ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~ 作:桜花 如月
「…朝早くから言うか?」
「春揮にも。伝えないと、そう思って」
「どんな理由かはなんとなく分かるけどな……」
葉月が笑顔を見せない理由…それがどんな理由なのかは少しだけ考えてはいた。
「……問題は小学校の頃から」
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生まれつき、私と日和お姉ちゃんはお互い、目の色が親とは違っていた。
お姉ちゃんは赤色、私は透き通るような青色って、医者にも言われたけど、その時の医者の反応は完全に私たちを『別物』のように扱っていた。
それでもお姉ちゃんと、私は気にせずに学校に通うようになって、すぐに目のことで色々聞かれた。
聞かれるだけならまだ普通に答えるだけでよかったけど…
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「何かされた、と」
「……うん」
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暴力…と言うよりは悪口とか机にいろいろ書かれたり、簡単にいえばいじめだった。
最初の頃は笑えてたけど、家の状況もあってわらうことなんてしなくなっていった。
既に小学校前半の時点で私は笑顔を見せないようになってたんだと思う。
中学に上がって知らない人も少しいて、目のことで色々言われたけど、それでもそんな私を気にしないで友達と呼んでくれる人がいた…けど、その人は2年生になったと同時に転校しちゃって、結局友達と呼べるような人はほとんどいなくて、笑顔なんてなれなかった。
中学2年の後半から親にお姉ちゃんとは違って進学のこととか色々言われるようになって、それから私は『恨まれている』そんな感情さえ抱くようになっていた……
結果的に高校に入らずアルバイトして生活してた、そんな時にお姉ちゃんと一緒にネットを見てた時にSAOのβテストの案内をしてる記事を見つけて、SAOに興味を持った。
あの世界なら、自分の自由なように生きていける。
そんな気持ちを抱いた、けど、私は……
────
「…笑顔になるどころかむしろ暗い表情になって、いつも笑ってる人たちを見て……」
「
「……うん」
「たったそれだけの理由か」
俺は今にも泣きそうなショートヘアになった葉月の頭を撫でた。
「目のことで色々あったのはわかる。家庭の事情なんかも大変だったのは聞いててわかったよ、だけど、それだけの理由で笑顔をなくすのはどうかと思う」
「だって……だって私は…こんな目で生まれてきて。親の血を引き継いでないとまで言われて!SAOに入ったら人を殺して!そんな私に笑顔でいる資格なんて無いでしょ!?」
「……あるよ」
「……!?」
多分、今まで耐えていた感情を全て出したと思う葉月を俺は優しく抱きしめた。
葉月はそれに驚きつつ涙を流していた。
「人間、誰にでも権利ってもんは存在してる、生きることだってそうだ。笑顔を見せたら周りが傷つく?そんなの周りの勝手な被害妄想だよ。たしかにSAOで葉月がしたことは許されないかもしれない、だけどな……」
「『自由じゃない人間は存在しないんだ、人間は自由だから笑顔でいれる』、自分の理想を押し付ける親、自分の思い通りにいかなければ周りの存在を拒絶する政治家、私利私欲に負けて何も出来ない上の地位のやつら、そんな奴らは結局は自分がよければいいだけのクズだ、いじめをするやつも、それを見て見ぬ振りする奴らも同じだ」
「………」
「葉月は不自由なんかじゃない、自分の好きなように生きればいい、周りに支配されるような人間じゃないんだからさ、だから………自分を殺すな」
「春揮………」
「周りの意見だけに流されてるようなやつはただのあやつり人形だ、もちろん笑顔を見せないようにするやつも…言ってしまえばお前も……自分の意見も表に出して、感情全てを表に出すことが出来るやつじゃないヤツらは『自分を殺してる』、本来の自分を見せないんだよ」
「……ありがとう…」
その後、葉月はしばらく泣き続けた。
「…泣き疲れて寝たか……葉月…お前は強いよ」
気づいたら寝ていた葉月にタオルを掛け、その寝顔を見ていた。
SAOに入るって心がけた理由が俺の書いたβテストのお知らせだとは思わなかったが……
「どんな親も同じように自分の理想だけを子供にぶつけるもんだな」
「……はる……き……」
────
それから1時間ほど経ち、葉月が目を覚ましたところで時刻は11:20
そこそこいい時間になっていたことには気が付かなかったが……俺には一つだけやらないといけないことが…
「春揮、なんで私にここまで色々してくれるの?」
と、これから何をしようか迷っている俺に葉月が質問を。
「……お前と俺が似てるから、かな」
「変なの」
「それより、ショートヘア似合うよな、お前」
「SAOでもショートヘアだったからね」
「それに、可愛いしな」
「……それは言わなくて…ひゃぁ!?」
「あ、それめっちゃ冷たいヤツ」
「早く言ってよ!!」
葉月が冷蔵庫を開けて何かを取り出したかと思えば取り出したものは冷蔵庫にあるくせに凍る謎の水。それも触れたらめっちゃ冷たいヤツ。
「この飲み物もらうねー」
「あ、あぁ……」
葉月が取り出したのは飲みかけのプォカリスウェッツ、あれ?なんか名前が違う気もするけどまぁいいか。
飲みかけなのは……ま、いいか、後で言おう。
と、飲み物を一気飲みして満足してる葉月は思い出したかのように俺の方に向いてきた。
「長野駅前で聞いた噂、あれ確認しなくていいの?」
「確認するも何も俺はALO持ってないし、それに今ALOはキリトが行ってるんだよ」
「キリトが?」
「あぁ、話してなかったか……と、こんな時間に誰だ?」
アスナのことを説明しようとしたらインターホンが鳴った。
扉を開けるとそこにはあのハゲ…エギルが立っていた。俺からしてもでかいなこいつは
「よぉ、ルシハ、いや、こっちでは春揮って言ったか?」
「……そうだが何の用だ?」
「ALOを一つ持ってきたんだが、アスナを救うためにお前にやろうと思ってな」
「アスナを救うってどういうこ……ひゃぁ!?」
本日二回目の可愛い悲鳴をあげた葉月を見てエギルも少し驚いた様子。
「なんだお前、ついに女の子を捕まえ…」
「ちげーよ、その辺は後で教えるから、とりあえずALOあるんだろ?ついでにお前、ALO内の噂聞いたか?」
「……あぁ、聞いた、というか仮想世界全体のニュースを取り扱うやつに乗ってたぞ、『光の剣士』現る!ってな」
エギルが見せてきたタブレットに映っていたニュースに堂々と大文字で書かれた光の剣士。
「……本当にいるのか」
「確認するんだろ?」
「そりゃ、そうに決まってるだろ」
「それで、その事はどんな……」
エギルがしつこいぐらいに葉月に関して聞いてきた、しょうがなく出来るだけの範囲で説明し、エギルには帰ってもらった。
「そういやエギル、さっき『SAOから帰ってきた者限定の学校が始まってる』って言ってたけどこの歳からだと入れないよな、葉月も…入れないな」
「それより、ALOのソフト一つだけ……」
「買えるか分からないけど買うか」
「うん」
自宅からナーヴギアを持ってきた葉月のためにも俺はヤマタ電気(あれ?これもなんか名前が違う…ま、いっか)に向かい、ALOを買うことに。
SAO事件が起きたせいでフルダイブゲームの人気はジェットコースターの如く下がっていた、そのためALOのソフトは余るレベルで売られていた。
「買えたな」
「……でも、なんであんなに人気ないんだろ?」
「さぁな…そういや、説明しないとな、アスナのこと」
ヤマタ電気からの帰り道、アスナがALOに囚われていること、キリトがそれを救いに行ったことを伝えた。
既にキリトがALOに入って(ログアウトはしてると思うけど)3日、そろそろ世界樹とやらに到着するかもしれない。
「とりあえずキリトを信じて俺たちは光の剣士の正体を掴むぞ」
「…春揮」
「……ん?」
「…ありがとっ!」
俺を呼び止めた葉月が後ろを振り向き、今まで見せたことのなかった笑顔を見せてきた。
「……あぁ、俺こそ、ありがとな、葉月」
こうして俺らはALOを手に入れ、家に帰った。
「さてと、いきなりだが始めるか……」
「…うん」
SAOのソフトが入ったままのナーヴギアにALOを差し込み、頭に被る。
俺も葉月も同じ部屋でログインした。
「「リンクスタート!!」」
────
再び、フルダイブを使うことになった。
welcome to ALO
俺の作品ほかの見てくれてる方はどこかで見たことあるんじゃないすか?
そりゃ、そうだろ、同じ作者だからね。
葉月の笑顔を気にしていた春揮が聞いたことによりこんなくらい話が生まれた訳だが
春揮さんが名言っぽいことを放ったよ。
ちなみに春揮に作者の感情を詰め込んだよ、現在の現実世界に対する。
ALOに流れていた光の剣士の噂を確かめるためにALOに行こうと思ったがソフトを持っていない、と思いきやエギルが登場。
そしてALOを持ってきた!奇跡!やったね。
だが葉月も一緒にログインするためにヤマタ電気にALOを。
キリトが頑張っているうちに春揮達は光の剣士の噂を確認するため、ALOに。
そしてナーヴギアに再びお世話になる!
次回!ついにALOに入った春揮達を待つものとは……!?