ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~ 作:桜花 如月
リューストリア大草原:中盤
「スイッチお願い!」
「「了解!」」
シズクがモンスターの攻撃を抑えてくれているうちに私とライムの2人でモンスターにソードスキルを当てた。
「2人とも!連携行くよ!」
私が声をかけた瞬間に2人がモンスターの隙をついて攻撃を連続で当ててモンスターにダメージを増やした。
(やっぱりあの二人……幼なじみってこともあって連携がすごい……)
「今だハヅキ!決めてくれ!」
「ハヅキちゃん!」
「うん………はあぁぁ!」
ソードスキル:デルタアタック
2人の完璧な連携で出来た相手の隙を狙ってそのまま私のソードスキルを当てた。
倒した、そう思ったその直後、体力が尽きたモンスターから謎の粉が大量に噴出されて私はそれを吸ってしまった。
体になんの変化もないと安心してシズクたちの元に行こうとしたその時、私の視界が揺れてそのまま意識が暗転した。
「ハヅキ!ハ──
ライムの私を呼ぶ声が途中で途切れた。
商店通り:宿屋
ライム目線
モンスターが噴出した謎の粉をくらって意識を失ったハヅキは何度揺さぶっても起きなかったため、仕方なく攻略を切り上げてハヅキをおんぶしてそのまま商店通りの宿屋に向かった。
向かっている間もずっとハヅキは目を覚まさなかった。
「ねぇ、ライム…なんでハヅキちゃんがいきなり倒れたかわかる?」
「まぁ、どう考えてもあのモンスターが出した粉……もとい粒子みたいなやつが原因だよ、多分あのモンスターが付与したのは《睡眠》効果なんじゃないかな」
(多分というか今のハヅキを見てるとそれしかない気が……)
布団に寝かしたハヅキは気を失っているとは言い難い顔をしていた。
まるで小動物のように小さくなって幸せそうな笑顔をしている、それも小声で何か言ってる。
「なんかハヅキちゃんすごく可愛いね?」
「お、女の私でも惚れそう……」
見れば見るほど可愛すぎて天使なのかと思ってしまう。
春揮には悪いけどこの小動物は私たちが貰いたい、それぐらい可愛い。
「ん……ライム……」
ふと、ハヅキが私の名前を呼んだ。
と、思った直後、私はハヅキに腕を引っ張られてハヅキのいる布団に倒れた。
倒れた衝撃でハヅキが起きてくれた、けどハヅキの様子が何か変だった。
「ライムぅ……」
「ハヅキ……?」
私はハヅキに抱きつかれ、名前を呼ばれた。
けどハヅキの私を呼ぶ声は戦闘時や街に居る時と違ってとろけたような声をしていた。
そして少し目を開けたハヅキの目も同じように普通の時とは違ってとろけたような目をしていた。
「私は……ライム達といっしょに攻略する~~」
(絶対何かおかしい……!)
ハヅキに抱きつかれてる私は身動きをとることも難しいと思って布団の外でこっちを見ていたシズクにハヅキの状態異常を調べてもらった。
けど結局ハヅキは異常状態にはなっていなかった。
なんでこうなっているのかと思ってさっき倒したモンスターの情報をシズクが調べるとあのモンスターは《酒酔い》というデバフを食らわせ……
ってことはハヅキは異常状態で倒れた訳じゃなく《酒酔い》、もとい酒と同じ成分を含んだ粉を吸ったせいで酒に酔った、ということ。
そして今のハヅキはその酔いの勢いで私を襲ってきている。
「ハヅキ!目を覚ませ!?」
「ライムー?私は平常運転〜……」
(なんでこのゲームに酒に酔うとかそういう感覚があるんだ………シズクも助けに入れる状況じゃないしこうなったらハヅキの酔いが覚めるまで待つしか……)
1時間後、酔ったハヅキに色々と危ないことをされそうになってそれを耐えてハヅキの酔いが覚めた頃。
「……ごめん」
「まさか酒酔いなんて感覚があるなんて……というかハヅキが酒に弱いのはわかった」
目を覚ましたハヅキは何があったのか全く覚えてなかったらしく(覚えてなくてよかった)とりあえず謝ってくれた。
「ふ、2人とも、この後私たち3人で街の中でゆっくりしよ?お互いの話も少しした方がいいし」
「うん……」
「賛成、それじゃ行こう」
気まずい雰囲気になっていた私とハヅキの空気を変えるかのようにシズクが街の中で休憩をしようと言ってきた。
それに賛成して私達は街の中を色々と見ることにした。
男性の皆さん必見、俺なりの女子のイチャイチャを書きました、垢BANされない程度に
これでこの話消されたらR18なんてかけたもんじゃないっすね
それはさておき
ホロリアかホロフラで酒に酔ったシリカの話がありました、あんな感じをイメージしました。
戦闘だと思った?平和すぎる話でしたとさ
次回も平和、だったらいいね