ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~ 作:桜花 如月
数ヶ月前───
東京都内:アーガス社内会議室
「武器の記憶?」
「ええ、あなたのこれの場合は設定、となるけどね」
俺はALOから送った《霊刀イザナミ》の武器データを見ながらセブンの解析の結果を聞いていた。
「設定、ねぇ……」
「どんな記憶が武器に宿っているのかとかはあまりわからないけど、もしかしたらいつか使える時が来るかもだからこれだけは覚えておきなさい」
セブンは机の上にメモ用紙のようなものを置いて俺に見せてきた。そこに書いてあった文字、それこそが───
現在:アンダーワールド
「
霊刀を地面にさしてそう叫んだ直後、霊刀は黒から赤い剣になり、赤黒い炎を纏った。
「へぇ、奇妙な技を使いますね」
「まぁな……行くぞ、空!」
俺はそれを地面から抜いて空の方に向けて構えた。
構えた霊刀には赤黒い炎が消えることなく纏っている。
そう言えば《イザナミ》という女神の神話を聞いたことがあるような……
「その剣に纏っている炎、所詮見た目だけでしょう?」
「なら、受けてみるか?」
俺は剣を構えている左手に力を込めて空に接近しながらソードスキルを放つ。
片手剣SS:ホリゾンタル
「その程度のソードスキ──なっ……!?」
空が驚いた理由、それは俺が放った《ホリゾンタル》は普通の軌道を描きつつその軌道に炎を放っていたからだ。
簡単に避けられると思っていた空は驚いた拍子にバランスを崩しそのまま炎を纏った《ホリゾンタル》を直撃した。
「ぐあっ──」
空は攻撃を受けた腹に《霊刀》から放たれた炎を受けてそのまま倒れた。
俺はそのまま倒れた空の近くに行って剣を空に向けて構えた。
「これでもまだやる気か、空」
「……言ったはずでしょう、ボクはあなたには負けない、と」
空はそう言ったその瞬間、謎の光とともに小規模な爆発を起こした。
「──くそっ!?」
気を抜いていた俺は爆発の寸前に空が俺の持っている霊刀に向けて何かを投げたらしく、そのまま霊刀を手放してしまった。
「甘く見ましたね、あなたが秘技を隠してるようにボクにだって最終兵器はありますよ」
「お前……まさか……!」
砂埃が消えて空の姿が見えるようになったその時、俺は変化した空の姿を見て嫌な予感をしていた。
「どうですか、この《スペシャルアカウント:サタン》は」
空の言う《サタン》というのは俺が菊岡から念のために受けとった《STL》の中に入れているアンダーワールドで特殊な権限を持つアカウントだ。
だがそれは──
「お前アーガスで何をした!?」
「さぁ?今からボクに倒されるあなたには関係ないでしょう?」
「許さねぇ……!!」
サタンのSTLが置いてあるのはアーガスの一室、普段は俺やセブンぐらいしか入ることさえ出来ないようにしたはずだが、空は何かしらの手段を使ってSTLが置いてあるアーガスへ侵入してその部屋に入ったという事だ。
よりによってあの部屋の管理者となっている俺は昏睡状態、セブンは俺の体の状態を見るために病院にずっといる。
アーガスの社員の一部には空の存在を伝えているはず…
ALOなら現実にいるセブンへと直接連絡が取れるがここはその機能も使えなくなってアーガスの状態を確認する方法が1つしかない。
「なにボーッとしてるんです?」
「さあな……」
俺は手放してしまった霊刀を拾おうと動いたその瞬間、空の手から光が放たれて俺を貫いた。
「かはっ──」
「その剣をあなたに持たせなければあなたに勝ち目はない、そうでしょう?」
「………」
空は霊刀を拾った。
その瞬間、赤い霊刀はさらに濃い赤色になり、そのまま──
「なっ──」
「残念だが、お前にはその霊刀も、そのアカウントも使いこなすことは出来ねぇよ」
「なぜ立てる!?ボクの技は──」
「悪いがお前が放った技は《光》だ、お前が持った霊刀は偽物だ」
俺が拾おうとした霊刀は空が何かしらを使ってスペシャルアカウントを使いこなした時用に用意していた偽物、空がスペシャルアカウントになる寸前に持っておいて正解だった。
偶然空が《サタン》の特殊攻撃の1つ、妨害魔法を使ってくれたからあえて倒されたように見せて空に拾わせることが出来た。
そして、本物は弾き飛ばされる前に天井に投げておいた。
偽霊刀が起こした爆発によって天井に刺さっていた本物が俺の手元に落ちてきた。
「アーガス社員や千秋、招待組のみんなにお前は危害を加えた、それだけは許さねぇ」
俺は
「リリース・リコレクション!!」
そう叫んだ直後、俺の周りと俺の右半身が炎に包まれた。
あー遅い、遅すぎる
まぁ、武装完全支配術が出たら、ねぇ?
ラギの秘策は
アリシゼーション、ユージオ対ベルクーリ戦を思い出してくれればわかりやすいと思います
ここから一気に投稿したい、早く終わらせるために
P.S.平成で終わらなかった