ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~ 作:桜花 如月
第125話 オーグマー【拡張現実】
2022年末
21世紀に入り技術が進歩した日本が2015年を超えた頃から作り出した《VR》という新技術、それを【アーガス】という会社の《茅場晶彦》という男がさらに進歩をさせて《ナーヴギア》という機械を作りだし、フルダイブという機能を使い、五感全てを使う《VRMMORPG》を実現させた。
……が、茅場晶彦はソードアート・オンライン、通称SAOの正式サービス開始日、第1層にて約1万人を超えるプレイヤーに
二度と終わることの無い絶望、そう思われていたSAOは《黒の剣士》、《閃光》、《光の剣士》、《ギルド、風林火山》らの活躍により1部のプレイヤーが2年の時を経てSAOというゲームから開放された。
そんな長い絶望から2年、絶えることの無いVRの人気の中、とある機械が発売された。
拡張現実、通称AR
オーグマーという特殊な機械が作り出す現実世界の仮想世界。
その人気は発売から数日で莫大な人気を出し、今ではVRを超えるまでになっている。
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カフェの一角に座った俺、葉月、和人、明日菜、里香、珪子の6人はカフェに設定されているオーグマー内のゲームを遊んでいた(俺と和人は見てるだけ)
「やった!ゲームクリアです!」
「シリカちゃん凄いね!」
「これで景品のケーキが無料で食べられるのね」
ゲームクリアのBGMが流れて女子達4人組は景品のケーキを待ち望んでいた。
ARが発売されてから一週間と数日、周りの人間はほぼ全員が左耳にオーグマーを付けている。
俺と和人は4人が遊んでいるゲームの結果を見るためだけにつけているんだが………
「「お前らちょっとゲームし過ぎじゃないか?」」
俺と和人は同時に同じことを口に出した。
ケーキを待っている4人は俺達が言うとは思わなかったらしく、いつも以上に楽しそうに笑っている。
「あんた達に言われるとねぇ」
「あ、ケーキ来たよ、食べよ!」
オーグマー、ARにはゲームをクリアすると各店舗でそれ相応のクリア報酬などが貰える。
俺達がたまに通うこのカフェもそのシステムが導入されていて4人はその報酬になっているケーキを無料で入手した。
それだけならスマホでも似たようなものがあったが、ARはそれだけではなく個人の好みまで判別してケーキの種類を決めてくれるらしいが…
「オーグマーはカロリーも計算してるらしいぞー」
気の抜けた声で和人がケーキを楽しそうに食べている里香に注意をした。
と、食べている途中の里香は何かを見たらしくその場で停止、その後ものすごい勢いでケーキを食べ終えた里香は席から立ち上がってカフェから出ていってしまった。
残された俺達は会計を済ませたあと先に出ていった里香を追いかけた。
「そういえば春揮、お前いつの間にバイクの免許取ったんだ?」
「あぁ、あれはちょうど2週間前に今後のためを考えて免許を取りに行ってな」
ちょうど2週間前、SJ2から数日後、学校を一日だけ休んで家から少し離れたところにある場所で免許を取りに行った。
葉月は学校に行ったけど。
「そういえばキリトさんと春揮さん達はオーグマーを渡された時に箱に入ってたチケット……
ユナ、確かARのアイドルとかいうやつだ。
オーグマーと一緒に入っていたのはそのユナとやらのライブのチケットだ。
今となればなぜユナのライブのチケット、オーグマー自体が学校から配布されたのか不思議だ。
「俺は別にいいかな、オーグマーは確かに面白い機械だと思うけど俺はやっぱ、VRの方がいいかな」
「俺も同意見だ、と言うよりはこの機械にはあまり触れたくないし……」
和人が反対するのはVRの方が楽しいとかそういう意見だろうけど俺は《
もちろん俺もVRの方が楽しいという意味も含めてARとは関わりたくはない。
「まさか、戻りたい、なんて言うわけじゃないわよね?あのゲーム……SAOに」
「SAOと言えば春揮さん達はこんな噂聞きました?『オーディナル・スケールにSAOのボスモンスターが出てくる』って噂」
微妙に気まずい雰囲気になっていた所に珪子(シリカ)が数日前に千秋に聞いた事とおなじ話をしてきた。
確かに、この数日間もずっとその噂ばっかり聞いているけど………
「それも、時間もランダムで発表も開始数分前って噂なんですよ!」
「時間がわからないなら移動手段がない私達は無理かしらね…そうだ、キリトくん」
移動手段がない女子3人(葉月は俺と一緒に動ける)は和人に信頼の眼差し的なやつを向けて誰が和人のバイクで行くかをジャンケンで決めた。
結局明日菜が和人と一緒に次のボスモンスター出現のタイミングを待つことに。
一時帰宅後、同日
午後6:40
東京都内某所
和人と明日菜のペアと合流した俺と葉月は10分前に発表されたボス出現の場所に到着していた。
数分前に発表されたというのに人の集まりが多く、それだけARの影響もでかいということだろう。
クライン率いる風林火山のメンバーも俺たちと合流したあと、ボス出現の1分前まで雑談をして全員が右手にとある機械を持った。
「《オーディナル・スケール》、起動!」
如月春揮のSJ2から2週間の間の出来事。
学校
バイクの免許
ALOで新技練習
アーガスで機密事項
ついに、オーディナル・スケール本編開始!