ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~ 作:桜花 如月
ハヅキ目線
お互いが場所に立ち、試合開始の合図とともにラギがヴォーパルストライクで接近してきた。
「させない……っ!」
「それはどうかな…っ!」
ラギは接近と同時に左手の剣を《投剣》で投げてきた。
「さっきの試合は何が起こったかわからない、だが俺はお前との試合だけは本気でやらせてもらうぞ……」
「それはこっちだって同じだよ!」
ラギが投げた剣を取らせないようにしようと思ったけど、さすがにラギもそれはさせてくれず、そのまま剣を拾って再び2本の剣を構えた。
「「はあぁぁ!」」
私とラギのソードスキルがぶつかり合って衝撃波を生み出し、互角の勝負をし始めたところでラギの動きが止まった。
「やめ……ろ!今……は──
「ラギ……?」
「ハヅキ!今すぐ下がれ!目の色が変わってる!」
観客席から試合を見ていたキリトが真っ先にラギの変化に気がついて私に注意してくれた。
ラギの目の色は紫色に変化して、剣からは変なオーラみたいなものが出ていた。
「『この体は最高だ……だが、まだ抗うのか、この者は』」
「…ラギ!」
「『小娘、残念だがこいつは我のものだ、ラギという存在はもういない、この体、お前に使ってやろう!』」
「ラギ………絶対に助ける…!!」
「『さぁ、楽しもうではないか……この体を!』」
(許せない……なんでラギに取り憑いたのかはわからないけど……絶対に助ける!!負けない……)
────
キリト目線
(あれはやばいかもな……)
ラギから出てるオーラみたいなものがなんなのかは分からないけど、見るからにヤバそうな感じがする……
「キリト君、もしかしてハヅキあの子が危ないって思ってる?」
「レイン……そりゃ、危ないって思うだろ?」
「でも、今私たちは手を出せない、でしょ?なら、あの子を信じてみるしかないよ」
俺たちはただ、取り憑かれたラギとそれを相手するハヅキを見ることしか出来ない。
────
ハヅキ目線
(まずい………)
「……ユイ!」
『は、はい!?』
「……制限時間も飛行も全てなくして」
『そ、それではハヅキさんが危な──』
「……いいから!」
『は、はい……ルールを変更します』
制限時間でラギとの試合が終わったとしても、今のラギの状態は戻らない、ラギを助けることが出来ない……
(もう、助けられるだけなのは……守れないのは嫌だ……!!)
「ラギーー!!」
(絶対………助け──
「……負けねぇ、負けられねぇよな」
「……!?」
取り憑かれている時の暗い声とは違う、いつもの聞きなれた優しい声が私の目の前で聞こえた。
「何泣いてんだよ、俺は負けねぇよ、ハヅキ」
「………ラギ…!!」
「さて、俺たちの試合の続き、しようぜ」
顔を上げてラギの方を見ると、ラギの目は紅(あか)色に光っていた。
「今度こそ、本気でやろうぜ」
「……うん!」
こうして、試合の続きを開始した。
深夜明けテンション。
謎の力が発動した……と思えば早くも復活!
紅き目の剣士が誕生……
次回、ラギとハヅキの試合に決着がつく……!