ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~   作:桜花 如月

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第16話 迷宮区【74層】

「結局俺ら4人か」

 

「クラインにも連絡は入れたんだけど、ほかのメンバーと一緒にレベリングに行っててしばらく来れないってよ、ルシハはアルゴに連絡は?」

 

「入れてるけど返信はないな」

 

迷宮区の入口で俺ら4人は他のプレイヤーを待っていたが、全く来る気配がなかった。

 

「ルシハ、そろそろ行かない?」

 

「そうね、私たちだけでもボス部屋まで行きましょ」

 

「そうだな、レベル的にも負けることは無いだろうし」

 

「よし、行くか!」

 

────

 

「ハヅキ、スイッチ!」

 

「わかった……!」

 

入ったはいいものの、道が2つに分かれていて、キリトの提案で元々のパーティで2手に別れることになった。

2手に別れたところで、俺は少し疑問に思ったことがあった。

なぜ、真っ先に情報のため74層に入ったはずのアルゴが迷宮区に入らず、それでいて連絡が取れないのか、と。

アルゴに連絡をするといつもメッセージを見てるかと疑うほどのスピードで返信が返って来ていたからなのか、俺は少し不安を覚えていた。

 

「ルシハ!」

 

「うわっと!?」

 

74層迷宮区の主なモンスター『リザードマン』が、武器を構え俺の方に突っ込んできていた。

 

「くらえっ!」

 

ソードスキル:スターダスト

 

「ルシハ…ぼーっとしてたけど大丈夫?」

 

「あ、あぁ…ちょっとな」

 

『キシャアアァァァ!!』

 

「「……!?」」

 

俺らの目の前に突然、大量のリザードマンが現れた。

 

「……どけ!」

 

双星剣ソードスキル:ナイトメアレイン

 

「ルシハ!?」

 

目の前に現れた大量のリザードマンを双星剣を発動させ、ソードスキルで蹴散らした。

 

「俺なら大丈夫だ」

 

「ならいいけど……」

 

と、話していると再び、大量のリザードマンが目の前に、『降って』きた。

 

「…上か!」

 

降ってきた上を見るとリザードマンが天井に張り付いていた、それも大量に。

 

「そりゃ、減らないわけだ」

 

「やるよ!」

 

ソードスキル:デス・スターアライズ

 

ソードスキル:スタースプラッシュ

 

俺とハヅキのソードスキルは相手の持っている盾に防がれつつ、着実にダメージは与えた。

 

ソードスキル:デビル・フルバースト

 

ソードスキルの特殊効果で盲目効果を与え、相手が見えてないうちにさらに攻撃をしようとした…が。

 

「ルシハ!一気に降ってくるよ!?」

 

「なっ……!?」

 

天井に張り付いていた、全てのリザードマンが一気に降りてきた。

 

「こんな数一気に片付けられるかよ……!」

 

俺たちはリザードマンに囲まれ、完全にピンチに追い込まれた。

 

「しゃがメ!ルー坊、ハーちゃん!」

 

短剣ソードスキル:ライトニングリッパー

 

聞いたことのある声が高速でリザードマンを攻撃し、一瞬のうちにリザードマンはほとんど倒された。

 

「……間に合ったナ」

 

「アルゴ!?今までどこいってたんだよ!」

 

「悪い、ここの情報を集めるためにNPCのクエを受けてたらメール来てることにも気づかなくてな、それで急いでここまで来たんダ」

 

「心配して損したわ」

 

「ハーちゃん……え?ハーちゃん……?」

 

「あ、宜しくなハーちゃん」

 

ずっとハヅキって呼ばれてきてたからなのかハヅキは慣れない呼ばれ方で恥ずかしそうにしてる。

 

「それで、アーちゃんとキー坊は?」

 

「あの二人はもう1つのルートに行ったぞ?」

 

「そうだったのカ、2つあると思ったが、まさかあたりを引くとはナ」

 

「適当に進んできたのか?」

 

「どっちにいるのかなんて勘で選んだけど、こっちに来たら大量のリザードマンに囲まれてるルー坊達を見つけてな、思いっきりソードスキルを放ったんダ」

 

「……お前、そのスキル『短剣ソードスキル最強技』だぞ、今のところ」

 

「もちろん、そんなことは分かってて使ったゾ?」

 

「ルシハ…そろそろ行かないと」

 

「何人見知りしてんだ、お前らしくしろよ」

 

「……うるさい」

 

「んじゃ照れてる?」

 

「照れてない」

 

「……背が低い?」

 

「「低くない!!」」

 

「あ、アルゴまで反応するなよ……」

 

ちょっとふざけつつ、俺たちは先に進んだ。

そして、ボス部屋の前につくと、同じタイミングでキリト達が到着した。

 

「お、アルゴもいたのか」

 

「アルゴさんこんにちは」

 

「そんな改めなくていいヨ」

 

「それじゃ、様子見程度で扉だけは開けてみ……る…」

 

と、扉を少し開けたキリトは言葉を失った。

少ししか開いてない扉を俺とハヅキが開けると、ボス部屋の中心に巨大なボスが座っていた。

 

「なんだあいつの威圧…」

 

「私たちだけじゃ勝てないよ……」

 

「一旦引くのが正しいナ…」

 

こうして俺たちは、ボスの威圧に負け、ボス部屋の前で引くことに。

 




アルゴどこいった……って普通にいるんかい!

ということで。
迷宮区は書くことがあまりないって気づいてしまった作者です、どうも。

リザードマン以外にいた気もするけどそんなの気にしない。


────
ステータスはボス戦後に書きますね。
(その時に参加したキャラの武器も書こうかな、詳しくは書かないかもだけど)

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