ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~   作:桜花 如月

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第50話 死銃の正体【VRの進化系】

結局俺はGGOからログアウトした後、そのまま寝てしまい次の日。

和人から《B.o.Bの本戦に行ってくる》とメールが送られてきたのを確認したところで朝早くから俺は総務省の仮想課に向かった。

向かった理由として、菊岡と共に死銃の正体を掴むこと、そして俺があることについて聞きたいから菊岡の話に乗った。

 

「悪いね、朝早くから」

 

「いや、いいですよ、俺も()()()()()()()()()()()()()()ここに来たんですし」

 

「聞きたいことか……移動しながら聞くよ」

 

そう言って菊岡は俺をエレベーターに乗せ、地下駐車場にある車に乗せてくれた。

 

「それで、聞きたいこととは?」

 

「……調べてくれたんだろ、()()()()のこと、そして、VRを超える()()()()()を」

 

「調べたが、まともな情報は得られなかったよ」

 

「出来る限りでいいから教えてくれ、あいつが、空が何を使ったのかを」

 

あの機械、デスエリアに現れた空が左耳に付けていたもの。

 

「桐ヶ谷君に頼まれてね、一応調べたところ、君が見た限りで書いてくれたあの機械は今、『開発段階』の非売品、名前は《オーグマー》だ、開発元は非公開でわからなかったけどね、それに、オーグマーでVRにログイン出来るかもわからなかった」

 

「オーグマーって何だ?」

 

「あれは拡張現実、仮想現実(AR)を実現する今のところの最新技術の塊、と言えるだろう……(今のところはね)

 

「仮想現実……か」

 

俺は菊岡と共に向かった場所で死銃の正体を探った。

 

────

それから数時間後。

新川恭二という男とその他2人のプレイヤーが死銃事件に関与したという事実を掴んで俺と菊岡は手分けして3人の居場所を探り、兄ともう1人は捕まえることが出来たが、もう1人、恭二だけはどこに行ったのかわからなかった。

 

どうすればいいのか迷っていると和人から連絡が入った、と思えば少し不思議な文が送られてきた。

 

『キリトが……助けて……』

 

と、和人がキリトを自分で名乗るのはおかしいと思い思い切って電話をすると、シノンの中の人、『朝田詩乃』が電話に出て状況を知った。

 

そして菊岡を呼び、俺は詩乃の自宅へ向かった。

すると見るからに思いっきり頭を打たれたと思われる新川恭二と慌てている詩乃、そしてピンピンしている和人の姿があった。

 

「よ、春揮……」

 

「心配して損したな、とりあえず新川恭二の身柄はあんたに任せるよ」

 

「わかった、新川は僕に任せてくれ」

 

そう言って新川恭二をかついで詩乃の家を出ていったあと、和人はとりあえず病院に行かせることにした。

 

「朝田詩乃、シノンか、俺は如月春揮、ラギだ、宜しくな」

 

「え、えぇ……」

 

「とりあえず今日はこれで帰るから、明日俺と和人の知り合いを紹介するよ」

 

「……ありがとう」

 

「さぁ、和人、病院から思い切って飛び出したのはいいけど病院に戻るぞ」

 

「へーい」

 

この後、和人が新川にやられたというところを診て貰ったが、特にこれといって異常はなく、そのまま帰宅することに。

 

そして次の日。

オーグマーって何だ?とか考えながら学校の帰り、明日菜達女子4人組(明日菜と佳子と里香と葉月)に捕まりエギルが経営している『ダイシー・カフェ』に向かった。

和人が新しい友達(詩乃)を連れてくるって話をされたらしく、先に待ってようと言うことで制服姿で待つことに。

 

待つこと数分。

和人が詩乃と共にダイシーカフェに入ってきた。

 

「遅いわよキリトー!」

 

「その人が詩乃さん?」

 

「まぁまぁ、みんな紹介するよ、まず、()()()()()()()()の里香」

 

「なんですってぇぇ!?……ってゴフッ!?」

 

和人の適当な紹介に切れて殴りかかったのをVRゲーム顔負けの反射神経で避けた。そして里香は思いっきりこけた。

 

「それで、そっちが()()()()()シリカだ」

 

「ちょっとキリトさん!?紹介の仕方がひど……」

 

「で、ALOでは()()()()()()()()()の明日菜だ」

 

「キリト君?」

 

3人の紹介の仕方が確実に悪意があるけど、詩乃は少し微笑んでいた。その後葉月が自分で自己紹介した。

 

「それでその人が……

 

「B.o.Bを勝ち抜いた()()()()()()()()のシノンこと朝田詩乃だ」

 

「や、やめてよ……」

 

「そういやエギルは?」

 

「料理作ってるわ」

 

そう言えば自己紹介のあいだずっとうるさかったけどなんの音かと思ったらエギルが料理してる音か、いや、どんな料理すればこんな音が…

 

「あの、詩乃さん……」

 

「あたし達と!」

 

「友達になりましょう!」

 

明日菜、佳子、里香の3人が詩乃に近寄っていきなりの友達発言。

それを見ながらも葉月は近くにあった飲み物を飲んでい……って、葉月の飲んでるの……ま、いいか。

 

「シノのんって呼ぶね」

 

「あ、ありがとう、明日菜」

 

気づいたら和人がダイシーカフェの裏口の扉の方で何かを確認していた。

その後いきなり扉を全力で開けて詩乃の方に向いた。

 

「シノン、君はずっとあの事件から逃げていた、だけどな……」

 

和人が開けた扉から親子が出てきた。

 

「母親はシノンが子供の頃、あれが起こった時の郵便局の局員だったらしい、それで、その時にお腹に子供がいた、君は幼い命も守った、君が勇気を振り絞ったから」

 

「おねーちゃん!ありがと!」

 

女の子は詩乃に手紙と自分が書いたと思われる絵を渡し、笑顔を見せた。

 

その後詩乃は泣きだし、そのまま歓迎会をすることに。

 

「春揮~……なんかふわふわする~」

 

「やっぱりお前それ酒じゃねぇか!?」

 

さっき何かを飲んでいたと思ったが葉月は酒を飲んでいた。それも確か一気飲みで…

 

この後、クラインと直葉も呼んで夜遅くまで歓迎会を楽しんだ。

 

────

それから約2週間ほど。

詩乃がALOにアバターをケットシーの弓使いとして作り、ALOでレベル上げをしたりキリトと俺はキリトのための《あるもの》を完璧に仕上げていた。

 

────

12月28日

クリスマスを終え完全に冷えきったその朝。

俺、和人はスグと共に朝食を食べていた。

 

「お兄ちゃん!コレ見て!」

 

スグが見せてきた端末に衝撃の記事が載っていた

 

 

『幻の伝説級武器(レジェンダリーウェポン)聖剣《エクスキャリバー》ついに見つかる!』

 

これが俺たちの激戦の引き金となった。




数話を1話にまとめるバカここに君臨。

ということでGGO編が完結。

菊岡が探し出した機械の正体とは……

アサダサンアサダサンアサダサン


そして2週間ほどが経過し次のストーリに。


次回。
漫画版を自分なりに変化させてオリキャラである春揮達を入れて描くキリトが主人公のストーリー!

キャリバー編!!


ちなみに目線はほとんどキリトです。


あ、50話おめでとう!

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