ある男の飛竜戦艦   作:ゴロゴロ鼠

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第55話

□【聖騎士】レイ・スターリング

 

「でかいな」

 

もう少しで会場に着くという所で見えてきた目的地の上空に浮かぶ戦艦。現在はドライフ皇国の〈超級〉の一人であるアルスト・コジャーソが所有する戦艦【ヴィーヴィル】に付いてきた王国側の〈マスター〉達がざわめく

 

『さっきから動く気配が無いから安心するクマ』

 

「始めてみたけど大きいね~。まあこっちに危害を加える気ならとっくに【獣王】辺りと襲い掛かってるやろうし取り合えずは問題あらへんやろ」

 

王国のトップランカーである三巨頭の堂々とした態度に〈マスター〉達も落ち着きを取り戻し会議開催場所へと足を運ぶ

 

□興和会議場・貴賓室

 

レイたちは会議を行う場所に到着し早々【魔将軍】に絡まれたりと会ったが特に揉め事は起こらず皇国が用意した貴賓室へと通される。マリーに罠が無いか確認してもらった後は会議の話を行う。もし戦闘となった場合【魔将軍】や【獣王】等の対応を話していく

 

『【魔将軍】は問題なし、【獣王】は俺が相手するとして問題はあいつクマ』

 

「アルスト・コジャーソか」

 

「最近〈超級〉になったやつやねー、それに加えて【魔装王】にもなるなんて厄介やねぇ」

 

「ええ、ドライフの誰かに渡る可能性が一番高かったけどまさか〈超級〉の手に渡るなんて」

 

「アズライト何か知ってるのか?」

 

「先代【魔装王】は王国の貴族だったの。だからどんなスキルを持っているのかは分かるわ」

 

「成程、じゃあ教えてもらっても良いか?」

 

「ええ、【魔装王】のスキルは二つ。一つ目は名前の通り《魔装》、自分が装備している魔力式装備の周りに竜王気の様な物を発生させるわ」

 

「これは魔装師系統が持つスキルですね。発動中はMPを消費し続け消費するMPとスキルレベルに応じて能力が上がっていくと言う話です。【魔装王】は当然レベルEXです」

 

「二つ目はパッシブ型奥義の《強給過多(オーバーエンハンス)》、装備品に使用するMPを倍にすればするほど性能も上がっていく」

 

「こっちは確か消費量2倍で性能が2倍、3倍消費から倍率が0.5ずつ増えて行って。最大で6倍消費の性能4倍だったはずクマ」

 

「それ、使える人いるのか?」

 

「長期戦は無理ね、だから先代は魔力式銃器で6倍消費の超短期決戦を得意としていたわ」

 

「ヴィーヴィルもあの大きさクマ、普通なら2倍消費も難しいんだが・・・」

 

「〈エンブリオ〉か」

 

「はい、レイさんの言う通りそこでアルストの〈エンブリオ〉である【機構炉心 ヘスティア】が問題になります。〈超級激突〉以降調べてみましたがやはり特性はMP生成、動力炉型の〈エンブリオ〉でした。第六までに必殺スキルは発現しなかったみたいで情報が全くありません」

 

「だが今は〈超級〉だ、間違いなく必殺スキルは覚えてる。まあ能力からどんな必殺スキルなのかは検討が付くけどな」

 

「そやね、MP生成量の倍化って所やろ。つまり相手は【魔装王】の能力を時間を気にせずフルで使えるゆう訳や」

 

月夜の言葉に皆頭を悩ませる。【獣王】だけでもギリギリだったのにこれでは決定的に戦力が足りない

 

「一応僕の方で頼りになる人に声はかけています。ただリアルがバタバタしているらしく来られるかどうかわからないとの事でした」

 

「ルークもか、俺も何人かに声を掛けたんだけど忙しいみたいでさ。そのおかげでクロノにキルはされて無いから良かったんだけど」

 

「まあ会議には顔出すやろうし、いざ戦闘となったら本体を即潰せばええやろ」

 

「出てこなかったら?」

 

「あんな大きなもん出して顔出さんとかこれから戦いますってゆうとるもんやろ。出てこんかったら相手にそう言えば出てくるやろうし、あちらさんも初っ端から戦いたい訳やないやろうし」

 

「なるほど」

 

月夜の判断は正しい。王国側には隠密系統超級職などAGIに優れている者達が数人いる。前衛職でもない【魔装王】が生身で目の前に居るのなら簡単にキルすることが出来るだろう。

 

 

 

 

しかしそれは正直に生身で前に出てきてくれればの話だ

 




《強給過多》
【魔装王】の奥義、奥義使用のためのMP量は自分で何倍支払うか調整できる。
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