「入ってこい」
どうやら教室内から先生に呼ばれたようだ。 扉の前に立つと自動出入り口が開く。 都会と言うよりもこの学園だからこそなのだろうが、無駄なところに金かけてるよなぁ。 遅刻とかしそうになった時、誰かぶつかるんじゃないか? いや、女子高だしそんなことないか。 とまぁ現実逃避していたわけだが、集まる視線ザ視線。 世界で二人目の男性操縦者だからって見すぎでしょ、フツメンですよ俺は。 まぁいいや、自己紹介しないと殺されそうだし、自己紹介をしましょう
「えっと、二人目の男性操縦者として田舎からこの学園に来ました、蒼海翼です。 趣味は音楽鑑賞や読書、特技は手品です。 こんなふうに、花鳥風月」
「「おぉ~!!」」
扇子を広げ、後ろから水を出す。 まぁ、本当に役に立つのだこういう時は。 まぁでも、ミスった。 女子は余計にキラキラした目で見てくるし、こりゃあ掴みを間違えた。 常日頃から手品としてやってたから、地元の連中だと新ネタかぐらいの反応だったけど、それの比じゃない。 あぁ、睨まないでください先生、もう終わりにしますから。 そんなわけで扇子をしまい、自己紹介の続きに戻る
「元々は整備志望だったわけですが、奇跡のようなことが起こって操縦者になりました。 これからよろしくお願いします」
ぺこりと頭を下げ自己紹介を終える。 いやー、緊張したけど掴みは完璧でしょ。 完璧すぎていらぬ興味を生んだような気がするが、仕方ない
「蒼海の席はもう一人の操縦者の隣だ、仲良くするように」
「はい。 そんなわけでよろしく」
先生から言われて席に移動し、隣の席になった同じ男に声をかける
「あぁ、よろしくな。 俺の名前は織斑一夏、一夏って呼んでくれ」
「あ、あぁ、よろしく一夏。 俺のことは好きに呼んでくれ」
何故かさっきまで睨んでいたのにもかかわらず、普通に挨拶をしてくる織斑。 その変わり身の早さと、ぐいぐい来る感じに俺は若干の苦手意識を持った。 いや、別に自己紹介するのはいいけどさ、何故握手求めてくるのさ? 別にそう言う席でもあるまいし、別にいいと思うのだが。 まぁ、人それぞれかもしれないのであまり気にしないことにする
「それじゃあ、全員揃いましたので自己紹介をしましょう。 私はこのクラスの副担任山田真耶です。 皆さん、よろしくお願いしますね」
「お願いします」
自己紹介の時にホログラムのモニターに先生の名前が出る。 いやー、ほんとに金かけてんのなこの学校。 そして恥ずかしいことに、よろしくお願いします言ったのまさかの言ったの俺一人。 えぇー...... ふつう言わないの? 山田先生は返事を言った俺に助かりました見たいな視線を向けていた。 あ、眼福です。 そんなことを気にせず、もう一人の担任と思われる先生が前に出る。 目つき悪いよね
「諸君、私が担任の織斑千冬だ!君たち新人を一年で使い物にするのが仕事だ」
軍隊かな? そう思うと、音響破壊兵器かの如く女子が騒ぎ始める。 まぁ、流石の人気だよねブリュンヒルデ。 言われて思い出したが、モンドグロッゾ、簡単に言えばISでのオリンピックみたいなものだが、それの第一回大会優勝者なのだ。 二連覇のうわさもあったらしいが、そこらへんは詳しく知らない。 ウチ田舎だったしね。 いやー、そんな人に教わるのいいけど、スパルタ確定だよね。 さておき、本当にすごい人気だ。 先生の事様付で呼ぶわ、先生が呆れているのにもかかわらず、それについて気にせずにものを言っている。 これが女子高パワーか、怖い。 ただいただけないのが、罵ってだの調教してって、言った人頭大丈夫? いい精神科医知ってるよ? 前世でだけど
「静かにしろ!時間も押しているんだ、自己紹介をさっさと終わらせて説明に入りたいのだが?」
一気に静かになり、自己紹介を始める女生徒たち。 ちょこちょこ織斑先生に対してアピールが入るが、本当に大丈夫なのだろうかこのクラス。 そんなわけであいうえお順に始まって、もう一人の男織斑の番になったわけだが
「世界初の男性操縦者の織斑一夏です。 よろしくお願いします!」
勢いよく頭を下げる織斑。 いや、この空気読めよ。 他にもみんな欲してるだろ? それを敏感に、感じ取れ!ようやく頭を上げ、覚悟が決まった顔をした織斑が言い放ったのは
「以上です!」
だけだった。 アカン、こいつはアカン。 クラスのみんなも思わずずっこけたくらいだ。 空気読めてないし、今もい殺さんばかりに睨んでいる織斑先生のことに気が付いてない。 あっと、織斑先生近づいて、ヒェッ!頭掴んでそのまま机に押し付けた。 怖い、都会の学校怖い。 いや、自己紹介まともにできず怒ってるのは分かりますが、何もそこまでやらなくても。 今も千冬姉って言って頭殴られてるし。 これは大丈夫なのかと山田先生を見ると、あわあわしていた。 あ、眼福です。 その後の自己紹介は平和に終わり、事業の説明があったのだが。 ISの基礎知識を半年で詰め込み、その後実習に入るらしいけど、基本動作は半年で体にしみこませるらしい。 ・・・・・・いや、女子とかはもともと勉強してるだろうけどさ、男子の俺らやばくね? しかもそこに一般科目も加わるわけだろ? ・・・・・・山田先生に補修してもらお。 後その後がやばかった。 良ければ返事をしろまではよかったけど、よくなくても返事をしろとか、答え聞いてないじゃん。 これからの学園生活が不安になる俺だった
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休み時間、それは友達とだべったり、寝たりして心が休まる時間のはずなのだが、俺の心は休まっていない。 視線だ。 そこかしこから視線を感じる。 少し動いただけで動いた、なんて驚かれる始末。 動物園のパンダか何かですかね、俺は
「なぁなぁ翼、やばくないか?」
肩に手を置く織斑に、俺は軽く鬱になる。 そしてもう一つ、心が休まらないのはこいつの存在だ。 やはり俺の第一印象は正しかったようで、かなり馴れ馴れしい。 さっきだって、山田先生が軽く学校や校内のことを説明しているとき、話しかけてきてうっとおしかった。 別に話しかけてくるのはいい、だがね、一応校内の説明は聞いておかないと迷うわけで、この女尊男卑が強い世の中でToLOVEるなんかあった日には、全校から吊るされるわけで。 それを避けようとしているのに話しかけてきて、なおかつ注意しているにもかかわらず話を聞かないのだ。 二回くらい織斑先生の拳骨の餌食になっていた。 しかも俺も巻き込まれそうになったし、とんだとばっちりである
「まあね、確かにやばいな。 動物園の檻の中の動物たちの気持ちが分かるよ」
「だよな!」
ええぃ、顔を近づけてくるなうっとおしい!!誰か、誰かこいつを連れて行ってくれ!こいつのせいで変な噂がたてられそうだ!今だって蒼×織とか聞きたくないたん語が!
「少しいいか?」
「ん、あぁ」
「えっと、篠ノ之さんだっけ」
「そうだ」
なんか武人と言うか、侍と言うか。 キリっとした女子が俺と織斑に近づいてきた。 と言うか篠ノ之ってことは、篠ノ之束博士の関係者だろうか? 俺には関係ない話だからいいけど。 どうも篠ノ之さんは織斑に話があるらしく、織斑のほうをちらちら見ていた。 ・・・・・・ふむ、多分そうだな。 これは俺の転生理由である、ハーレムを見るという目的のために行かせてあげるべきだろう。 と言うか、好きに連れてってくれ。 これなら珍獣扱いのほうがまだましだから。 と言うわけで早速
「もしかして織斑に話があるの?」
「いや、まぁ、その...... そうだ」
「だってさ一夏、行ってきなよ」
「そうか? なら行こうぜ箒」
そう言って篠ノ之さんを連れていく織斑。 一瞬、いや、気のせいだろう。 俺は会話も終わり、机に突っ伏した。 開始早々これとは、慣れるまできつそう
一夏はアンチになるかもしれませんが、千冬さんは別にアンチじゃないです。 慣れないと怖いと思うんだ、千冬さんの眼光