ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~ 作:桜花 如月
12月14日
俺とキリトは菊岡に呼び出され、東京のとあるカフェに来ていた。
午後からまた、リズの素材集めをしようと思っていたタイミングで呼び出され、キリトは少し呆れていた。
「急に呼び出してすまなかったね。どうぞ、座って」
「どうも、それでなんでわざわざこんなところに呼び出したんだ?」
「いやぁ…ついここのパンケーキが食べたくて」
「それだけなら帰らせてもらうが」
「いや、君たちにこれを見てもらいたくてね」
冗談を言ってふざけていた顔が一瞬で真剣になり、俺たちに端末を渡してきた。
そこにはVRMMO全体のニュースを取り扱うサイトの最新ニュースが載っていた。
『謎の男デスガン現る』
と、堂々と書かれた記事を見つけた。
「数日前、ガンゲイルオンラインというゲームで2人のプレイヤーが突然苦しみ、消滅した。その2人のプレイヤーは現実世界で心臓が止まった状態で見つかった、そしてそのどちらにも当てはまるのがその
「アミュスフィアは安全なものだ。ゲーム内で死んでも現実で死ぬようなことは絶対に無いはずだ」
「もちろん、僕だってそう思っているよ、だがこの男は
「それで、俺らにどうしろと?」
「君たちにGGOにログインしてもらい、B.o.Bという大会に出て、死銃の正体を掴み、この事件を二度と起こさないようにして欲しいんだ」
菊岡はそう言いながら端末を開き、俺らに再び見せてきた。
そこには《第3回B.o.B開催》の記事が出されていた。
「ほんとにゲームで人が死ぬなんて信じられないが……」
「和人、行ってみようぜ、この後リズ達に合流して素材集めを終えた後にさ」
「……わかった菊岡、俺らでGGOにログインする、その代わり
「借り、ということだね」
菊岡に俺らの分のGGOを渡され、持ち帰り、葉月と共にリズの素材集めを終え、ログアウトする前にハヅキとアスナを連れてキリトと共にALOの誰もいないところに行き、しばらくの間ALOにログインしないことを伝えた。
「それじゃあ、キリト君もラギさんもALOをやめちゃうってこと?」
「違うよ、ほんの数日だけ、別のゲームにログインしないといけなくてさ、菊岡に頼まれてさ」
「ラギ、絶対に無理しないでよ」
「分かってる、約束するよ」
アスナとハヅキだけにGGOにログインすることを伝え、俺たちはログアウトし現実世界で合流した。
念の為、ということで和人がSAO事件のあとリハビリでお世話になった看護師に頼み、俺らの状態を見てもらうことにして、俺らはその日にGGOにログインした。
「「リンクスタート!!」」
何も言わぬ