ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~ 作:桜花 如月
フィールド:街
開始の合図と同時に俺達は街の中に転送された。
転送されて数分後、隠れながら街の様子を確認することになり、俺たち4人は全員で周りの様子を見ることに。
「とりあえずスキャンされるまでは大人しくしてよう、フカ、足元には気をつけてね」
「ん?それはどうしてだね、レン」
「開始数分でも罠が置かれる可能性があるから、フカなら引っかかりそうだし」
「もうすぐスキャンだろ、気長に話してる場合じゃないんじゃないのか、俺達がどこにいるのかもまだ分からないんだし」
と、話しているうちに俺たちのデバイスでスキャンが開始された。
スキャンの結果、俺たちはマップの左上、そして俺たちの近くには3チームのアイコンが表示されていた(うち一つは少し遠く、2つはかなり近く)
「嘘……ピトさんのチーム、かなり遠く……」
「ラギ、近くに敵が来た」
PM4が俺たちと真逆、マップ右下にいることが分かり、少しがっかりしているレンを見ながら、ハヅキだけが敵の接近に気が付き、俺の服の袖を引っ張り小声で教えてくれた。
「とりあえず近くの建物に身を隠そう、ラギとハヅキ、任せるのはダメだと思うけど、周りを警戒してくれる?」
「「了解」」
レンの指示で俺とハヅキが周辺の様子を確認しながら近くにあった建物に移動しようとした……が
先に向かったレン達の方から爆発音がして微かにフカ次郎の悲鳴が聞こえた。
音のした方に向かうとフカ次郎の両足が吹き飛んだ状態で建物の中にレンに運ばれていた。
「ごめーん!うぅ…ごめーん!」
「いいから!とりあえず回復して!」
話を聞いた限り、俺達が周りを見ているうちに建物に隠れようとしたところ、道中にあった罠にフカ次郎が引っかかり、爆発で足が吹き飛んだ、らしい。
「ラギ、レン、敵がこっちに来る」
「ハヅキ、耳良すぎない?」
(ケットシーの影響……んなわけないか)
その後、レンと共に近くに来たチームを倒そうとしたが、またまたハヅキが敵の接近に気づいた。
「レン、1人でこっち、任せられるか?」
「やる……いや、やってやる!ラギとハヅキはこっちに向かってきたチームをやりに行って!私はここをなんとかする!」
「ラギ、行こう」
と、向かおうとしたその時、そこそこ近くから発砲音が聞こえた。
(どこからだ…………)
俺は右手に光剣を持ち、意識を集中させ…
「そこか」
飛んできた銃弾を思いっきり切り飛ばした。
「「銃弾を斬った!?」」
「ん?お前らに話してなかったか、というかハヅキはALOでも同じ技を見たはずだけど……それより、早く向かうか」
1チームをレンに任せ、俺たちはハヅキが聞いた音の方へ向かった。
────
街の入口付近
「ねぇ……ハナコォ……私たち、こんなとこに来てどうするのさ?」
「うるさいわよシロウ!バイクを拾ったんだし、スキャンで出た《LF》を倒すチャンスじゃない!」
ハヅキが感じ取った音はバイクの音で、6人チームが銃を構え立っていた。
多分遠くに見えた《YM》というチームだろう。
建物の影に俺たちは隠れて《YM》が近くに来るのを待って、6人チームにも関わらず、俺は《YM》目の前へ姿を出した。
「な、なんですかお前は!?」
「我ら《ヤマダファミリー》に何の用だ!」
「こ、こいつアレじゃね!?《LF》の近くにいたチームのひとつじゃね!?」
(6人同時に喋るなよ………殺るか)
「こ、こっちに来るでごんす!」
「で、でもこっちは6に───
慌ててチームワークを崩した《YM(ヤマ)》の1人はハヅキのヘッドショットで即死。
「どこから撃た──
『ラギ!待避して!』
グロッケンでフカ次郎が勝った通信用アイテム(4人全員分)からハヅキが俺に向けて通信をしてきた。
『待避』のその意味はすぐに判明。
ハヅキが遠くから撃った内の1人が腰につけていたグレネードの1つに運悪く命中してしまい、それが起爆した。
《YM》のメンバー全員は見事に爆発に巻き込まれ、俺はギリギリで避けたものの、体力が3割ほど減ってしまった。
『ラギ!そっちからかなり大きな音したけど大丈夫!?』
「レンか…こっちはなんとかな、そっちはどんな感じだ?」
『今、フカの手助けもあってなんとか1チームは倒した!今から駅の付近に潜伏してるチームを殺りに行く!』
「わかった、俺達も後で合流する」
────
レン目線(ラギ達が別チームの方に向かった直後)
「やってやる!」
レン目線開始。
ヤマダファミリー略してYM、ヤマ
1チームが軽々しく消し飛んだけど、さぁ、これからどうなるか……
ちなみに次回は原作通りのLFと駅前の戦いです、俺なりのアレンジ付きで。