ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~ 作:桜花 如月
《SA:O》
10日目:朝
リューストリア大草原
前日にとあることを知った私は朝早くからログインして槍の熟練度を上げるために草原エリアへと向かった。
その途中でシズクとライムの2人と合流して一緒に向かうことにした。
「ハヅキちゃん、スイッチお願い!」
「わかった……!」
モンスターの攻撃が当たる寸前に槍を両手で持って持ち手の部分で防いでそのまま勢いで相手を後ろに押し返した。
「シズク、スイッチ!」
「うん!」
私が声をかけると同時にシズクは私の前に出てモンスターの腹部に3連撃程のソードスキルを放った。
その攻撃がトドメになってNMモンスターはそのまま地面に倒れたあとエフェクトと共に消滅した。
「……よし、次行こっか」
「その前に休憩しよー」
朝早いということもあって1回の先頭で少し疲労が溜まった私達はシズクの提案で近くの岩場で休憩することにした。
「ん?なんだあのモンスター?」
ふと気がつくと私たちの岩場のすぐ側にキノコのようなモンスターが大量に近寄ってきていた。
あのモンスターどこかで……と、思ったその時──
私たちの周りに現れたモンスターからこれまた見覚えのある粉のようなものが噴出された。
私とシズクはそれを吸ってしまい、そのまま意識が暗転してしまった。
商店通り:宿屋(ライムの部屋)
ライム目線
「……はぁ」
私は自分の部屋で布団に寝ている女の子二人を見ながら深くため息をついた。
別に、この2人に対してのため息では無い、前にも同じ目にあった自分の危機感に対して呆れて出たため息だ。
2人が浴びたのは前にハヅキが受けた《酔い》の効果をプレイヤーに付与するデバフ効果のある花粉……のようなものだ。
その場に倒れた2人を何とかして近くの転移石まで運んでさらにここまで連れてくる間、全く起きる気配がなかったためかなりの苦労になってしまったのは黙っておこう。
「にしても、よく寝てるなぁ……」
私のベッドで横になっている2人は同じような体制で幸せそうに寝ている。
それを見てここまで運んできた疲れは少し取れたような気がする。
「ん……ライム……」
「あ、シズク、起きた…っておい!?」
寝ぼけた声を出しながらシズクが起きた……と思いきや急に私の手を引っ張って2人の間に私は倒れ込んでしまった。
「ちょっ、シズク……どこ触っ……て」
「えへへ~、なんかふわふわする〜」
「いや、そういう話じゃないって、とりあえずそこ触らな……いで」
この直後、ハヅキも起きて私は……いや、思い出したくない。
商店通り:湖畔公園
ライム目線
あれから小一時間が経過して酔いが覚めた私達は湖畔公園に売っている肉まんを買って食べているとハヅキが動きを止めて話を始めた。
「2人に先に話すけど……昨日、春揮の病院に行ったんだ」
「うんうん……
「春揮はもう戻って来てるみたいなんだけど、ALOからログアウトして今は意識が戻るのを待つらしいんだ」
春揮は三日前、アンダーワールドとやらの救援に向かってそれから音沙汰も無いと思ったけどまさかそういう事だったとは……
「一応、体の方は回復してきてるみたいだから、数日もしないうちにこっちに来れるらしいよ」
「なら安心だね、春揮が戻ってきた時に《大地切断》って言うのが起きないように私たちでプレミアを守ろう」
こうして私達は少し元気を出して攻略やクエストを再開することにした。
リューストリア大草原:謎のエリア
ハヅキ目線
熟練度上げを再び始めた私は
2026 7/7
《アンダーワールド》
ALO増援組
ラギ目線
「ぜってぇにお前らだけは俺が……倒す!」
俺は
少しずつ、歯車は進み、そして狂う……
10話ほど前に書いた気がするハヅキ泥酔回の続編が登場
今回は前よりも際どく、そしてシズクも被害にあいましたとさ
春揮は既に戻ってきているようだが意識をALOから遮断、戻るまではオリジンにもログイン出来ないらしい……
熟練度上げを再開したハヅキは攻略の《鍵》と遭遇……は少し先の話(話数的な意味)
そして次回、ついに《アンダーワールド戦争編》が始まる……!!