ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~ 作:桜花 如月
SBCグロッケン
「さてと、どうしたものか……」
GGOにログインしたのはいいものの、待ち合わせ時間まではまだ2時間もある。
(暇だし、久々に来たからなれるためにフィールドに行くか…)
────
SBCグロッケン近くのフィールド
「おらっ……!!」
最近増えたと言われている光剣を使って敵を蹴散らした。
今考えれば光剣だけならなれる必要ない気がするけど……ま、2時間もあるし金稼ぎにもなるか。
光剣で周りの雑魚モンスターを蹴散らしていると、遠くに見えたはずの廃墟のような建物がすぐ目の前まで近づいていた。
よく見るとその街の中を6人ぐらいのプレイヤーが走っている。
「対人戦はしないようにしてるけど、あの中に何かあるかもだし近づいてみるか…」
街に入ってしばらく歩くと、街の中心と思われる場所まで到着、と、気を抜いていたらいきなり地面が抜け、俺はそのまま真っ逆さまに落ちていった。
俗に言う罠と言うやつだろう。
────
流石に落下ダメージはあるらしく、体力が半分まで減少しているのを確認し、回復アイテムを使い、体力を回復させたところで、俺は周りを確認した。
「これは……?」
廃墟と化した街の地下には巨大地下都市が広がっていた、もちろん廃墟だけど。
『シンニュウシャ、ハッケン』
地下都市を歩いていると、目の前に巨大なロボットが現れ、俺を侵入者として扱い、いきなりレーザーを放ってきた。
「危なっかしいな……」
遠くの方から何か聞こえた気がするけど、今はそんなこと気にしてる暇もなさそうだ。
「やってやろうじゃねぇか、SJの前の肩慣らし程度にさせてもらうぞ!」
俺は光剣を構え、敵の攻撃を避けつつ接近を試みた。
だが、ここは銃の世界、近接なんてさせてくれるはずもなく、巨大ロボットはすぐに俺の方に照準を合わせ、レーザーやらミサイルやらを放って、俺は近づくことも出来ない。
さらに問題なのはこのロボットの攻撃パターンはランダムでいつ、どんな行動をしてくるか分からない、そして、見る限り、あいつの体はかなり硬めの鉄で出来ているはず、そう簡単に攻撃は通らない。
巨大ロボットはいきなり腕を振り下ろし、地面に腕をぶつけた。
その攻撃で隙が出来たところでロボットの腕の上を走って顔の方に接近した。
(これなら行ける……!!)
硬いとわかってはいるが、出来るだけやってみるしかない。
スキル:バーチカル・スクエア
少しだけ傷を付けられたものの、ほとんどダメージにはならない。
そして、この攻撃でロボットに喧嘩を売ったのかわからないが、俺はいきなり空中に放り出された。
(まずい……!!)
俺の予想は的中、ロボットは俺めがけて腕を振り、俺は避けることも出来ずにそのままさっきまで立ってた場所まで吹き飛ばされた。
「がはっ………」
瓦礫で動けなくなった俺にあのロボットはレーザーを放とうとしてきた。
が、ロボットは足元で発生した爆発と頭の方に発生した爆発で動きを止めた。
「大丈夫か、お前」
「あぁ、なんとかな……お前らは?」
「私たちは《SHINC》、そして私はそのリーダーだ、宜しくな、とりあえずはあのデカブツを共に倒そう」
「……了解」
ねぇ、ピンクの方だと思った?
残念、ボスでした。