魔王美樹の大冒険(旧:来水美樹が異世界召喚された件) 作:魔王信者
イジメによるストレスから開放された。
抑圧されたイライラは能天気さから消滅した。
すべての行為が許され、忘れ去られるたのだろうか。
否。
彼女はそこまで忘れっぽい訳ではない。
何をされたか、理解はしていなくとも憶えてはいるのだ。
そして名前を憶えていなくても顔は覚えているのだ。
また、同時にこの世界の人間が彼女に対して何をしたのかも、一つ残らず憶えている。
名前は知らずとも、顔はすべて記憶した。
あんなまぬk…あんな心清い彼女が恐るべき記憶力を有しているとは思いもしないだろう。
酷いこと非道いこと、悲しいこと怒るべきこと。
まだ知っているだけの段階。
それが理解された時、きっと世界は変わる。
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考える→世界の情報について
読み飛ばせばいいと思う。
でもまあ、今何処に居て、周辺はどうなのかくらいは知っておくと良いのかな?
考える→世界について
世界に名前はついていない。地球だったり、ルドラサウム大陸世界だったりのような名前はない。
しかしアジアやヨーロッパのような地方名はついている。
ここはユーディス地方。
考える→今いる国について
今いる場所は神聖ユーディス神国。
神が国家元首であり代表で、主教がその代理であるとする宗教国家だ。
考える→周辺国について
国がいっぱいすぎる。
大きな国としては3っつ。
西ギニアス帝国、大帝国の末裔らしく、最後に残った一つ。
バルロイン王国、なんか大きいらしい。
ニドニア王国、海洋国家との事。
考える→通貨
Gとコインの換算はわからない。とりあえずGの読み方はギーだった。
ぜんぶGで考えればいいので金貨とか銅貨とか気にしない。
考える→魔物
だいたいゴブリン。8割がゴブリン。
1割でオーク。
あと1割で他の種族。
ゴブリン多すぎ。
考える→魔法
火炎を例に取ると1から9まである。
そんなかんじで強弱がつけられるが、だいたい単体攻撃で複数攻撃はできない。
範囲攻撃は国家の秘奥とかなんとか。
だいたい攻撃魔法だけ。または回復魔法と防御とか攻撃力アップ魔法とか。
身体能力向上魔法はない模様。
考える→周辺の町
分からない。
考える→他の教わったこと
礼儀作法を少し教わった。
特に貴族に対するものを教わった。
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冬の間、雪が多いので皆午前中は雪下ろし。
午後に座学と訓練。
文字の習得や礼法が主だろう。
訓練も皆一様に戦闘職ではないので軽く護身術程度だ。
皆同じくらいのレベルなので衝突はあるが、上下関係なく生活していける。
そうこうしているうちに雪が溶け、春になる。
召喚されて、半年が経とうとしていた。