新・東方閉心録   作:リアス

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中学生のときに書いた駄作を、少しでもマシな作品に書き直そうかと思い、投稿しました。
以前の作品とは設定を一新しているので、タイトル以外は殆ど面影がありませんが……。
少しでも多くの方に楽しんでいただけたら幸いです。


第0話 楽な人生

僕がまだ幼かった頃、僕にはたくさんの友達がいた。

あの頃の僕はやんちゃな性格で、色んな人と関わっていた。

だから、僕は孤独を感じたことなんて無かったし、周りに誰かが居るのが当然だった。

 

ある日、僕は皆を避けるようになった。

避けられるように……ではなく、自分から避けるようになった。

自分が横暴な性格で、周りにいる人たちが、僕を恐れて仕方なく一緒にいることに気づいたからだ。

何が理由で気づいたのかは、正直憶えていない。

とにかくその日から、僕は他人の感情に敏感になり、極度に相手の反応を伺うようになった。

それは突然のことで、かつての僕を知る人たちは皆、僕の変化に戸惑っていたと思う。

 

積極的に誰かと関わっていた僕にとって、友達を作るのは……いや、誰かと話すのは、何の苦でもなかった。

今まで通りの生活をしていれば、他者とのコミュニケーションで悩むことなんて殆ど無かったはずだ。

だが僕は、今までの性格で生きていくことはできそうになかった。

周囲の人々の、普段は隠しているどす黒い感情が、僕の胸に突き刺さる。

いつの間にか、僕は今までとは打って変わって消極的な性格になってしまった。

心を閉ざしてしまったのだ。

幸運だったのは、友人達が性格が変わった僕を受け入れてくれたことだ。

それまではムードメーカーだった人間が急に根暗になったら、いじめの対象になってもおかしくなかったのだが、僕は友人に恵まれたこともあり、意図的に誰かに傷つけられることは無かった。

 

いつしか僕は、自分の身に起きた異常に、すっかり慣れてしまっていた。

誰かと深く付き合えば、他人の醜い感情を読み取ってしまう。

それが嫌だったから、僕は心を閉ざした。

でも、そのことによって、他人から肉体的に傷つけられることは、ただの一度も……いや、何度か性格の変化に戸惑った友達に暴力を振るわれたことはあったけど、殆ど無かった。

だから僕は、心を閉ざしている自分に不安を感じなかったし、むしろ誰にも心を開かない方が楽しい生活を送ることができていた。

 

……今思えば、僕は随分と幸せだったように思う。

だって、“感情を読み取る程度の能力”なんて厄介な能力を手に入れたのにも関わらず、楽しい時間を過ごすことができたのだから。

でも、そんな他人に甘えた生活はもう終わり。

あの時の僕は、突然自分が地獄に突き落とされるなんて、夢にも思ってはいなかった。

そもそも、自分が普通の人間ではなくなったことにさえ、気づいていなかったのだ。

 

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