ソードアート・オンライン ~悪魔の剣と光の剣士~ 作:桜花 如月
起き上がったプレイヤーは宝塚にいそうな男っぽい見た目で、警戒しながら俺の方を見ている。
「おっ、死んだフリ作戦………ラギはよく気づいたね」
「まさか14人目がいたとは……」
「バレちゃあしょうがない、降参、はい降参する!」
黒服い服装の女性プレイヤーはそう言いながらレン達の方に向けて土下座をした、と同時に俺の目にはこのプレイヤーの腰についているポーチ……レンと同じ形のマガジン入れが見えた。
が、レンはそれに気づかずにP90をプレイヤーに向けた。
「無駄に弾を使いたくないから降参して」
「わかった!でもその前に、君たち可愛いよね、そこの黒っぽい目立つ服着てる人(ラギ)以外の3人、良かったら俺と話しない?」
「なにーこいつ、すごく面白い、レン、私がグレネードでぶっ飛ばしていい?」
「待てよお前ら、この変たi……じゃなくて黒づくめのプレイヤー、腰にP90と同じマガジンを持ってる」
残りマガジン数が少ないと言っていたレンが気づかないままこのプレイヤーが殺されたらこの先かなり不利になるかもしれない、そう思い俺は銃を撃とうとしたレンとフカ次郎を止め、マガジン入れのことを話した。
「黒づくめって、あんたに言われたくないわ、って言うかよく気がついたね?」
「土下座した時に見えた」
「うわ、ちゃんと見てるんだね……右手動かして取り出すから少し待って──痛っ!?」
マガジンを取り出そうとして右手を腰に動かし、取り出したのは拳銃……だが、それはレンのP90に吹き飛ばされた。
動きだけで見ればかなり早く銃を抜いたが、先に銃を構えたレンの方が撃つ速度が勝ち、女プレイヤーの手からは俺と同じ武器、《FN・ファイブセブン》が落ちた。
「ああもう!そこまでするなら殺せよ!ふんっ!」
「その前に、ポーチの中身出して!」
「わかった……ほら、P90と同じ弾、P90使いじゃないけどね、でも同───
「マガジンを出せいっ!今ありったけあるマガジンをだせい!」
レンの言いたいことはこうだ。
今の戦闘で大量の弾を使ってしまったところにちょうどこのプレイヤー(多分レン達は男だと思ってる)の持ってるP90でも使えるマガジンを奪い取って使う、ということ。
フカ次郎も同じく理解したようで、なるほど、と頷いていた。
そしてレンはストレージにあるであろうマガジンの存在に気づき、全てのマガジンを要求。
「君たち可愛いのに容赦ないね……それに、そっちの黒服の後ろにいるちびちゃんもなんでこっちに銃口向けてるのさ…でも、無理やり奪ったら──
「「「言いたいことはそれだけ(か)?」」」
フカ次郎を除く俺含めた3人が同時に同じことを口にして銃をプレイヤーに向けた。(レンは無表情で)
「うわ怖……特にそこの男、さすがに笑顔でファイブセブンを構えないでくれないか?わかったからさ、それに、大会が終われば俺の元に戻ってくるし…でも、その前にお礼のひとつぐらいしてくれないかな?………キスしてよ、ほっぺたでいいからさ、ピンクちゃんだけでいいから」
(このゲームには変態が多いな……ま、こいつは女だけど)
この後、レンは約束を守り、このプレイヤーの頬にキスをした。
「やったァ!やっぱり女の子のキスはいいわね!」
「「…………ほえ?」」
いきなり女口調になったことに謎の驚きで変な声が出たレンとフカ次郎は首を傾げた。
「そりゃ驚くよね、女だよ、俺。宝塚っぽい見た目のせいで間違えられけど、俺はクラレンス、よろしく…というかなんでそこの2人は驚かないのさ?」
(俺は超感覚でなんとなく感じ取っただけなんだけど……ハヅキはどうなんだろ)
「仲良くできそうな気がした…だけ」
と、ハヅキは謎の答えを出した。
よく考えて見ればハヅキが仲良くしてるのはだいたい女の子、男で仲良くしてるのは俺とSAO帰還者の1部、あとアーガスの上司………
「なるほどね…ま、仲良くしようよ、そうだ!今度、そこの男も含めてみんなでお茶会しようよ、こう見えて博愛主───そこの緑の!あと黒男!伏せろ!」
話をしている途中、クラレンスというプレイヤーはレンを思いっきり吹き飛ばし、地面に倒れさせ裏切ったのかと思い銃を向けた瞬間、彼女が見せた形相から何かを感じ取り、フカ次郎は言われた通りに体制を低くした。
「クラレンス……!?」
レン達より少し離れたところにいた俺とハヅキはなぜそんなことを言ったのか理解出来なかったが、クラレンスの状態を見て把握した。
「優勝………しろよ」
そう言い残し、クラレンスは死んでいった。
そしてその直後、俺の体にいくつかのバレットラインが表示された。
(まずい……光剣を出す隙が……)
敵の位置を把握したはずだったのに、光剣を出す暇もなく、バレットラインが俺を狙った。
そして遠くから発砲音が聞こえたその直後、持っていた銃を地面に落とし、俺を押し倒して庇う、ハヅキの姿が目に映った。
「おい、ハヅキ!そこをどけよ!」
「………やっと、守れた」
ハヅキはそう言い残し、そのまま俺の上に倒れ込み、【Dead(死亡)】表示を出した。
(何が『守れた』だよ……)
俺は匍匐前進をしながらハヅキの残した《M24》を拾い、立ち上がってレン達の元に移動した。
「ラギ!ハヅキは………」
「俺を庇って死んだ……とりあえず、ここから移動するぞ」
「待って!あの人にもらったマガジンが……」
「レン!そんなことしてる暇無いだろ!今は逃げることを優先──って、ラギ?光剣を両手に持ってどったの?頭狂った?」
レンを抑えようとしているフカ次郎は光剣を構えた俺の様子に疑問を持ち、質問を送ってくる。
もちろん、この世界にはソードスキルも、スキルコネクトも存在しない。
……だが、銃弾を切ることならできる。
「レン!早くマガジンを仕舞え!俺がお前らを………仲間を守る!」
(もう、守ってもらうだけの人間じゃねぇんだ………)
─お兄ちゃん。
(こいつらを守らなければ人が死ぬ………)
発砲音とともに俺は二刀流になった光剣を交互に動かし、全ての銃弾を切り裂き、レン達がマガジンを回収したタイミングを見て早く走れないフカ次郎を背負いながら移動をし始めた。
と同時に相手チーム、MMTMから発砲音が止まった。
────
それから数分、俺たちの元にアマゾネス集団、SHINCの6人が近づいてきた。
「逃がしてしまったか……それより、ラギ、お前が出てたとはな、それもまさかレン達と一緒とは」
「知り合ってたの?」
「……まぁな、だが、ボス、俺は1人でこいつらと一緒に参加したわけじゃないんだよ……そこのチビアバター、それがここ、LFのメンバーの一人だ」
この後、色々と話した後、フカ次郎へ挨拶をした後……
「それじゃあ、本気の勝負と行こうか」
「ごめん、ボス、それにみんな……今、それはできない」
「はぁ?なんでさ……」
「ボスだかエヴァだか分からないけど、皆さん、今、私たちはピトフーイを倒さないといけないのよそうしないと、リアルでピトフーイが死ぬって」
と、フカ次郎が見事に全てを話し、ボスを説得したところで俺らは作戦会議を始めた。
「なぁ、ボス、前に、《対戦車ライフル》を獲る時、
「ん?あぁ、そうだがシノンさんのこと、知ってるのか」
「……知ってるというか仲良しというか…」
「んー?シノンって確か、ALOでものすごい弓使いのケットだよな、あの人がボスさん達に今回の秘策とヤラを教えたのか?」
「実は、その人以外にもう1人、《アキ》って女スナイパーにも話を聞いて、同じく地下ダンジョンで《ヘカートII》って言うシノンさんと同じ《対物ライフル》を手に入れたらしくて、色々あって手に入れたんだ」
「アキ……?そいつはどんなやつなんだ?」
「リアルの方を言わなければ、黒に少し青が混ざった感じの髪色で、今、ラギが背負ってる《M24》を持ってるって言ってたな、それで地下のボスモンスターを倒してレアアイテムを手に入れたらしい」
「………そうか、そんなやつもいるんだな」
(アキ………か)
「おーい、ラギさんや、どったの?」
「いや、少し昔のことを思い出しただけだ、気にしなくていいよ、それより、そろそろ行こうぜ」
「うん、みんな……絶対に勝とう!」
こうして俺たちは、『とある作戦』を立てて共闘を開始し、いつの間にか移動しているPM4を倒しに行った。
────
ドームで対戦が始まる数分前…
PM4目線
「共闘ねぇ………面白いわね」
SJ2最大の大量虐殺が始まろうとしていた……
3000文字。
話を詰め込んだらハヅキが死んだよ……ハヅキ……
クラレンスさん、ほぼ出番なし。
M24を手に入れたとはいえ他の武器同様使うタイミングない、はずだよね。
KKHCのメンバーであるアキの武器が2つ判明。
おい、そこのお前、使い回しとかいうな
そして、ラギの反応が変化……アキと知り合いの様子が…?
次回。
書く気なんてないはずだったPM4のピトフーイ達の大量虐殺が始まる!