ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~   作:桜花 如月

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第98話 決死の作戦【SJpart8】

KKHCの2人が目を撃ち抜いて気絶していたピトフーイはそこまで時間が経っていないはずなのにまるで何も無かったかのように完全に復活し、扉の前にいたMMTMを全滅させた。

 

「最っ高ね!……ん?そこにいるアンタは確かレンちゃん達と一緒にいた黒服の男じゃない……まさか、私を1人で倒しに来たのかしら?」

 

「……ま、そんなとこだ…倒せなくても、足止めぐらいにはなるからな……!!」

 

俺は両手に持った光剣をピトフーイに向けて構え、先制攻撃を仕掛けた。

 

────

SJ参加者:酒場

ハヅキ目線

 

参加者が敗北した時に転送される酒場の一角、何故か入ってきた未参加者のプレイヤー(観客)がモニターに映し出されたログハウス内の様子を見て予想を立てている。

 

「……ありゃ、すごい試合になるな」

 

「あれは、実力的にも、ピトフーイが勝つか」

 

「…だな、あっちの、2本持ちのやつは勝てるかわからないよな、先制したのに押されてるし」

 

「どっちが勝つか賭けようぜ!」

 

「……うるさい!!」

 

(………?)

 

さすがに頭にきたから叫ぼうと思った瞬間、私の後ろから青黒の髪のプレイヤーが叫んだ。

 

「ん?なんだ嬢ちゃん……って、KKHCのメンバーの子やん、なんであんたが別チームの、男の応援をするんだ?」

 

「………黙れ」

 

「うお怖……」

 

────

ラギ目線

 

(くそ………片手だけだと思ったが…まさか前後に光剣を出すことが出来るとは………)

 

先制攻撃を仕掛けたもののピトフーイの腕力がかなり強く、防ぎながらの攻撃が出来ず、押され気味になってしまっている。

 

「あら?さっきまでの威勢……どうしたのかしら?」

 

「まだ、この世界になれてなくてな………」

 

(一瞬の隙さえ狙えれば………)

 

ピトフーイに致命傷だけでも与えられる方法、それをログハウスに入る前、光剣以外を使って出来ると考えた。

 

「オラァ!!」

 

「うわっと!」

 

一か八か、左手に持ったB.o.Bの時に買った光剣をピトフーイ目掛けて投げたが、さすがに見切られてそのまま俺の光剣は床に落ちてピトフーイに拾われてしまった。

 

「これ、私へのハンデ?プレゼント?ま、いいわ、これであんたを殺してあげるわ…!!」

 

「剣の1本ぐらいくれてやるよ」

 

「へぇ……あんたの武器、これしかないんじゃないの?私に使わせていいのかしら?」

 

「それはどうか……なっ!」

 

俺は直ぐに《M24》を取り出してピトフーイの足元に銃弾を放った。

 

「危ないわね!」

 

いきなりの発砲でさすがに驚いたのかピトフーイは直ぐに反撃をしてこなかった、が、光剣で防御の姿勢をとって俺の攻撃を防ごうとしている。

 

(そろそろか………)

 

自分の目線、左上の自チームの体力ゲージ、フカ次郎だけ少し体力が減っているが、レンはほぼ無傷のまま、どこかで待機している。

 

そして、時刻は13:10ぐらい。

 

(……あとは任せたぞ、レン)

 

「何する気……ってそれは……!!」

 

「この距離ならノーダメージは無理だろ…!!」

 

俺は腰に付けていたグレネードのひとつを起爆させてピトフーイに近づいた。

 

そして、そのままログハウスのほぼ全てを吹き飛ばし、俺はSJから脱落、ピトフーイとその近くにいたもう1人の仲間は奇跡的に生き残った。

 

────

それから数分後

レン目線

 

「そのままぶつかれぇ!」

 

LFとPM4の最終戦が始まっていた………




まさかの自爆。


そしていきなり次回は最終戦、それも直ぐに湖(?)のバトル。


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