ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~   作:桜花 如月

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第99話 SJ2最終戦【SJpart9】

13:15分:酒場

ラギ目線

 

「………なんで、お前がハヅキと一緒に居るんだ」

 

「んあ?あ……ダメ?」

 

転送された先、参加者達が送られる酒場の角、よくわからない飲み物を飲みながら話しているハヅキとアキの2人がいた。

 

「……ま、いいか、余計なことは言ってないだろうな?」

 

「まぁね……それじゃ、私はお先に失礼するよ、またね、ハヅキさん」

 

「あ、うん……」

 

少し遠くから俺たちの様子を見てきたシャーリーというプレイヤーの元に行き、そのままアキは酒場を後にして外に出て行った。

 

「ハヅキ、あいつと何を話してたんだ?」

 

「………?何も話してないよ?」

 

「それならいいが……それより、レン達は……」

 

モニターには、湖のような場所でレンとピトフーイがやり合っている映像が流れていた。

 

────

レン目線

 

「3位なら、ピトさんに上げますよ」

 

「いらないわ、私は優勝しか、それに、この世界で死ねば、現実で死ぬぐらいに本気で命をかけてる……だから優勝したい、って感じかしらね?」

 

「遊びであるゲームに命を賭ける……あの、《ソードアート・オンライン》みたいにですか?それって……

 

「それって?」

 

「すっごくバカげてますよね!あんな伝説級のクソゲーを遊ばなくて良かったぁ!」

 

「……レンちゃん……!!」

 

ほぼふざけ半分であのゲームのことを馬鹿にして、ピトさんに動揺を作って隙を狙いナイフで足と首を攻撃した。

 

 

 

それから2、3分が経過し、ハンヴィーで追いかけっこをしていたフカとMさんが私たちの元に来た、けど、フカは手を縛られてさらに口をガムテープみたいな何かで塞がれていた。

 

「ちょっと、その手に持ってる銃貸して、そこのちっこいお仲間ちゃんを……」

 

ピトさんはフカの方に銃を向けてそのまま2発放った。

さすがに見たくないと思って目を閉じてたから開けると……撃たれたのはフカではなくMさんだった。

 

「そいつは、緑っ子がハンヴィーで近づいてるのに気が付いてたのよ、それと、アマゾネス集団をわざと全滅させたり、私とあの、光剣使いの男がやりあってる時にこっそり見てたくせに手出しせずにグレネードが爆発してから私を助けに来たり、ね」

 

──今まで1度でも、誰かを愛したことがあるか?自分の命を全て捧げてもいいと思える、そんな相手と愛し合ったことがあるか?

 

(Mさん…………)

 

「さてと、最後に言い残すことは?」

 

「……愛してる」

 

「知ってる、でも、ゲームに愛は持ち込み禁止」

 

そう言ってピトさんは最後にもう1発、今度は頭に銃弾を当てた。

 

そのままMさんは死亡表示がされた。

 

 

 

 

それからさらに2分ほど

 

私はナイフで攻撃を出来ると思い近づいたところでピトさんに手を掴まれてほぼ抵抗できない状態になってしまった。

 

「レンちゃん捕まえた……さーてと、ここでトドメを指しちゃおうかしらね?」

 

「………フカ!」

 

ラギがいつの間にか渡してくれたナイフをフカに渡したのがここで生かせた。

 

「へへっ………」

 

「この……これならどうよ!」

 

フカにピトさんを襲わせようと思ったけど、ピトさんもそう簡単にはやらせてくれず、私をフカの方に向けて盾として自分を守ろうとしてきた。

 

「フカ!切れ蹴れ!」

 

「おうよっ!」

 

フカに伝えたこと、それは……

 

「手を切っ──ぐあぁ!?」

 

抑えられている両手を切って、そのまま私を蹴れ、ということ。

 

「うがあっ!」

 

ピトさんの元まで飛んだ私はそのままの勢いでピトさんの首に噛み付いた。

 

「……まさか、ここまでやるとはね……私、このまま死ぬんだ」

 

「死にませんよ、ピトさんは死なない、Mさんのリアルに全て聞きました、ピトさんはえすSJ2で負けたら、リアルで死ぬ気だって、でも……そんなことさせない」

 

「あのバカ……そうだ、前の約束、リアル出会うってこと、守ってあげるよ……」

 

そのままピトさんは死亡表示が出てPM4は全滅した。

その直後、私とフカは後ろからチーム《T-S》という生き残りに撃ち殺され、優勝は逃した。

 

────

酒場:ラギ目線

 

7万発の銃弾が飛び交ったSJ2はどこからともなく現れた謎のチームが優勝を奪い終了。

 

その後、俺達LFは合流し、リアルのメアドを教えて貰ってそのままログアウトした。

 

「SAOのこと、話さなくていいの?」

 

「どーせ、しばらくしたらまた会うし、その時にでも話せばいいだろ」

 

────

現実世界に戻った後、いきなり6人組の女子にカフェに連れていかれたり菊岡が何かしらの研究を開始したりと色々とあった。

 

そして、SJ2から約2週間後の日曜日、Mのリアルに呼ばれ、都内の某空港でとりあえず待ち合わせをするとレンのリアル……香蓮からメールが来て、俺と葉月は一緒に空港まで足を運んだ。

すると、待ち合わせとなった目印のある場所に背の高めな女子ひとりと、赤ふちメガネの女子が楽しそうに話していた。

 

「あ、あなたが春揮さんで、そっちが葉月さん、だね?」

 

「おお、リアルでもちっこいのか」

 

「……うるさい」

 

「お前らが香蓮と美優か……よろしくな、それで、Mさんとやらのリアルとの待ち合わせ場所は?」

 

この後、俺たち4人は空港から近くのビルの近くに移動した。




あっという間。

すごくあっという間。


さて、次回でついにSJもといSAOオルタナティブ編が終わるんですよ、早いねぇ…



篠原美優と小比類巻香蓮、自己紹介は移動中にした、ってことにしといてね。


P.S.

SAOロストソング買いました

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