ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~   作:桜花 如月

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第23話 75層攻略【ボス戦】

75層:ボス部屋

 

「……何もいねぇぞ?」

 

「そんなわけないだろクライン、どこかに……」

 

「クライン!エギル!血盟騎士団下がれ!」

 

俺は作戦により後衛に配置され、エギル達は前衛になり、先にボス部屋の奥に進んでいった。

そしてボスの姿が見えないと思ったが……

 

「上だ!」

 

「なっ……!?」

 

「スカルリーパー……!!」

 

ボス、スカルリーパーは前衛めがけ天井から飛び降りてきた。

血盟騎士団とエギル、クラインはなんとか避けたが、他で参加したギルドのメンバーの一部はスカルリーパーの巨大な鎌の餌食に。

本来、致命傷で済むと思っていた攻撃だったが……

 

「一撃……!?」

 

「嘘だろ……」

 

「うわぁぁぁ!!」

 

「やめ、やめてく……

 

「クソっ!ヒースクリフ!キリト!行くぞ!」

 

俺は双星剣を、キリトは二刀流を、そしてヒースクリフは神聖剣を発動させ、スカルリーパーへ攻撃を始めようとした。

が、スカルリーパーは簡単にそれに気づき、俺たちに攻撃を向けた。

 

「させるかァ!」

 

振り下ろされた巨大な鎌を俺とキリトが止めた。

 

「お前ら!今のうちに攻撃するんだ!」

 

「わかった!行くよ!ハヅキさん、アルゴさん!」

 

「「了解!」」

 

「女子達だけに任せるかよォ!エギル、俺らもやるぞ!」

 

「わかってるって!」

 

血盟騎士団、ハヅキ、クライン、エギル、アルゴが一斉にスカルリーパーに攻撃を仕掛け、体力を減らしている、だがスカルリーパーは怯まずに自分を攻撃している者を蹴散らした。

 

「危ないっ!」

 

ハヅキ達にもその攻撃が当たる、そう思った時、ヒースクリフが攻撃を止め、ハヅキ達は無事だった。

 

「このままじゃ……私たちが全滅する可能性もあるわよ……」

 

「一気に蹴りをつけナイと、向こうが有利にナル……」

 

「血盟騎士団!守りを固めて俺たちを相手の攻撃から守ってくれ!」

 

「ルシハ?何する気だ?」

 

「ハヅキ、キリト、アスナ、アルゴ、エギル、クライン、俺たちであいつを倒すぞ、今出せる全力をぶつけるんだ」

 

「でも、それでも倒せないと思うぞ?俺達が全力でぶつけて相手のゲージは一つだけしか減ってないし」

 

「俺とキリトが入っても残り4ゲージを減らすのは困難だろうな、『本気』でやらない限りは」

 

「……?」

 

「俺もキリトも、言ってしまえばアスナとハヅキもまだ、ソードスキルは最強じゃない、今其れを発動させて、相手に一気にダメージを与える」

 

「……やってみる価値はありそうだな」

 

「ま、ルー坊の言うことだ、信じてみるヨ」

 

「行くぞ!」

 

二刀流(双星剣):ゾディアック・アブソリューター

 

細剣:リィンレイ・フォース

 

短剣:ディグニティ・テンペスター

 

カタナ(クライン):光斬輪舞

 

両手斧(エギル):キャストライト・ファング

 

「いっけぇぇぇぇ!!」

 

ソードスキルの中でもほぼ最大の力を出せるソードスキルを俺達が放ち、スカルリーパーにぶつけた。

……が、スカルリーパーはギリギリで耐えてしまった。

 

「ルシハ!やるぞ!」

 

「……あぁ!」

 

相手が振り下ろしてきた鎌をエギルたちが受け止めてくれている内に俺とキリトがソードスキルを相手にぶつける。

 

 

ソードスキル:スターバースト・ストリーム

 

ソードスキル:ナイトメアレイン

 

「トドメだァ!!」

 

俺とキリトの攻撃により、スカルリーパーは体力がなくなり、そして消滅した。

俺たちは75層を攻略した……が。

 

「おいエギル……何人やられた?」

 

「……14人、だな」

 

「…こんなペースでほんとにクリアなんかできるのかよ……」

 

と、諦めかけているエギル達を横目にヒースクリフの方をむくと…

 

(体力が……減っていない!?)

 

「まさか……!!」

 

キリトも同じ状況に気づいたらしく、ソードスキル『ヴォーパルストライク』でヒースクリフの首元を狙った、が。

 

「ちょっとキリトくん!?団長に何し……!?」

 

「あれは……」

 

キリトのソードスキルはヒースクリフには当たらず、いや、当たったが……

 

「『不死属性』………!?」

 

「ユイに着いていた『破壊不能オブジェクト』と同じものか……」

 

「……お前、ヒースクリフ……いや、()()()()!!」

 

「フッ。よく気がついたね、いつから勘づいていたのかね?」

 

「デュエルの時だ、あの時、一瞬時が止まったような感覚に襲われた、おかしいと思ったんだが、まさか《ゲームマスター》が血盟騎士団の団長だとはな」

 

「私としたことが、あんなタイミングでシステムを弄ってしまったのがバレたのか、本来なら95層を超えた時点で正体を明かすつもりだったが……まぁいい、だが、私の正体を明かした分、返させてもらおう。私とデュエル、いや、《殺し合い》をしよう、もちろん、不死属性は解除する、もし、君がここで勝てばその時点でこのゲームは終わる、だが、君が負ければ……わかるだろう?」

 

と、ヒースクリフ、いや、茅場晶彦はキリトに条件を持ち出した。

 

「……わかった」

 

「待てよキリト!お前一人で戦う必要は……」

 

キリトの元に行こうとしたその時、体がいきなり動かなくなった。

 

(麻痺毒……!?)

 

「ルシハくん、君が開発側の人間だとわかっている、だが、君が手を出す必要は無いだろう?これは私と彼の戦いだ」

 

「ルシハ、もし、俺に何かあったら、アスナ達を頼む」

 

「キリトくん!ダメだよ!」

 

「クライン、あの時、置いていってすまない」

 

「おいおい!今言うんじゃねぇよ!向こうに帰ったら飯奢れよ!!クソッタレ!」

 

「……エギル、あんたの店の商品って高いよな」

 

「…やめろキリト!俺だけそんな扱いかよ!?」

 

「アルゴ…情報、助かったよ、ありがとう」

 

「……キー坊…」

 

「ハヅキ、ルシハと幸せにな」

 

「…………」

 

「ルシハ…あとは任せた」

 

「キリト!」

 

(くそ……麻痺毒が解除されない……)

 

「やめてキリトくん!」

 

────

キリト目線

 

「茅場、これが最後だ」

 

「いい友情だ」

 

(これは単なるデュエルでも、圏外勝負なんかでもない……このゲームのクリアがかかった『殺し合い』だ…!!)

 

「行くぞ!茅場晶彦!!」




スカルリーパー戦、いや、ほかのボス戦もだけど。
雑に終わった。いや、すみません。

新ソードスキルが大量生産されつつ。
全員(?)が協力して75層をクリアした。

そしてヒースクリフの体力が減っていないことに気づいたキリトは突っ込みに、だが、現れたのは『不死属性』

ヒースクリフの正体はまさかの茅場晶彦。

次回はまさかのキリト目線!!

茅場晶彦と戦うのルシハだと思った?
残念ながら原作通りなのだよ。



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