために仕えさせていただきます』
◇
「何で楽しむためのゲームで仕事みたいな事やってるんだろう」
『【設計王】も職業の一つだからでしょう』
「それ意味違うだろ」
「ご主人様、お使いからただいま帰りました」
「ありがと」
五日前まで頭しかなかったがヴィーラだったがクランメンバーの一人が体を作ってあげるとヴィーラに言った。それにヴィーラは微笑んでありがとうございますと言った。言ってしまった。その結果
◇
「何度言えば分かる!こんなに胸部を大きくしたらただ動きづらいだけだ!!やはり胸部に無駄なスペースを作るよりもスマートにペッタンコにするべきだ!!」
「ふざけんな!お前らは彼女をよく見てないのか!!彼女にメイド服を着てもらってさらにメイド服から主張する胸部!最高だろ!!」
※彼らは睡眠不足・性癖ドストライクな機械女子・初めて見る煌玉人などの影響でハイな状態になっておりますのでどうかご容赦ください。
「クソ!まさかここにきてビックかスモールで揉めるなんて!!」
「このままではヴィーラさまの体の製作に取り掛かれない」
「やはりここは・・・」
「「「お父さんはどちらが良いと思われますか!?」」」
「何?急に」
「いや、ヴィーラちゃんって頭しかないじゃないですか。だからヴィーラちゃんの体を作ろうと思って」
「あ、安心してください。体に発信機仕込んだり自分で体を遠隔操作できるようにしようとしてたやつはオーナーの寄生型モンスターの巣になって動けませんから」
「さらっと恐ろしい事を聞いたが。体ねえ・・・中間で良いんじゃない?どっちかにするよりは」
「う~ん」
「まあ、お父様がそういうなら」
「いつまでそう呼ぶんだ」
「では!我々はこれから制作に取り掛かりますので!!」
「まっててねダーリン♡」
「はあ・・・、ちょっと待て!今変なのが・・・ってもういないし」
少し変なのも混ざっていたが彼らの腕は確かだしあまり深く知りたくないので放置することにした
そして数日で体は出来上がった
「私の体の為に皆様ありがとうございます」
ヴィーラは完成したばかりの体を付け制作人にお礼をする、美女と来ている服がメイド服のおかげか皆だらしのない顔になっていた。ちなみに、メイド服はいつの間にか制作人が目を離した隙に着せられていたらしい。この場所までは入れるのはクランメンバーだけなのだが、なぜこのクランの人間はある分野の事になると高スペックレジェンダリアンになるのだろうか
「しかし、これだけのものを数日で作るとは凄いですね」
「ああ、それはメンバーのエンブリオの能力です、範囲内の時間を早く出来るっていう」
「そうなのですか、本当に多種多様ですねエンブリオと言うのは」
「・・・」
「ご主人様?私の体をじっと見つめてどうしました?」
「いや、何か変な物が付いていないかと」
「そんな!お父様私たちはヴィーラさんの事を思いながら愛情を込めて作ったのに!」
「先々期文明の素材も使った最高品に仕上げたのに」
ちょっとした悲劇は有ったが特に大変な事にはならずにヴィーラの体作りは「ちょっと待て」
「どうしました?お父さん」
「ナチュラルにお父さんと呼ぶな。ヴィーラ、腹を見せろ」
一般女性に言ったら捕まりそうな命令にヴィーラは従って服のボタンを外して腹をアルストに見せた
「・・・これ、どっかで見たことあるんだけど」
「流石お父さん、もうそれに気づきました」
「いざと言う時のための隠し武器、魔力を熱量に変換し至近距離から浴びせる兵装です」
「それ前作った【インペリアル・グローリー】の装備スキルじゃねえか!また作ったのか」
「はい!前回と比べて小型になったため威力は低くなりましたがその分材料費と使用時の消費力を大幅に下げることが出来ました!」
「これにアルストさんの【ヘスティア】と組み合わせれば戦闘系超級職にも引けを取らないはず!!」
(そもそもヴィーラは戦闘を視野に入れていない煌玉人だし【ヴィーヴィル】の運営に関わってもらう予定だから相手と直接戦闘の予定は無いのだが)
「・・・これ音声入力で動いたりしないよな」
「勿論です!間違いでホームぶっ壊したくないんで」
「武器はこれだけか?」
「はい」
「他には変なギミックは付けてないな?」
「勿論です」
(・・・《真偽判定》の付いたマジックアイテムに反応は無しか)
「ヴィーラ、何か余計なものが付いているか分かるか?」
「そうですね、動きに支障をきたすような物はありませんが。この服のポケットに入っていたこのメモはなんでしょう?」
「私たちは知りませんよ、体を作ることに必死だったので」
メモにはクラン内のある場所が丁寧に地図付きで書かれていた
「ここに行けってことか?」
「この場所って特に何もありませんでしたよね?」
□
「ここか」
「開けますね、確かここの鍵は・・・これか」
ガチャリと鍵を開け部屋の中を見るとそこには
「・・・チャイナ服?」
「こっちにはバニー服が有りますよ」
「ていうか・・・」
「「「多いな!?」」」
部屋が狭いと言うのもあるがその部屋には数十着以上の服が綺麗に置かれていた
「いったい誰がこんなに」
「・・・さすがに調べないといけないよな」
□
犯人の行動に少し恐怖を覚えたアルストは監視カメラなどを確認して犯人が誰か探そうとした結果
「何もわからなかった」
何の成果も得られなかったことを皆に報告した
「あの部屋の周りに監視カメラ付いてなかったから映像で犯人を探れなかった。唯一分かったのがメイド服とその他の服の製作者は全て同じという事。そしてあの部屋に服の名前を書いた紙を置いておくと三日以内の部屋にその服が置かれているという事だけ。そして着た服は脱いでそこらへんに放置しておくと30分も経たずに消失して後日新品が置かれている。オーナーに頼んで追跡用の超小型モンスターを服に忍ばせておいたが、服が消失すると同時に反応が消え、新品の服と同時に反応が現れる、ちなみにモンスターには数日たっても解除されない【恐怖】の状態異常が付いた状態でだ」
「・・・え?怖いんですけど、結局相手が男か女なのかも分かってないんですよね」
「ああ、まさかドライフにこんなハイスペックなレジェンダリアンがいるとはな」
「・・・実害が無いなら放っておきません?俺関わりたくないんですけど」
後日、服の犯人の話を誰もしなくなっていた