ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~ 作:桜花 如月
ルシハVSユージーン
「我が魔剣グラムの力でお前を沈めてやろう」
「かかってこいよ……」
夜の暗さの中だが、サクヤの魔法で一定の部分が明るくなっている。
俺は右手に《デビルライトハンド》を持った。
そしてユージーンの攻撃を防ごうとするが、防いだはずの武器をすり抜け、俺は攻撃を受けた。
「我が魔剣は特殊効果が着いているのだ、今教えたところでお前に勝ち目などないがな!!」
「くそっ…!」
防いでも無駄だとわかったところで相手に俺の攻撃はまともに刺さらず、無駄な時間を過ごすだけ。
「はあァァ!!」
片手剣で出せる速度で連撃を出しても相手の魔剣に勝る攻撃がなかなか出せない。
「もっと手応えがあると思ったのだが、つまらぬ。この剣に勝てぬ者は……死ね」
「させるか…!!」
魔剣の攻撃を防ごうと剣をぶつけた瞬間、デビルライトハンドが粉々に砕けて消滅した。
「なっ……!?」
「無駄なあがきはしない方が身のためだぞ、トドメだ」
俺は抵抗もできずに腹に魔剣の攻撃をくらい、空から落下し始めていた。
──それが、ルシファーと名乗る者の強さか
(お前は…SAOのサタン……)
──我を名乗るプレイヤーを蹴散らしたお前の実力はそんなものなのか
(んな事言われてもお前からもらった剣はもう、砕けて消えた……)
──だから、諦めるのか?
(……負けるわけには行かない)
──なら、再び立ち上がれ、我が力を使いし者よ───
俺の頭の中に流れてきたサタンの声はそう伝えて消えていった。
「行くぞ……《神剣:デュランダル》!!」
武器を失った右手に新たな剣が現れ、眩い光を放つ。
そして俺は左手に《ゼデュースホーリーソード》を持った。
スキル:限界突破
HPもギリギリまで減り、限界突破が発動し、俺は空で飛んで俺のことを笑っているユージーンの元に飛んだ。
「はあァァァ!!」
「なっ……!?」
不意を突かれ、防ぐことが出来ないユージーンに俺はソードスキルと同じ速度で連撃を叩き込んだ。
「トドメだァァ!!」
「クソォォォ!!」
ユージーンはそのまま人魂(?)となった。
「ありがとな…サタン」
俺は浮いたままのユージーンの人魂(?)を掴み、サクヤの元へ戻った。
────
ハヅキVSカゲムネ
「軍の仇は取らせてもらうぞ、ケットシーの小娘が」
「…………」
ルシハがサラマンダーの将軍と戦っている、私がここで負けたらルシハの勝利が無駄になるかもしれない……
軍の方から攻撃を仕掛けてきたって言っても何も聞く耳を持たなかったから……
「……殺す」
「ほう……細剣で俺と戦うつもりか、せいぜい楽しませてもらうぞ!」
まだ少し空を飛ぶのに慣れてないせいで上手く細剣で戦えるか心配だけど……
「オラオラっ!」
「……ふっ!」
「オラオラオラオラ!!」
「……!?」
カゲムネの攻撃を1度防いだと思った、が、全く止まることなく連続で攻撃を繰り出してきて、私はダメージを受けた。
「こんな雑魚に軍は負けてしまったのか……サラマンダーとして残念だなァ!!」
「がはっ!?」
全く抵抗出来ずに繰り返しダメージを重ねてしまう。
「オラオラ!!どうしたァ!?抵抗しろよ!」
カゲムネはシルフ領に来た時よりずっと激しい口調になっている。
そんなことを気にする暇なんてないけど………
「はあぁ!」
《月下葉の剣》の攻撃で少しはダメージを与えられたものの、やっぱり片手剣には勝てない……
「トドメだァァ!!」
『お兄さん、うるさいよぉー?』
「………!?」
私の前、カゲムネの目の前に誰かが現れた、けど、その声は少し遠くから聞こえたような気がする。
だけど、その声はカゲムネには聞こえていない様子で、更にはカゲムネには
「な、なぜ空中で攻撃が止められるのだ!?」
『
「え……?」
『
「ルナ……?」
ルナってルシハが1層で………
と、考えていると私の目の前にそこそこ大きめな槍が現れた。
『それは《霊槍・カムイ》、きっと、あなたを守ってくれる……そして、ルシハを守ってあげて……』
そう言ったその瞬間、光となって現れたルナは消えていった。
──あなたを守ってくれる
「よくわからない力のせいで防がれたが……これでトドメだァァ!!」
「………ふっ!」
霊槍を回転させ、相手の攻撃を弾く。
細剣とほぼ同じ速度で攻撃ができるだけでなくリーチが長いため、相手の攻撃の届かない範囲からでも攻撃ができる。
「……遅い!」
スキル:蒼月
「なっ……速い…!?」
「………これで終わり」
「嫌だ・・・嫌だぁぁぁぁっ!!!」
必死に抵抗するカゲムネを無視して思いっきり槍を突き刺す、そしてカゲムネは人魂(?)になった。
それを持ち、アリシャがたっている場所に降りた。
(ルナ…どうしてこんな出会い方になったのかわからないけど…また、会えるよね……?)
────
ルシハ目線
「蘇生してやってくれ、あと、この辺を明るくしてくれてありがとな」
「あの魔法がないと我々も不便なのでな、それより、お見事だ」
「…………」
俺とユージーンが戦い終わったあと、すぐにハヅキが戻ってきたが、何故か少し暗い様子だった。
と、不思議に思っていると送信者の名前が無いメールが届いた。
『ルシハはいい仲間を見つけたね、私からのプレゼントを彼女にあげた、ルシハも、腕輪、大切にしてね』
「もしかして……」
「そのもしかしてだよ、ルシハ」
「ルナが生きてるとでも言いたいのか」
「わからない……けど…」
ハヅキは自分の身に起きたことを全部話してくれた、新しく
正直、信じ難い話だが、リハビリをしていた2ヶ月間、茅場の妻だという人から、『茅場はVRの中で生きている』と聞いたことがある、だがあれはシステム……
「ルシハ〜大丈夫かにゃ〜?」
「あ、あぁ、大丈夫だよ」
「まさかの自体になっちゃったヨ、でも、ルシハもハヅキも新しく武器を手に入れたりしたし(あれ?どうやって手に入れ…)
「とりあえず二人とも今夜はシルフ領でログアウトして、明日、世界樹にあさイチで行くとしよう」
「あ、サラマンダー2人、蘇生してやってくれよ」
この後、ユージーンに俺らに勝負を仕掛けた理由(腹いせと八つ当たりと仇)を聞いて、ちょっと納得した後、2人をサラマンダー領に返し、シルフ領についた時にはリアルタイムで10:00だった。
────
現実世界、如月家
「ルナ……」
「ルシハ……大丈夫?」
俺は現実世界に戻ってからもしばらくの間、ハヅキの、言ったことに関して考え込んでいた。
気づいたら寝ていた、それも何故かハヅキに抱きつかれながら。
────
次の日、世界樹の前にキリトとシルフ(名前はリーファ)のペアが立っていた。
「兄妹で兄妹喧嘩して、今に至る!?」
「おいおい、そんなに驚くなよルシハ…でも、ハヅキも一緒だとはな、久しぶり」
「その、
「うん、初めまして、キリトく…お兄ちゃんの妹のプレイヤーネームはリーファ、よろしく」
「というかお前がメッセージ送ってきた時はシルフ・ケットシー同盟も付いてくるって言ってただろ?どうしたんだ?」
「それより、このピクシーってユイか?」
キリトの横でふわふわと飛んでるピクシーをつつく、多分見た限りユイだと思う。
「や、やめてくださいルシハさん、そのへんは後で話しますから…」
横でハヅキがちょっと悔しそうにしているのをまたまた見て見ぬふりをしながら、キリトの質問に答える。
「それが、ちょっとしたトラブルのせいで装備の準備が終わらなくてな、それが終わり次第駆け付けるって」
久しぶりに再開したキリトのアバターはトゲトゲしている。どこかで見たスーパーヤサイジンだっけ?みたいに。
そして妹と言ったシルフ領でかなり名前が上がっていたリーファはいつの日かのハヅキのように長い髪で、ポニテにしている。
ユイのこのゲームでの役割は《ナビゲーションピクシー》。キリトをここまで連れてきたのもある意味ユイのおかげらしい。
シルフケットシー同盟を待っている暇などない、とキリトが言い出すため、キリトは何度目かの《世界樹攻略クエスト》に挑戦することに。
挑戦メンバー(同盟無し)
キリト:スプリガン(片手剣)
リーファ:シルフ(片手剣)
ルシハ:スプリガン(片手剣×片手剣)
ハヅキ:ケットシー(槍)
「行くぞ、《グランドクエスト》!!」
話が続かないんじゃぁ!
なんと武器変!それも2人とも!
サタン(SAOの何話目かの)が声をかけてくれた。いや、NPCなんだけどさ。
それにより復活し新たな武器と久々の限界突破を使い相手を倒す。
ちなみに特殊効果なんて無いよ。
ハヅキにはまさかのルナ!?
何が起きているのかさっぱりだよね。俺もだよね。
ALOには(俺の知ってる限り)実装されていない武器種、槍を使い、カゲムネを蹴散らした。
世界樹に到着するが、同盟はまだ来れないため、先にルシハ達だけに。
4人で挑む超高難易度クエ、グランドクエストが始まろうとしている……
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武器には特に効果などはありません(大事な事なので
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スキル:蒼月
自身の移動速度がMAX(以上)にあがる。
それ以外にも何かしらの効果が……?
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リーファ(本名は別の機会に)
種族:シルフ
武器種:片手剣
キリトが(ルシハ達もログインした)森にて助けたシルフの(多分)強い少女。
ルシハ達が合流する寸前に武器をかなりの高さから捨てたらしい(アニメの話)
キリトとは兄妹(深い理由は省く)