この空を飛びたくて(仮)   作:サクサクフェイはや幻想入り

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2018.5.17 感想にて指摘ありましたので、一部、加筆修正加えました。 晴嵐@AMUZAさん、指摘ありがとうございました


第四話 これがほんとの夢の空へと、takeoff

さて、地面とキスしてお約束をしたわけだが、訓練用のアリーナの使用時間は限られている、時間を有効に使わなければ

 

「一応事前知識としてはイメージトレーニングや調べたりはしてきますたけど、やっぱりいざ実機を動かす、となるとうまくいかないものですね」

 

「えっと、本当に大丈夫ですか?」

 

心配そうに俺を見てくる山田先生に申し訳なく思いつつ、基本的な訓練を開始することにした。 まずは歩くことなのだが、これが意外と難しい。 手足も伸び、何と言うか重心や感覚をとりづらいのだ。 それらを補佐するPICやハイパーセンサーは今回の訓練では切っている。 そもそも、いくら延長されたとはいえ手足だ、その感覚がつかめなきゃ、歩行はおろか飛ぶことなんか夢のまた夢だろう。 これに関しては山田先生に言ったのだが、理解してもらえなかった。 少し悲しい。 いや、理解はしてもらえたが、そこまでやる人はいないそうだ。 とにかく、少しずつだが歩けるようになる。 歩けるようになったら走ったりするが、これも問題なくクリアだ。 そしてPICやハイパーセンサーを起動し飛行訓練、と行きたいところだが、次は浮遊に入る。 俺自身は飛行訓練に入ろうと思っていたのだが、山田先生に浮遊して少し感覚を慣らしたほうがいいと言われたためだ。 そんなわけで浮遊しようとするのだが、人間は飛ぶなんてことができない。 そこでイメージが必要となる。 イメージするのは常に最強の自分、ではなく飛ぶ自分だ。 ここら辺は人それぞれらしいが、基本的には自分の前方に角錐を展開させるイメージらしいが...... はっきり言って意味が分からん。 なので、今までイメージトレーニングで使っていた翼をイメージして

 

「蒼海君、浮けてますよ!」

 

集中するために目を閉じていたのだが、山田先生の声を受け目を開ける。 数センチだが、浮けていた。 やっぱり翼をイメージしている影響か、浮いたり、降りたりを繰り返しているが。 飛行、と言うわけではないが浮いていることには間違いなく、この浮遊感を忘れないようにしておく。 そうすれば次からは、こうやって浮いたり降りたりを繰り返さないだろうし

 

「浮いたり降りたりを繰り返してますが、どういうイメージで飛んでるんですか?」

 

「早い話が鳥とかの羽ですよ。 操縦者はイメージトレーニングが大切、ということで一時期鳥の動きを研究していたことがありまして。 と言っても、すぐに女性しか乗れないことが分かって、体鍛えるだけになりましたけど」

 

「その研究が今実を結びましたね」

 

山田先生の笑顔と言葉に少し気恥しくなるが、まぁその通りなので頭を下げる。 こうやって喋ることに意識を割いているにもかかわらず、地面につくこともなく浮いている。 しかも、だんだん上下の浮遊もなくなってきたし。 このまま飛行訓練に入ることにする。 山田先生に聞くとOKサインが出たので、そのまま訓練を開始する。 徐々に高度を上げていき、そこから急降下や急上昇などをしていく。 流石にイメージトレーニングだけでどうこうなる問題ではなく、大変だった。 PICやハイパーセンサーがあるからと言って連続でやるものではなかった。 慣れればこんなこともないのだろうが、吐きそう...... 山田先生曰く、そんなに連続でやったらそうなりますとのこと。 でも、初起動なのにこんだけ動けるのはすごいらしい。 回数をこなしただけあって、急加速や急停止などもできるようになったし、万々歳である。 そんなわけで、次のステップということで、山田先生から提案されたのが瞬時加速である

 

「瞬時加速、イグニッションブーストとも言うんですけど、IS運用における加速機動技術のひとつとなります。 スラスターから放出したエネルギーを再び取り込み、都合2回分のエネルギーで直線加速を行う技術のことです。 わかりやすく言うのなら、溜めダッシュというところでしょうか。 相手との間合いを文字通り瞬時に詰めることが可能ですが、軌道が直線のみと単純なためタイミングを読まれ安いのが難点です。 それと注意なんですが、加速中に無理な軌道変更を行うと機体と身体に負荷がかかり、骨折などの危険性がありますので、絶対にやらないでくださいね? スラスターが複数ある機体なら個別に使用することで二連加速などの連続使用も可能です。 これは応用になるので、また後で訓練しましょう。 まずはイグニッションブーストを練習しないといけませんからね。 後補足として、これは専用機持ちのとある人の技術ですが、個別連続瞬時加速と言うのもあります」

 

「なんか説明聞いてるだけじゃわかりにくいですね...... 実際に見せてもらうのとかは?」

 

「えっと、一応私もできるんですが、流石に訓練機がないので......」

 

申し訳なさそうに言う山田先生だが、こうやって時間を割いてくれたのだけでもありがたいのだが...... 

 

「山田先生のせいじゃないのでそんな顔しないでください。 こうやって空を自由自在に飛ぶ夢がかなったのは、山田先生のご指導があったからですし」

 

「ありがとう、蒼海君」

 

「そういえば動画とかないですか? それで動きを見れれば」

 

「そう、ですね。 少し待っていてください」

 

そう言ってスマホを操作する山田先生。 何やってるんだろうなー、と軽く飛びながら待つこと数分。 山田先生が興奮した様子で話しかけてきた

 

「やりましたよ、蒼海君!今ダメもとで、教職員用のデータベースにアクセスしたら瞬時加速を使った試合がありました」

 

「あ、ありがとうございます」

 

嬉しそうに言う山田先生だが、俺は内心冷や汗をかいていた。 ダメもとでって、それってグレーゾーンでは? とりあえず試合、これから先にあるクラス代表戦の試合内容なのだが、正直分かりにくい。 いや、画面は鮮明なのだが、いかんせんスマホだから小さいのだ。 一応その後再現してみたのだがうまくいかず、訓練用アリーナの終了時間になってしまった

 

「うーん...... 明日は訓練機とれるように頑張ってみますね!」

 

「えっと、明日も教えてくれるんですか?」

 

俺としては願ったりなのだが、仕事とかは大丈夫なのだろうか? そう思って聞いたのだが、何故か山田先生の表情は暗くなっていく。 えっと、何故に?

 

「迷惑でしたか?」

 

「い、いえ、そんなことは!山田先生の解説分かりやすかったですし、ここまで飛べるようになったのもその解説のおかげだと思いますし。 でも、お仕事とか大丈夫なのかなぁ、と」

 

「大丈夫です!私は蒼海君の先生ですよ、だから遠慮しないでください!」

 

なんか昭和のような感じで目の中に炎が浮かんでいる山田先生だが、ここは甘えることにした。 俺自身ISに触れていたいというのもあるが、なにより山田先生の教えを請いたいと思ったのだ。 その気持ちを大事にすることにした

 

「じゃあ、お願いします」

 

「はい!」

 

やけにうれしそうな山田先生に押されつつ、俺は待機状態のラファールリヴァイヴに触れる。  これは山田先生に聞いた話だが、近々織斑には専用機が用意されるらしい。 別にそれはいいのだが、他に迷惑がかからなければ。 話はそれたが、俺には時期が時期だったため用意されていないらしい。 訓練機を一機、ずっと貸し出してくれるらしい。 まぁ、苦し紛れの策とも取れないが。 山田先生は謝っていたが、実際俺はいらないので問題ない。 相棒をなでていると、山田先生から声がかかった

 

「あ、そうだ!寮の部屋の鍵、渡しておきますね。 学園の都合で相部屋になりますけど、ごめんなさい」

 

「あ、了解です」

 

寮の部屋のカギを受け取り、そのまま山田先生と別れた

 

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父さん、母さん、事件です。 なぜか相部屋の子が水色の髪の眼鏡女子でした

 

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