ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~   作:桜花 如月

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第82話 旅路の果て【旅行と攻略】

春揮目線

あの大会から1週間が経ち、3月も半ばを迎えた頃。

アーガスで七色さん(セブン)と一緒に《SA:O(ソードアート・オリジン)》の計画を進めていると、和人からメールが届いた。

 

メールの内容は『スリーピングナイツと俺たちのメンバーで一緒にアインクラッド第28層を攻略しようと思ってるんだが、春揮達も来てくれないか?』というもの。

 

「うーん……葉月はどうし──

 

「開発に回る」

 

と、言うことで今回の攻略はパスすることに。

 

「にしてもやっぱりSAOのサーバーがないとαテストも出来ないから開発に手間がかかるわね……」

 

「大丈夫?手こずってるみたいだけど」

 

「ひぁ!?」

 

俺達が開発に少しだけ苦労していると部屋の扉から見た事のある人が入ってきた。

 

「レインさん……?」

 

「お姉ちゃん!?」

 

「やっほー、前にラギ君に教えて貰ったのを忘れててね、ちょうど近くに来たから寄ってみたんだ」

 

と、レインさんが入ってきた後にさらに扉が開き、中にもう1人背の低めな女の子が入ってきた。

 

「あ、入ってきていいよ、紹介するね、この人は……神崎エルザちゃん、たまたま居合わせたから中に入れてもらったの」

 

────

神崎エルザ

結構前からシンガーソングライター(?)としてライブをやって、CDも発売している人気の人……と聞いたことがある。

 

────

「別に付いて来る気は無かったんだけど…私外で待ってるから」

 

「あらら……ま、少し顔出しに来ただけだし…七色もラギ君もハヅキちゃんも開発に参加してるとは聞いたけど、頑張ってるみたいでよかった、また会おうね」

 

レインさんは神崎エルザを追いかけてすぐに出て行ってしまった。

 

そしてこの『神崎エルザ』がこれから先、あんなことで関わるなんてこの時の俺たちは考えてもいなかった。

 

「……それより、早く開発を再開しよう」

 

その後、俺たちは夕方まで開発をし、ALOの第22層のキリト達のログハウスへ向かい、攻略を祝うパーティに参加した。

 

────

それからの2週間、ユウキはキリトの開発した現実世界とリンクしたカメラで現実世界の様子を見ることが出来るため、授業に積極的に参加したり明日奈達女子陣と一緒にいろんな所へ旅行をして楽しんだりと、毎日を満喫していた。

 

────

3月末、日曜日

 

『オーグマーの開発急ぐ!5月には完成か』『GGO内大会、SJ開催、優勝者はLM』という記事を俺は見ながら、コーヒーを飲んでいた俺とカフェオレを飲んでいる葉月の、元に明日奈から電話がかかってきた。

 

『もしもし、春揮さん!ユウキが……』




ユウキーーー!!

神崎エルザがこっそり出つつもレインのリアルが出つつ、こんな平和な回が続くはずもなく、ついにユウキにあの日がやってきてしまう………

次回、マザーズ・ロザリオ編最終回……!!

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