ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~   作:桜花 如月
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第107話 孤独の勇気【VS殺人ギルド】

「まさか……あいつら俺らの泊まってた宿を先に確認してたのか」

 

シズク達が連れ去られ、記録結晶に残されていた声の主が言っていた場所……未だに未踏の地の第7層にある(と思う)新緑の樹海とやらへと俺とライムは向かっていた。

誰が連れ去ったのかは何となくわかる気がするが、ライムを襲ったあの3人組、ライムから聞いた『絡んでくるやつ』の1つで『殺人ギルド』とやらの一員がライムが宿から出たのを先に見かけて何かあった場合宿にいるシズクとゴウを連れ去り人質に取る……という計画だろう

 

「このエリアのどこかか……」

 

────

第7層《死者の森:ダークフォレスト》

 

転移をし、第7層へ入って名前を見た時点で何となく察しはしていたけどまさか7層全体が森になっているとは…それも名前物騒だし…

 

「ルシハ、あのモンスター……」

 

「人、いや、ゾンビ……?」

 

森の中を進んでいるとどう見ても人間じゃない動きをした人間のようなモンスターが五、六体まとまって動いていた。

 

「ライム、直ぐに片付けるぞ」

 

「いや、ルシハは先に行ってくれ、俺がこいつらを倒す」

 

「でも……」

 

「少しは任せてくれ、俺だって任せてばっかは嫌なんだよ」

 

「……それならお前がシズク達を助けろ、俺がこいつらを倒したら追いかける」

 

ライムが見せた表情は『助けたい』という気持ちそのものだ、あの時、ルナが俺に見せた顔と同じだからこそわかる…

 

「分かった、俺は先に行く……ルシハ、ありがと」

 

「今はやめろよ、行ってこい」

 

話しているうちに何故か少しゾンビの数が増えた気がする、流石の俺もこの数を1人は難しいかもしれないがライムに先に行かせるためにも無理してでも俺は1人で倒す。

 

────

ライム目線

 

(アイツらはどこにいるんだ……シズク達に何もしてなければいいけど…)

 

ルシハに2人の救出を任されたんだ、いち早く見つけて助けないと……

ずっと独りだった俺を助けてくれた2人を、弱い俺を守ってくれる『光』を……今度は俺が守る……

 

「よぉ、坊主、あの強いにぃちゃんはいねぇのかねぇ?」

 

「お前はあの時の……シズク達はどこだ!?」

 

「まぁ、そう焦るなよ、この先にいるぜ、もちろん生かしてる、無傷でな」

 

「今すぐ2人を返せ!」

 

「そう血相を変えるなよ兄ちゃんよぉ、この状況がわからねぇわけじゃねぇだろ?」

 

男が指を鳴らすとタイミングよく暗かった森の周りに光が刺し今いるところが森の中の開けた空間だと分かった、と同時に今自分がピンチだとわかった。

 

「独りで来たのは勇敢かもしれねぇけどな、俺が1人でお前を待つわけねぇだろ?今頃お前と一緒に来た強い方も仲間にやられてるだろうな」

 

「知ったことかぁ!」

 

ソードスキル:ヴォーパルストライク

 

「おっと危ねぇな、おらよ!」

 

周りの状況を確認したところで俺は男の言ってたことを無視して無理やりソードスキルで男を攻撃しようとした、が見切られ避けられて俺はそのまま男の足蹴りで元いた場所まで吹き飛ばされた。

 

「おっとすまねぇ、間違って蹴り飛ばしちまった、小柄にはちと辛いか?ま、どっちみちお前はここで殺されるし痛みなんて気にしなくていいのか」

 

「う、うるせぇ……」

 

「ん?まだやるか?」

 

「2人を……助ける……お前を…殺す!」

 

「ったく、まだやられ足りねぇのか?いいぜ、お前ら、相手してやれ!」

 

たった一撃でフラフラの状態になり、なんとか立ち上がったところで男は周りのプレイヤー達に指示を出した、と同時に男達は俺目がけて攻撃をしようとソードスキルのモーションを開始した

 

「ま、無理に突っ込んだのが馬鹿なんだよ、死んでその無駄なことをしたってこと、後悔しな」

 

(くそ……なんで……俺は……)

 

「諦めてんじゃねぇ、ライム!」

 

双星剣ソードスキル:エンドリボルバー

 

「なんでてめぇ、無傷なんだ!?」

 

「無傷も何も、既にあの場にお前の仲間が潜んでたのはわかってた、それにゾンビ達よりあんたらの方が弱いしな、前線を突っ走る人間を相手にしたことを後悔しろよ、殺人ギルド」

 

6層のボス戦で使った《システム外スキル》を使って両手に剣を持ったルシハが周りのプレイヤーをソードスキルで吹き飛ばし俺とあの男の間に立った。

 

「ルシハ……ごめん…」

 

「まだ終わってねぇよ、相手は殺人ギルド、殺すか殺されるかの最悪な戦いはここからだ……お前があいつを倒せ、俺は周りの雑魚どもを止めておく」

 

「でも……」

 

「2人を助けたいんだろ!今やらなかったら後で後悔するぞ!」

 

男の方に剣を向けながら俺の方を向いてきたルシハの目は真剣で、それでいて少し怒りを感じている様子……

 

「わかった……俺がこいつを……殺す!」

 

「だそうだ、文句ねぇだろ」

 

「へっ、いいだろう、俺様が1人で坊主とやり合うんだろ?しょーがねぇな、受けてやるぜ」

 

この後、俺と男は森の奥の方へ、ルシハは今いた場所で大人数のプレイヤー達を1人で相手することに

 

────

「坊主、覚悟決めたか?」

 

「………あぁ、いいよ、やろう」

 

(殺し合いを…!)

 

と、俺と男が剣を構えた瞬間だった、森の中がいきなり騒がしくなり、来た道の方、殺人ギルドのプレイヤー達の叫び声が聞こえた。

 

「坊主、今は殺人ギルドとかなんとか言ってる場合じゃねぇかもな、さっきの強いにぃちゃんのいる方から悲鳴みてーなの聞こえてる、それに変にやべーやつの気配がする気がするんだ、先に行かせてもらうぜ、これは檻の鍵だ、あんたの仲間は奥にいる、先に助けて後で来てくれ、こう見えて俺は殺人なんかしてるけど仲間思いでな…ごめんな坊主」

 

男は鍵を渡してくれてそのまま道を戻っていった、と入れ替わりでルシハが走ってきた

 

「ライム!話は聞いた、早く2人を助けてお前は街に戻れ!」

 

「向こうで何が起きたんだ?」

 

「……いいから戻れ、お前らでなんとかなる相手じゃない」

 

「……分かった、シズクたちと街に戻るよ」

 

────

ルシハ目線

 

ライムの元に行く少し前、殺人ギルドのプレイヤー達の一部を壊滅させた所で俺は異変に気がついた。

 

(周りにゾンビが現れた…?いや、まさか……)

 

俺が倒した数名のプレイヤーが起き上がり、味方であるプレイヤー達を襲い始めた、()()()()()として。

 

────

現在

 

ライムが2人を助けて転移結晶を使ったのを確認したところで俺はゾンビが大量発生してしまった場所へと戻りゾンビを倒し始めた。

 

(埒が明かない……まさか倒したプレイヤーがそのままのステータスと武器でゾンビするとは……)

 

既に、俺の周りにはゾンビが増え始めていた。




戦わないんかーい!

そして実は5層攻略すぐに6層攻略してるんだよね、馬鹿かな?

第7層にて殺人ギルド達が色々あってまさかの戦わずにいきなりゾンビが発生
このままだと7層攻略とかそういう問題以前の話になるぞ……?

次回、いったいどうなる…!?

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