ある男の飛竜戦艦   作:ゴロゴロ鼠

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第53話

王国との会議まであと三日。会議に参加予定の者達はそれぞれ準備を進めており皇国のトップクランである〈叡智の三角〉でも会議に合わせて大忙しであった

 

「やる必要があるってのは理解できるけど、これは・・・」

 

〈叡智の三角〉にある試験場の一つでアルストはそう呟く

 

「現段階でどの程度の防御力があるのか他の作品の攻撃威力も試せて一石二鳥じゃないか」

 

試験場からなる砲撃音を背に〈叡智の三角〉オーナーのフランクリン砲撃の威力を確認しながらそうアルストに言う

 

「そうですぜ、ぶっつけ本番で出してアッサリ敵の攻撃でやられたなんて嫌でしょう?」

 

〈叡智の三角〉所属では無いが今回戦車の作成依頼を出し制作された戦車の性能を確認し喜んでいる【車騎王】マードック・マルチネスが続いて言った

 

「・・・二人のいう事は正しいです、ですが!ヴィーヴィルが只の的になっているのは嫌です!!」

 

三人が見る試験場では結界を張り地面から少し浮いたところで静止し集中砲火を浴びているヴィーヴィルがいた

 

「せめて反撃させてくださいよ!あの戦車早いしヴィーヴィルの砲撃の練習台にしたい」

 

「駄目に決まっているだろう?それとクライアントに依頼された物をクライアントの前で壊すとか言わない。ていうかあれ君も制作に協力してるんだから壊したくないとか思わないのかい?」

 

「それは、思いますけど。カッコいいし」

 

「いやあ、旦那のおかげで予想していたよりも性能の良いのが出来て感謝しかありませんよ」

 

「いえいえ、私としても戦車の設計なんて全然やってこなかったので新鮮で楽しかったですよ。収穫もありましたしヴィーヴィルに改造を施したいところですが時間が無いのが残念です」

 

「そういえば会議まであと三日だったねぇ」

 

「ローガンのやつも会議に参加するそうですぜ?」

 

「えぇ、あの人が護衛?無理でしょ」

 

「そうだねぇ、レイ・スターリングあたりに向かって行くだろうねぇ、頑張りたまえよ」

 

「何で俺が止めるの前提なんですか?【獣王】が止めるでしょ」

 

「【獣王】も今回は因縁があるようでねぇ、閣下に構う暇があるかどうか」

 

「えぇ・・・他の人は?」

 

「あの性格の閣下だよ?少なくとも自分と同じ〈超級〉の話じゃないと耳を貸さないし下手したら悪魔召喚しだすよ?」

 

「あんな性格でも力は本物ですからね、【獣王】か旦那くらいしか止められないと思いますぜ?」

 

「・・・悪魔召喚する前にでいらんで首絞めれば行けるか」

 

「説得とかよりも先にキルする方考えるんだ」

 

「まああいつが人の話を聞くとも思えないですからねえ」

 

アルストの思考に二人が少し引く中、アルスト達がいる演習場に大きな爆発音が響いた

 

『ゼルバールさんだから言ったじゃないですか!?一回アルストさんに設計図見てもらった方が良いって!』

 

『だってアルストさん忙しそうだったしこのくらいなら事故も起きないかと・・・』

 

『起きたじゃないですか!・・・ってああああああ!今度ヴィーヴィルに搭載予定だった兵器コンテナが燃えてる!』

 

「何やってんだあいつらあああああああああ!?」

 

事故の内容が聞こえてきたアルストはヴィーヴィル関連の物に影響が出たと知り慌てて事故現場へと走り出す。残った二人は変な空気を払拭するために話を変え会議に話を行う

 

「・・・あ、そういえば何で旦那は会議に参加することになったんですかい?教授は留守番なのに」

 

「一番は緊急時のヴィーヴィルにより人材の運搬だね、【獣王】は走った方が速いだろうけど他はそうじゃないからね。後は純粋に戦力としてかな、彼【魔装王】になって更に強くなったし。まあ【獣王】がいる時点でその他は過剰だと思うけど」

 

「確かに。・・・そう言えば俺旦那が本気で戦っている所を見たことが無いんですがどのくらい強いんですか?」

 

「実を言うと私も良く分からないんだよねぇ。彼の基本職業【設計王】だから引きこもってずっと設計図書いてるし」

 

(書いていると言うより書かされているの方が正しいような)

 

「たまに陛下から厄介なモンスターの討伐依頼を受けているようだけど一人でヴィーヴィルに乗って直ぐに戻ってきているからね。まあヴィーヴィルの基本スペックに【魔装王】のスキル、そして〈超級〉に進化して取得したヘスティアの必殺スキルを合わせて考えると・・・」

 

「考えると?」

 

「彼が戦いたいと望んでいた相手、あの陸上戦艦には勝てる可能性は高いねぇ」

 

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