この空を飛びたくて(仮)   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第五十三話 訓練! ~VS織斑先生~

学年別タッグトーナメント前日、俺と簪さんの姿はアリーナにあった。 アリーナの使用時間はもう少し、ちょうど模擬戦一回分というところだろうか。 それなら模擬戦するしかないなと、嬉々として模擬戦をしようとする織斑先生。 まぁ、なんだ? こうなったら織斑先生は止まらないので、俺と簪さんはそれぞれ武器を構えつつ織斑先生と対峙していた。 織斑先生は夕日をバックに、葵を持ちこちらを睨みつけている。 それだけで、やばいのだから手に負えない

 

「それではボーデヴィッヒ、合図を頼む!」

 

「はい、織斑先生!5、4、3、2、1......開始!」

 

ラウラさんの掛け声と同時に織斑先生が突っ込んできた。 もともと簪さんとのタッグの相性は悪くないのだ、トーナメント前日ともなればコンビネーションも完璧。 目で合図し、俺は前に出て、簪さんは後ろに下がる。 元々構えていた葵二本をクロスし、織斑先生の葵を受け止める。 いや、あの、本当に一撃が重いんですが...... 両手で受け止めているのにもかかわらず、押し返せもしない。 男として情けなく感じる一方、こんな人に勝てる人類がいるのかとも思う

 

「ほう!私も本気なのだがな!!」

 

「俺も本気ですよ!?」

 

何を思ったのか体重までかけてくるが、こっちもスラスターをふかし拮抗状態までもっていく。 ふぇぇぇ、織斑先生楽しそうで怖いです!だが、この間簪さんが何もやってないわけがなく、春雷を撃つ。 流石先生で、ぎりぎりのタイミングで避ける。 俺から距離が離れた織斑先生、簪さんはすかさず山嵐を起動し、全弾撃ち尽くす。 拡張領域に予備のミサイルは入れているが、リロードには時間がかかる。 それが分かっている簪さんは、すぐにリロードを開始する。 48発のミサイルが織斑先生に迫るが、織斑先生は驚きもせず切り裂いていく。 だが、そこで俺も見ているわけじゃない

 

「ぬっ!?」

 

織斑先生が()()()()()()()()ミサイルを、ことごとく撃ち落としていく。 右手の葵を収納し、新たにハンドガンを出したのだ。 左手でも射撃はできるが、精密射撃なら右手の方だ。 織斑先生も気が付いたのか、避けるほうに切り替えるが春雷が着弾する。 シールドエネルギーは削れたが、二回目は通じない。 その春雷すらも避けて、織斑先生は簪さんに近寄っていく。 だが、それは俺が許さない。 そこに割り込むが、まぁ計算のうちだろう。 俺に葵を振るってくる織斑先生。 俺は葵で受け止めるが、少し吹き飛ばされる。 だが姿勢を無理やり制御し、イグニッションブーストを発動。 離された距離どころか、一気に詰め右手に展開しておいた盾でシールドバッシュ。 したかのように思われたが、再度振るった葵によって完全に勢いが殺されてしまう。 超バカ力なんですが......

 

「翼君!」

 

後ろから声がかかり、俺は織斑先生の攻撃をそらし回避行動をとる。 俺がいたところには春雷が通り過ぎ、織斑先生をかする。 おいおいおいおい!俺だってギリギリで避けたのに、なんであの人がかするくらいなんだよ!? どういう反射神経してんの!? 心の中で毒づくながら、再度切りかかる。 だが今度は切り合うのではなく、避ける織斑先生。 ヤバイな、作戦がバレてる。 足を止まらせることでロックする時間を作っているのだが、こうも避けられるとロック自体が追い付かない。 チラリと簪さんを見るが、頷いている。 なら、作戦変更か

 

『簪さんも』

 

『わかってる』

 

簪さんの姿を見せないようにするため、盾とナイフを構え突進する。 まぁ、ハイパーセンサーがあるからそう言うのは効かないが

 

「私にナイフ相手とは...... 悪手だな!」

 

ナイフがはじかれ宙を舞うが、そのナイフがはじかれた右手に盾を展開してイグニッションブーストを発動。 織斑先生に突っ込む。 超至近距離でのイグニッションブーストだ、当然押し返せるはずもなく当たるかと思われた。 だが俺の攻撃は空を切る。 いや、正確には俺が織斑先生を追いかける形になる。 あの土壇場で先生は、後ろ向きにイグニッションブーストをしたのだ。 いやいやいやいや、俺も技術的にできるけど少しは驚いてくださいよ。 イグニッションブーストの切れ目を狙い、織斑先生は前にイグニッションブーストをしてくる。 俺はそのまま盾を一つ収納しどっしり構えるが、イグニッションブーストがプラスされたパワーに勝てるはずもなく、吹き飛ばされる

 

「貰った!」

 

「いやです!」

 

だが、俺は右手に展開していたグレネードランチャーを織斑先生に打ち込む。 イグニッションブースト中で避けられるはずもないので、当然切り裂かれる。 だが弾頭はスモークグレネードだ、意味がない。 飛ばされる俺とは対照的に、勢いよく煙に入っていく影が一つ。 この場にもう一人の操縦者は一人しかおらず、簪さんだ。 夢現を構え、煙の中に突っ込む。 俺はそれを見送り、すぐに姿勢を制御。 遅れて、葵を二本構え煙に突っ込んでいく。 織斑先生の姿が見え、葵を振るうがガードされる。 俺と簪さんの波状攻撃なのだが、ダメージは入ったがそんなに多くはなかった。 逆にこっちが反撃貰ったりしたし。 でも

 

「この距離なら、外しません!」

 

「ぐっ!」

 

山嵐と春雷のフルバースト。 クリーンヒットなどもしたが、大部分はよけられてしまう。 俺はそれの命中率を増やすため、ミサイルと荷電粒子砲の雨の中、織斑先生と斬り合う

 

「貴様もなかなか自殺志願者だな!」

 

「このぐらいなら、まだ!」

 

そう、このぐらいなら。 えぇ、師匠のガトリングとミサイルの嵐に比べれば。 思い出すととたんブルーになるので、意識の隅に追いやりきり合う。 まぁ、それでも被弾は微々たるものだった

 

『簪さん、残り山嵐の弾数は?』

 

『拡張領域の容量的に大体二発から三発分で、今回は後一発分撃てるか撃てないかってところ』

 

『なら、あれを合わせれば?』

 

『一発分辛うじて撃てるよ』

 

『なら、準備お願い』

 

短い会話をしつつも、織斑先生と斬り合う。 俺が与えるダメージよりも、織斑先生から受けるダメージのほうが多いが、まぁ仕方ないですよねぇ...... そんな風に切り合っていると、準備が整ったのか簪さんから声がかかる

 

「翼君!」

 

俺は頷き、山嵐が発射される。 織斑先生はそれを気にせずに、俺と斬り合う。 そして、俺にもいくつかミサイルが着弾するが、それは織斑先生も同様だ。 お互い少なからずダメージを受け、煙に包まれる

 

「ふっ、この程度か?」

 

「いえ、これで最後です」

 

どうやらミサイルの中にもスモークが混じってるのがわかっていたのか、織斑先生は動かない。 だが、別に俺はこのスモークを目くらましに使っているだけで、動くか動かないかは関係ない。 織斑先生に近づきとっつきを打ち込む。 だが、先生は葵でガードする。 だが、これがKIKUならそれでもよかっただろう。 だが、今使っているのはKO-4H4/MIFENGのほうだ。 葵は折れ、その殺し切れなかった衝撃は織斑先生にも伝わる

 

「なっ!?」

 

驚いた織斑先生の顔ゲット!だが、それじゃあ終わらないんだなー。 織斑先生にKIKUを構え、引き金を引く

 

「くっ、私の負けか」

 

「俺たちの勝ちです」

 

「やったね、翼君!!」

 

思わず抱き着いてきた簪さんを受け止めつつ、相棒を解除する。 お疲れさん、相棒。 声をかけつつ、とっつきがあってよかったと心の底から思う。 たぶん、最終局面でマシンガンだのアサルトライフルなどを撃っても、銃弾斬られてただろうし。 観客席に向かってピースしたら呆れられたでござる。 解せぬ

 

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