ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~   作:桜花 如月

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第159話 思いの品【お揃いの2人】

湖畔公園:噴水前のベンチ

 

「ここら辺でいいかな、景色もいいし」

 

「うん!ちょうど3人座れるよ!」

 

酔いから覚めた私はライムの提案で街の中を歩いて回っていた。

最終的にどこか休める場所を探すという目的になって湖畔公園の噴水のベンチで休憩することに

 

「そういえば2人はいつもマフラー付けてるよね?」

 

「あ、これ?」

 

べーたテストのサービス開始からずっと攻略の時もシズクとライムはマフラーを身につけている。

前から気になってたけど聞くタイミングが取れなかったから今更になった。

 

 

「特に意味は無い……って言うのは嘘になるかな」

 

「それってどういうこと……?」

 

「このゲームの前、ALOを始めるより前にやってたゲームで《ジョブ》、ALOで言う種族みたいなものがあるんだけどそのゲームで皆同じジョブを選んだら今つけてる色とおなじマフラーを装備したんだ」

 

「それを気に入っちゃってそのままこっちでも装備することにした……というのが普通の理由…だけど本当は違うんだ」

 

シズク達が前に遊んでいたゲーム、黒づくめの服装をした誰かさんに和風のゲームがあるって言われた気がするけどそのゲームのことかな?

というか別に理由が……?

 

 

「あまり他言はしたくないんだけどハヅキになら言えるかな、このマフラーはSAOの時に《夕立の霧雨》として活動していた時に一緒にいた1人のプレイヤーがSAOゲーム開始の前の年にリアルでプレゼントしてくれたものでもあるんだ」

 

「その人はもう居ないんだけどね…」

 

春揮からSAOの頃の夕立の霧雨のことは聞いた。

その時に春揮がSAO内で別れるために1人を殺したってことを聞いた。

その人のこと……だよね……?

 

「今は形見でもあり別ゲームで装備してた時の愛着ってやつで装備してる」

 

「そうなんだ……2人はその人がいなくなって辛い…?」

 

私は昨日、千秋さんにやったように2人に抱きついて言葉をかけた。

2人は1瞬驚いたけどそのまま私に言葉を返してくれた。

 

 

「辛い、と言えばそうかもしれない……けど、今はこうやって仲間もいるし形見もある、と言ってもどこかで無茶してるかもしれないけどね」

 

「私も同じ気持ちだよ、ライムみたいに精神的にも実力的にも弱いけど…今は新しい仲間もいるし……辛くは──

 

 

今にも泣きそうなシズクと見た限り泣くのを我慢してるライムの頭を優しく撫でた。

春揮が毒に侵されたあの日も2人は同じようにどこか辛そうにしていた。

春揮みたいにだれでも元気づけられるほどの声がけはできない、だけど同じような気持ちを持ってる人のことは私がいちばんわかる。

 

 

「2人とも、辛いなら泣いていいよ…私が言えるようなことじゃないけど」

 

「ハヅキ………」

 

「は、は、ハヅキちゃ……ん……」

 

しばらくの間、2人は泣いた。

その後、2人とも気持ちを落ち着かせて次は逆に私のメガネのことを聞いてきた。

 

私のメガネも2人と同じように形見ということを話したところでいきなりシズクが用事を忘れてたと言ってログアウトしてしまった。

ライムはなんでいきなりログアウトしたのか聞きに行くために同じくログアウトした。

 

(2人とも大変なんだよね……)

 

私も疲れたためそのままログアウトした。

 

 

 

 

 

 

次の日(SAOべーたテスト六日目)

 

珍しく《SA:O》に全員が集合、という時に私は春揮に呼ばれてALOにログインすることに。

別に大したようじゃなかったけどその間にリューストリア大草原のエリアボスを私以外の《招待組》の5人が倒したらしい。

 

そしてそのまま次のエリア、《オルドローブ大森林》の攻略を進めたらしい。

 

(エリアボスをたった5人で倒し……じゃなくてなんでこういう時に1日ずっとALOにいたんだろ……私…)

 

私は次の日、ログインしていたフィリアと2人で大森林の前半エリアの攻略を開始した。




こんなのしか書けないから伸びないのかな


って思いながら書きました
日常回すら苦手だったら何も書けないことが判明。今の俺ですわ

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