ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~   作:桜花 如月

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第78話 大剣使いの妖精【トーナメントPart9】

試合開始の合図が鳴ったと同時にフカ次郎の大剣からソードスキルが放たれた。

なんの問題もなく避けたけど、ソードスキルは地面にぶつかり、その威力で砂埃を起こした。

 

「にゃ……目が……」

 

砂埃程度なら大丈夫だと思っていたけど、ケットシー(猫)のちょっとした弱点が目に砂が入ることなんて全く考えてなかった。

 

「隙ありぃ!」

 

「くっ………」

 

目に入った砂を取っている隙に大剣ソードスキルを当てられてしまった。

 

「うぅ………」

 

「もしかして砂が目に入った?そりゃ傑作だねえ!」

 

(こうなったら………何も見ずに勝ってやる……!!)

 

砂を取っている間に時間が終わる可能性もある、ダメージを受け続けてしまう可能性だってある……なら、感覚だけで攻撃するだけ……!!

 

「はあぁぁ!!」

 

「強行手段と来たか……でも、大剣使いの妖精さんを舐めてもらっちゃ困るぜぇ!」

 

「がっ……!?」

 

とりあえず短剣を振って攻撃を当てようとしたけど、当たらず、そのまま隙を取られて大剣で吹き飛ばされ、地面に倒れ込んでしまった。

 

(このままだと負ける………ラギと戦う前に……弱いまま……誰にも勝てない……?)

 

『起き上がれなくなってしまった……ようですけど……』

 

(違う………私は………負け……ない……)

 

「まだ……負けるわけには行かない……!!」

 

「うわっと!?」

 

体力ギリギリの状態で何とか力を振り絞って立ち上がり、少しだけ回復した視覚でフカ次郎の方を向き、短剣を構えた。

 

システム外スキル:蒼月

 

「おぉ…タフだねぇ……」

 

「………遅い!」

 

────

キリト目線

 

フカ次郎とかいうプレイヤーの攻撃で吹き飛ばされ、倒れ込んだハヅキは立ち上がり、短剣を構えた。

様子は変わらないものの、ハヅキの目の蒼色はさらに蒼さを増し、素早く動く度に目から閃光が走っている。

 

「心配なんだろうな……ラギのことが……」

 

────

ハヅキ目線

 

「速すぎじゃないか!?」

 

「………負けない!!」

 

フカ次郎の攻撃を素早く避けて短剣の連撃を叩き込んでダメージを稼いだ。

もし、次に私が一撃でも喰らったら負けてしまう、それだけギリギリの体力しか残っていない。

だからこそこの謎のスキルでスピードをあげて攻撃を避ける……

 

「そこだァ!」

 

(………いま…っ!)

 

システム外スキル:超感覚

 

「当てたはずじゃ……ウハァ!?」

 

一瞬、フカ次郎の気配を感じとり、大剣の攻撃を避けた。

そして避けたと同時にフカ次郎の後ろに回り込んで短剣の攻撃を連続で入れたところで試合終了の合図が鳴った。

 

結果は……ギリギリで私の勝ち。

 

「よかっ………た…」

 

さすがに疲れてその場に倒れ込んだ私は数分後、入れ替えでやってきたキリトに起こされて観客席で休憩することに。

 

その後に付いてくるようにフカ次郎も観客席に戻ってきたところで次の試合の相手が表示された。

 

Bブロック決勝戦

 

キリトVSリズベット

 

結果は見えていたけどキリトの圧勝。

その後、先にCブロック、Dブロック準決勝と決勝の試合も終わり、キリトとアスナとユウキが全体ブロックの準決勝に進出した。

 

「ここは………?」

 

残すAブロックの決勝を行うためにラギが起きるのを待っていたタイミングでラギが目を覚ました。

 

「ラギ……起きた?」

 

「あぁ…心配かけてごめんな……そうだ、槍は返すよ」

 

「次、私たちの試合、Aブロックの決勝だよ」

 

「……ここで勝った方が全体ブロックの準決勝…か、まだ微妙に回復しきってないけど、やるか、ハヅキ!」

 

「………うん!」




お、おう……

一瞬猫が見えた気がするハヅキの試合。

ラギに対する気持ちがハヅキの限界を突破し見事勝利。

そして書くつもりだった(ここ重要)キリトとリズの試合を見事にカットして安定(?)のCブロックとDブロックバッサリカット!

目覚めたラギとの試合(Aブロック決勝)

どうなるのか……!?

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