魔王美樹の大冒険(旧:来水美樹が異世界召喚された件)   作:魔王信者

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18 美樹の異世界探訪2

 こんにちは。

 気が付いたら、なぜかドクツ第三帝国の総統になっていました。

 

 アイドル感覚なので、実務は別の人でしょう。

 とりあえず、次点の人気だった人を副総統にして、あっちに行ったり、こっちに行ったりと、ご挨拶して回っています。

 

「この件を実施したいのだが」

「はーい。許可するよぉ」

 

 副総統のレーティアさんが出す案は、全部良さげなので全部許可して通しています。

 

 よーし頑張るぞー。

 

 

 それで、こないだ宇宙戦艦に乗ったんですよ。

 宇宙すごい。

 

 宇宙ヤバイ。

 

 

 なんか、軌道上で反乱軍?テロリストに遭って、巡洋艦のレーザーが当たったんですけど、この世界でも魔王最強だね!

 効かなかったよ!!

 

 でもレーティアさんとか他の方々はドン引きしてました。

 

「いや、生身で巡洋艦の主砲が効かないとか…ありえんだろ。生物なのか?」

 

 こんな風に言われちゃいました。

 

 それで売り言葉に買い言葉、戦艦の主砲を受けてみたんです。

 

 そしてらやっぱ宇宙ヤバイ。

 無敵結界破れた。

 

 張りなおしたんだけど、無敵結界が破れるなんて聞いてない。怖かった。

 HPが半分くらい吹き飛んだ

 

(※Lv1023の美樹なのでHPは25億想定)

 

 Lv上げてなかったら即死だったかもしれない。

 

「怖かった。死ぬかと思った。」

「いや、直撃受けたら普通死ぬし。死ぬし。」

 

 これではいかんと、戦艦主砲と打ち合いしたり訓練を開始。

 

 打ち負けても大丈夫な様に魔法バリアを展開。シャシャシャシャキーン。

 4枚あれば大丈夫だろう!

 

 

 あ、ダメでした。HPが2割飛んでった。(※HP5億相当)

 

 もっともっと制御して、絞り込んで収束しないと!

 

 

 6カ月後

 

 ついに戦艦に打ち勝つことができるようになりました。

 主砲を受けても、魔法バリア128枚あれば十分に余裕ができて、

 新必殺技「収束消えちゃえボム砲」で主砲に勝てるようになった。

 

 がんばった!

 

「やったよ!私、戦艦に勝てるようになった!」

「……お前は、何と戦っているんだ?」

 

 そうやって頑張っていたら、なんか宇宙大怪獣というのが出現して、私の星達を攻撃し始めたの!

 

 思わず出撃して攻撃したんだけど、大怪獣らしくダメージが…いや効いてるけどHPが多すぎて減らない。

 

 反撃を食らった時、魔法バリア128枚吹き飛んだ。

 衝撃で吹き飛んだおかげで、なんとか無敵結界までは壊れなかったけど恐ろしかった。

 

 こうなったら!

 

 

 

 

 

 

 大怪獣が崩れる。

 自重を支えきれなくなって死んでいったのだ。

 

 長かった。チクチク殴って撃って頑張った。

 

 一番効果のあった攻撃は、「美樹ちゃんアタック」だったね!

 

 なんか手に魔王エネルギーを収束させて、一本の剣にするの。

 

 そして突撃して相手の体内で消えちゃえボムを連発するというのが一番効果ある攻撃だったな。

 

 勿論、宇宙艦隊も戦ってくれたんだけどね!

 

「私、勝ったよ!」

「なぜ、生身で戦おうとするのか。」

 

 

 なんか、私が戦ってるシーンを撮影して…アトレコで声をあてて、今日も頑張って戦ったとか、

 大打撃を与えたとかと編集。

 

 「美樹総統 VS 宇宙大怪獣」 という映画ができたよ!

 

 結構長い期間戦ってたので、すごい時間が経っちゃった。

 一年半くらいは戦ってたらしい。

 

 

 

 あー健太郎くん成分が足らない。恋しい。

 健太郎くーーーん

 

 

 ……あれ?

 

 あーーーーーーーーー

 

 私達の世界探してたんだった。忘れてた。

 

 

「私、普通の女の子になります!」

 よし、引退表明っと。

 

「…大怪獣を倒せるのに、普通の…ぷっ…」

 笑われた。

 

 結構時間たっちゃったなぁ。

 大丈夫かな。あの世界もどうなったかなぁ。

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

LP7年10月

 

 その後29回のゲートコネクト使用後に、異世界3E2…彼女の異世界へ到着した。

 

 一瞬だけ喜んだが、彼女は、まず健太郎くんの所へ赴いた。

 

 あれからまた4年は経ってしまった。忘れられていなければいいのだけど。と心配しつつ、でも4年は長い。

 愛想を尽かされていても文句は言えないだろう。

 

(そんなことない!)

 慌てて自分で否定した。

 覚悟を決めて小川家を訪問した。

 

 訪れると

「貴女を追って、何処かに行ったよ。」

 

 小川家の人には冷たくそう言われた。

 そうなのだ。健太郎が美樹を探しに行かない等という選択肢は無い。

 だから彼女が失踪したと言うのなら、その時から彼もまた同時期に失踪したのだ。

 

 トータルで8年。

 もう社会復帰も難しいし、もう居ないものとして見ているようだ。

 この世界も居場所は無いようだ。

 帰ってきたら、居場所を作る所から始めるのだろうなと落胆し、帰って行った。

 

 正直自宅に立ち寄れない。

 遠くから眺めたが、やはり行く勇気が湧かなかった。

 

 彼、健太郎くんは何処へ向かったのだろうか。

 

 自然と足が向いたのは壊れた異界の門。

 前に使った異界の門は壊れていた。

 

 強引に動かすと粉々になってしまった。

 だが、座標は分かった。

 

 

 いきなり探しには行くまい。

 用事がある。

 召喚されたあの世界へ、再び舞い戻った。

 

 

 

 

 

「なにこれ」

 

 例の城塞都市に着いたが、思いっきり廃墟となっていた。

 魔力を探ると、例の5%魔王幼女は別の処に居るらしい。

 

 

 走って幼女の住処へと移動した。

 

 そこは大きな城だった。

 小国の首都。その居城である。

 

 迷わず入っていくと、門番に止められる。

 

「えーとジルさんに会いに来たんだけど?」

「魔王様を呼び捨てとは不敬な!」

 

 彼女は、なんか捕まった。

 抵抗しても良かったが、大人しく捕まりつつ魔力を全開にしてみる。

 

 捕らえている方が気分悪くしつつ連行していると、例の幼女が歩いてきた。

 相変わらず全裸だが、前に見た時より少し育っていた。胸も少し…

 

 だいたいJCくらいの身長と恰好だろうか。 

 

「……趣味?…」

 

 いきなり失礼な事を言われたので拗ねた様に答えた。

 

「別に、ここの人たちを傷つけたくなかったから大人しく捕まっただけだけど?」

「……ふうん。」

 

「あ、とえりあえず故郷見つけたよ!」

「そう………よかったな。」

 

「それより育った!?魔王って育つの?」

「不老………というだけ……成長しないとは………言ってない。」

 

「そ、そうかぁ。いいなぁ」

「??」

 

「じゃあ、帰国事業を開始しよう!」

「あの、魔王様……。こやつは?」

 

「ふっ……お前らの…世界の………魔王だ。

 ……帰り方を探していたのに………

 捕らえるとは……酷い奴らだ。」

「な、なんと!!失礼いたしました。」

 

 ずさーという効果音が幻視するようなほど鮮やかに土下座した。

 

「あ、あはは大丈夫だよ。」

「帰国事業か…折角大陸半分……手中に入れたのに。

 …………また手駒が…減るか。」

 

「うあー、征服してる。

 そういえば、教国ってどうなったの?」

「滅んだ」

 

「あ、うん。そっかぁ~」

 このJC魔王なら簡単だった事だろう。

 

 

「という事で、元の世界に帰すよー」

「………わかった。」

 

 

 こうして帰国事業が開始されたが…

 

「え、今更社会復帰できないよ。領主になってるのに地位が下がるとかありえない。」

「折角奴隷ハーレム作ったんだ。俺は帰らないぞ。」

「商売が軌道に乗ったんだが。」

「帰ったら、人を斬り殺せないだろう?戦争が俺を待ってるんだ。」

「ジル様ばんざーい!」

 

 

 帰るのはかなり少数であった。

「もう何年も…溶け込み過ぎちゃったんだね。」

「……残念だったな。」

 残念そうでない顔でJC魔王は答えた。

 

「所で、その椅子は?」

「…良い所に目を付けた。

 こいつは………勇者だ……」

 

「ええっ!」

「……いろいろあった………」

 

「ふわあ………」

「やはり…純粋な……子なら……裏切らない……だろう。」

 

 ややあって、ジルはこの世界を征服する事を目標にし、美樹は健太郎くんを追う事を目的とした意見を取り交わす。

 

「また、遊びに来るからね!」

「……魔王と、対等な者……は、少ない。

 いいだろう………また、来い。」

 

「うん、またね!!」

 なんとなく丸くなったジル様であった。

 

 こうして、美樹はあの世界へと飛んだ訳だが、JC魔王ジルの現地人牧場は見ていなかった。

 見ていたら、別の意見もあっただろうが。

 

 

(あの魔王。また強くなっていたな。天然は怖いな。)

 

 

 こうしてこの世界は、JC魔王に征服されていく事となる。

 残念この世界はBAD ENDだ。

 

 

 

LP8年1月

 

 美樹は、あの世界。ルドラサウム大陸へ到着した。

 

「さて、健太郎くんは何処かな?」

 

 

 花が一輪咲いていた。

「ん?」

 

 花が喋りだす。

『世界の変革をお知らせします。』

 

「わあ、お花がしゃべった!!」

 

『新しい魔王が誕生しました』

『まだ正月早々ですが、

 LP歴は8年で終了となります』

『来年からKL1年となります。

 お間違えなきように』

 

 そうして、その花はつぼみへと戻っていった。

 

「???魔王?ここに居るのに?

 どういうこと?」

 

 

 

 

 

 




実は、ここまでが序章だったつもり。想定より長くなってしまった。

あと題名変える予定ですが題名決まってないデス。

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