ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~   作:桜花 如月

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第17話 蒼眼の悪魔【ボス戦】

 

「それで、とりあえず腹ごしらえ、と?」

 

「そうよ、腹が減ってはなんとやらって言うでしょ?」

 

「ハヅキ、なんでそんなに首を縦に振ってるんだよ」

 

「……振ってない」

 

ホントに感情が見え隠れするよなハヅキは……

と、アスナが取り出したのは手作りのパンだった。

 

「アルゴ、さっきのボスの情報は?」

 

「聞いてるよ、ボスの名前は《The Gream Eyes》通称『蒼眼の悪魔』」

 

「アルゴさん、ルシハ君、今はボスの情報はいいでしょ」

 

「今のうちにでも情報を手に入れとかないと、『また』誰かを失うことになるだろ、俺はそれをしたくないんだよ」

 

「…ルシハ、そんなことは無いよ」

 

「俺は実力不足であいつを失ったんだ。もう、あんな思いはしたくないんだよ」

 

「ま、ルー坊の気持ちもアーちゃんの気持ちもわかるけど、今は何も言わないトク」

 

「おーいおいおいおいおい、お前さんらゆったりしてんなぁ…いや、そういう関係か」

 

と、雑談しているとクライン率いる風林火山が到着した。

それの後ろから軽装備の鎧を着た集団も来た。

急いで片付けてその集団に俺だけが寄っていき、話を聞いた。

 

「我々はこれからボスを倒しに行く、我々についてくるのは構わないが、迷惑にならないようにな!」

 

「そんな少数で行く気だったのか」

 

「そんなこと気にしなくていいだろう、勝てば『犠牲も意味を成す』」

 

そう言い残し、集団は先に進んで行った。

 

「俺達も行くぞ、奴らに任せるわけには行かない」

 

「その前に移動しながらボスの情報ダ」

 

────

The Gream Eyes

Lv.??

 

武器:大剣を両手、片手で使ってくる。

攻撃:大剣でのなぎ払い、ブレス

 

────

「こんなもんだ、NPCがケチでこれしか教えてくれなかった」

 

「それだけあれば十分だよ、それより、あいつらがいたぞ」

 

ボス部屋の前には俺たちを待っていた様子のさっきの集団がたっていた。

 

「我名はコーバッツ!行くぞ!攻略へ!」

 

と、適当なことを言いつつ、コーバッツと名乗った男とその周りにいた集団は一気に進んでいった。

 

「俺らも行くぞ!」

 

「「「「おう!!」」」」

 

────

vs.The Gream Eyes

 

部屋に入るなり、ボスが立ち上がり、片手に大剣を持った。

 

「あいつ…あんな剣を軽々しく持ちやがった!!」

 

「クラインはボス戦に参加するのも久しぶりなんだろうがそんなことに驚いてたら身が持たないぞ」

 

と、話しているうちにコーバッツ軍の1部がボスに突っ込んでいった。

するとボスは大剣を一振りし、軽々しく蹴散らした。

 

「こうなったら……全軍、突撃!」

 

「おい!」

 

「やめろ!」

 

コーバッツは相手の攻撃により、吹き飛ばされた。

俺とキリトが急いで駆け寄るとコーバッツの顔を覆っていた物が破壊され、俺たちに顔が見えるようになった。

 

「うそ……だ…ろ」

 

そして、コーバッツは消滅した。

 

コーバッツ軍の生き残りはコーバッツが死んだのにも関係なく、ボスに突っ込んでいき、簡単に吹き飛ばされ、倒されていく……

 

「「もう……もうやめてぇーー!!!」」

 

「アスナ!」

「ハヅキ!」

 

「くそっ!もうどうにでもなりやがれ!!」

 

「ルー坊!キー坊!あの二人で大剣は抑えられナイ!早く助けに行くぞ!」

 

「「もちろんだ!」」

 

剣を取り出し、攻撃に参加しようとしたその時、アスナがキリトの上に、ハヅキが俺の上に降ってきた。

 

「大丈夫か!?」

 

「うん……なんとか」

 

「アスナ!ハヅキ!お前らは後ろで回復しててくれ!俺達が何とかする!」

 

「…ルシハに言われたからって…私だって、まだ戦える!!」

 

「キリト君!私だって、これ以上誰かが傷ついていくのが嫌なのよ!風林火山のみんなだって戦ってくれてる、一緒に戦うわ」

 

「いいところ悪いケド、そんな話してられないヨ!風林火山だってギリギリだ!ルー坊たち、早く参戦してくれ!」

 

「行くぞ、みんな!」




今回あとがきはなし。
次回にボス戦は続きます!

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