2018.6.10 話数修正しました
「待たせたな!」
俺以外に誰もいない整備室、相棒に声をかけ触れる。 俺の専用機になったということで少し全体的に装甲が増やされ、ごつくなった。 スラスターの数も増やされたことによって全体的に重くはなったものの、機動性は前と同じというありがたい仕様になった。 なんかカラーリングも変わっており、ガン〇ムMK-Ⅱみたいなカラーリングになってるし。 しかもエゥーゴじゃなくてティターンズカラー。 結局、あの織斑先生の発言の後、時間も遅いということで資料を渡されたので読んだのだがわからないことだらけだった。 元々、俺が使っている相棒は学園のもので訓練機、初期化と最適化の機能は切られていたのだがそれが勝手にONになったのだという。 それも調べてみるとあのビームを受けた時で、セシリアさんが攻撃する少し前、つまり不思議な声を聴いた時だったようだ。 通りで機体がいつもより軽く感じたわけだ。 それで訓練機ということもあり初期化して機能をOFFにしようとしたらしいのだが、IS側からロックがかかってるらしく解除ができないとのこと。 まぁ、今回の事でちょうどいいと思い学園側も俺の専用機として了承したようだった。 そんなわけで、晴れて正真正銘の俺の翼になった相棒だが、ここで問題が発生。 あの戦闘によってボロボロになった機体はパーツ交換しなければならず、そこで悪乗りした数名の整備課の先輩と教師によって改造されたらしい。 まぁ、俺的には嬉しい改造なんですが...... そんなわけで目覚めた次の日、つまりは今日俺は相棒を受け取りに来たというわけだ
「あの時はありがとな、お前のおかげで倒すことができた。 そして、これからもよろしく」
労わりながら相棒をなでると、かすかに動いた気がした。 まぁいいさ。 相棒を待機状態に戻し整備課を出る。 今日から世間一般的にはゴールデンウイーク、学校は休みなのだ。 なので今日は朝からアリーナを借り、試験飛行等をやるつもりなのだ。 本当は家に帰りたかったのだが、長期休みとかじゃないとすぐに帰ってくる羽目になる。 そんなことを考えながらアリーナに向かうと、入り口に見覚えがある影が。 いや、ちょっと待って、なんでいるんですか!?
「なんでいるんですかと言う顔だな」
「えぇー...... そんなに顔に出てました?」
「なんとなくだ」
やっぱこの人エスパーだ!何故か入り口には織斑先生がおり、俺の姿を見つけるといつものように腕を組む。 それにしてもどうしたのだろうか? 休みということもあり、一年はほぼ出かけているという話だし。 二、三年生もアリーナの予約はあまりとっていないようで、ゴールデンウイーク中は割と予約があいているというのに
「なに、どこかの馬鹿がゴールデンウイーク中全部予約を取ったという話を聞いてな、私も付き合ってやろうと思っただけだ」
「はい?」
マジで意味が分からない。 山田先生の予定は聞いてないが、一日か二日おきに練習メニュー聞こうかなーとは思っていたが、ここでまさかの織斑先生が訓練に付き合う宣言。 やめてください、
「すみません織斑先生、申し出はありがたいんですが師匠、山田先生に確認をとってからで大丈夫ですか?」
「ふっ、山田君の言った通りだな」
何故か笑みを漏らす織斑先生。 今のどこに笑う要素があったんだ...... それに山田先生って言ったけど、何だ?
「それに関しては問題ない。 山田君から頼まれたことだしな。 もちろん、私も鍛えがいがありそうだから受けたんだ。 それと山田君からメニューもあずかってる」
送られてきた情報を見ると、確かに山田先生のメニューのようだ。 ちらほらと見覚えのあるメニューがあるが、ほとんどが見覚えがない。 これは指導してもらわないとわからんな。 とりあえず、メニューのことは頭の片隅に追いやり、織斑先生に向き直る
「それじゃあ、お願いします!」
「わかった。 時間は有限だ、さっさと着替えて集合だ」
俺が頭を下げると、織斑先生は背を向けてアリーナの中に入っていく。 俺はその背を追いかけるようにアリーナに入った
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「どうした、貴様の力はこんなものか!!」
「まだま、だ!!」
俺は相棒を纏い、織斑先生は打鉄を纏って模擬戦をしていた。 俺の方は銃火器、近接ブレード、ナイフなど多種多様な武器を使って構わないが、織斑先生はブレードのみ。 それでも流石ブリュンヒルデだ。 ISに触って数週間のぺーぺーの素人が勝てるはずもなく、負けを順調に重ねている。 と言っても諦める俺ではなく、エネルギー補給中に休憩をはさみ、織斑先生に悪かった点を聞き、それを改善しつつ模擬戦にって感じだが。 今も左手に持っていたアサルトライフルを切られてしまい、爆発。 その煙の中を右手に持っていた葵を両手持ちにして突きを放つが、あっけなく後ろに流されてしまう。 その隙を蹴られそうになるが、俺から向かって左側からの蹴りのため、そのままブーストを点火して後ろに切り抜け体勢を立て直す。 本当に今離れたからこういう芸当ができるけど、やった当初はそれはひどかった。 前までは全身に鉛をつけてるといった感じはおかしいけど、そんな感じの操縦だったのに、初期化と最適化をしたおかげか、軽すぎて飛びすぎてしまうなんて言うのはざらだった。 それを見て織斑先生には情けないだの言われる始末だったし。 それなら慣らしの時間をください...... 敵はそんなの待ってくれないぞと言われればそれまでなんだけど
「はぁ!!」
「っ!!」
廻し蹴りを放った織斑先生は、こちらが後ろで体勢を立て直していることを確認するとすぐに追撃に移る。 上段からの振り下ろし、下段からの切り上げ、突き。 その動作に一切の無駄はなく、早い。 見えないスピードで振るわれるそれを、一応いなしたり受け流したりしているものの、受け流し切れないものや衝撃はどんどんエネルギーを削っていく。 本当に、容赦ない!! 葵から左手を離し、グレネードランチャーを拡張領域から呼び出す。 被弾は多くなるが、このまま接近戦はまずい。 俺の得意な距離は中距離による射撃戦からの、体制の崩れたところからの近距離での一撃。 堅実な立ち回りだが、織斑先生は近距離でのブレード一本。 ここ織斑先生の距離だ!いったん離脱するために巻き込まれる覚悟でグレネードランチャーを地面に打ち込む。 どうせ二発しかないのだ、一発は地面にもう一発は織斑先生に。 だが織斑先生に放ったほうは切り裂かれた。 だが地面の方は見事に着弾、少しダメージを受けて飛ばされる。 ハイパーセンサーなどもあるから、補足は簡単だが距離を開けたことにより拡張領域から武器を呼び出す時間ができる。 右手に最後のビームマシンガンを、左手に葵を展開し、突っ込んでくる織斑先生を迎え撃つ。 はっきり言って、かなりのスピードで近づいてくる、弾をを予想してよける人に当てるのは一苦労だが、それをしないことには勝てないのだ、必死に食らいつく
「相手の進路予想など見事と言いたいところだが、甘い!」
イグニッションブーストを発動し一瞬で詰めてくる織斑先生だが、ブレードオンリーの織斑先生は俺に近づくしかないわけで、どんな方法でも近づくのならこうするだけだ
「まだまだぁ!!」
葵を持ち替えシールドを展開、織斑先生にそのままイグニッションブーストを発動してシールドを構えたまま向かっていく。 これには驚いたのか、織斑先生は突きの構えに変更。 俺をそれを確認し、イグニッションブーストの切れ目を狙って、連続で発動する。 だがそれは前ではなく、後ろ向きにだ
「なっ!?」
これには驚いたようだが、そのままハンドガンを展開し、織斑先生に向かっていく盾を撃つ。 もともと切れ目直前に盾を離していたので、織斑先生に盾だけは向かっていったのだ。 そして盾にはあらかじめつけておいた予備のマガジンと、グレネードが付いた弾切れのアサルトライフルを括り付けておいたのだ。 マガジンとグレネードに引火し、爆発を起こす。 計算上、少し削っておいたからあの爆発でエネルギーが終わるか終わらないかというところなんだけど..... イグニッションブーストを発動しているのか、煙から勢いよく現れる織斑先生。 油断はしていなかったとはいえ、あれでエネルギー切れ起こしてくださいよ!!
「ふっ、まだまだひよっこに負けるわけにはいかないのでな!!」
「こなくそ!!」
残っている武装は葵しかなく、もはや俺も突っ込むしかない。 そうして結果は、ドローだった
「勝てなかった」
「何を言ている、よくやったぞ貴様は」
織斑先生が何か言っているが聞こえない。 ドローとは言ってるが、織斑先生本気出してないし、それに機体も訓練機の打鉄だ。 それも初期化と最適化をしてないものなのだから。 しかもそこから、織斑先生は俺のシールドエネルギー全損させれば勝ちだが、俺は半分削れば勝ちなのだ。 つまり実際の結果は、俺全損の織斑先生半損と言う結果だ。 とりあえず、帰ったら反省会だな......