この空を飛びたくて(仮)   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第六十一話 夏だ!海だ!臨海学校だ! Ⅱ

「お、泳ぐ気満々ね。 どう、競争でもしない?」

 

俺が体操していると、鈴さんが声をかけてきた。 ふっ、俺に競争を申し込むとは

 

「よかろう!地元じゃ水の申し子と呼ばれた俺に実力、見せつけてやろう!」

 

「いや、それって泳ぐの関係なくない? まぁ、いいけど。 なら、あのブイまで競争よ!よーい、ドン!」

 

言うのが速いか、早速水の中に飛び込み泳ぐ鈴さん。 俺はそれを見送り、遅れてみずにはいる

 

「甘い甘い、砂糖菓子よりも甘いわ!!」

 

水の申し子という二つ名はあの宴会芸もあるが、泳ぐ速さでも付いた二つ名なのだ。 代表候補で体を鍛えているといっても、負けるほどではない。 事実、離れていた距離はどんどん詰められ、ついには鈴さんに追いつく

 

「んな!?」

 

「お先ー!」

 

余裕をもって抜き去れば、鈴さんも負けず嫌いが発動したのか必死に食い下がってくるが、徐々に差が付き始める。 ついにブイをタッチし折り返すが、鈴さんの姿がない。 差が開いたと言っても、そこまで本気で泳いでいないので一定距離保ったままのはずなのだが...... そこまで考え、嫌な予感がよぎる。 鈴さんは準備体操などしていなかったはずだし、もしかして! そう考えているとそこまで離れていないところに片手が見える。 やっぱりおぼれてる!多分、準備運動せずそのまま入ったため、足とかつったのだろうと思うけど。 息を大きく吸い込みそのまま潜れば、苦しそうな表情をしながら徐々に沈む鈴さんの姿が。 俺は素早く鈴さんに近づき、鈴さんを抱えて海面に出る

 

「ゲホッ!ごほっ!」

 

「鈴さん、大丈夫か!?」

 

「な、なんとか」

 

どうやら意識などははっきりしているようで、俺の受け答えもばっちりだ。 一息つきつつ、何故おぼれたのか聞いてみれば足をつったとのこと。 まぁ、準備運動もせずにあんだけ泳げばなぁ、 そんなことを思いつつ、砂浜を目指す。 砂浜を目指せば気が付いたシャルロットさんが俺の助けにと、一緒に鈴さんに肩を貸しつつ泳いでくれる。 まぁ、そんなことをしなくても余裕なんだけどね。 ありがたく思いつつ、地上につけば

 

「鈴!? どうしたの!?」

 

「あはは、泳いでたら足をつっちゃって」

 

「む、それは大変だ。 あのパラソルの下で休みつつ、マッサージなどをしたほうがいいぞ」

 

「そうさせてもらうわ」

 

俺とシャルロットさんでパラソルの下まで運べば、マッサージしつつこちらを見る鈴さん

 

「まぁ、準備運動しないで入るからだよね」

 

「うぐっ、言われなくてもわかってるわよ」

 

罰が悪いのか、そっぽを向く鈴さん。 俺とシャルロットさんは笑いつつ、その場を離れようとする。 さっきから、本音さんやクラスメイト達に呼ばれているのだ。 すると

 

「ちょっと待ちなさい」

 

鈴さんに呼び止められる。 なんだと思いながら、そちらを向けば妙に恥ずかしがっている鈴さんの姿が。 はっ!まさか告白とか!?

 

「今の状態でそれはないから安心しなさい」

 

さっきまでの恥ずかしがっていた鈴さんは何処へやら、ジト目いただきましたー!だが、隣のシャルロットさんは違ったようで

 

へぇー、今は、ね

 

小声で言っていたため聞こえなかったが、どこか感心したような表情をしている。 鈴さんはその俺とシャルロットさんに呆れたのかため息を一つ吐き

 

「助けてくれて、ありがとう」

 

そう短く言って、そっぽを向く。 お礼の言葉なのに、なぜ耳まで真っ赤にしてそっぽを向く必要があるのか? まぁ、鈴さんだしね。 ここは、ツンデレいただきましたー!と喜ぶべきだろうか?

 

「それやったら、マジ殴りよ」

 

妙に座った眼で言われ、俺はシャルロットさんの手をつかみ、急いでその場を後にする。 だって怖いんだもの。 向かった先は、俺を呼んでいたクラスメイト達のところだ

 

「それで、どったの?」

 

「ビーチバレー、やらない?」

 

こっちに軽くビニール製のボールを投げてくる。 ふむ、ビーチバレーと言えば海の目玉の一つやな。 それを了承し、いざ対決。 チームはラウラさん、シャルロットさん、相川さん対俺、本音さん、七月のサマーデビルこと谷本癒子さん。 まぁ、一応バランス的には良い別れ方をしたのではないだろうか。 ・・・・・・たぶん

 

「さぁ、こっちから行くわよー!!」

 

谷本さんのサーブで始まった試合だが、なかなか面白い。 相川さんがレシーブをし、比較的身長のあるシャルロットさんがアタックするが、俺はブロックすればラウラさんがすぐにカバーに入る。 それを相川さんがトスして、シャルロットさんがスパイク。 するかと思えばそれはフェイクで、アタッカーはラウラさんだった。 それを本音さんが冷静に対処し、俺がトス。 相川さんがアタックする。 ちなみに俺は男子ということがあり、アタックは禁止されている。 まぁ、ラウラさんといえど身長と力の関係で、俺のアタックが返せるかどうかわからないということでだ。 シャルロットさんも同様で、俺が最初に言ったということもある。 そんなわけで、意外に接戦な試合となった。 下が砂浜ということもあり、普段使わない筋肉を使うせいか疲労が濃くなる。 それは相手チームも同様で、だんだんと動きが鈍くなる。 相川さんなんか、普通の人より体力があるのに大息ついてるし。 俺? もちろん余裕だよ?

 

「いやいや!はぁ......みんなの動きがすごすぎるんだってば!!」

 

そんなことを相川さんが言っているが、俺たちは首をかしげる。 そんな中、それに同意を示したのが谷本さんだ。 ということで、ダブルスの試合になった。 得点はそのままで、ラウラさん、シャルロットさん対俺と本音さんペアと言う対決になった。 そこから試合はさらに激化し、そして

 

「俺らの勝ちー!」

 

「いえーぃ!!」

 

俺と本音さんのハイタッチ。 試合は接戦も接戦。 だったのだが、ラウラさんとシャルロットさんの小さなミスが重なり、俺たちの勝利となった。 周りのクラスメイト達や、他のクラスの見ていたやつらも手に汗握る戦いだったのか、試合をしていた俺たちに拍手を送っている。 てか、皆さん見ていたんですね。 そこから抜け出し、俺は一人で砂浜を歩いていた。 すると

 

「簪さん?」

 

「あ、翼君」

 

そこには、パラソルの近くで山を作っている簪さんが。 と言うよりも、砂浜の砂ってカラカラだから山作るのに向かないと思うのだが。 話を聞けば、やはりと言うか積んでも積んでも山にならないという。 そんなわけで近くからバケツを拝借し、いっそのこと山ではなく城を作ることにした。 したのだが

 

「こだわりすぎた......」

 

「うん、こだわりすぎとかの次元じゃないよね」

 

簪さんの冷静なツッコミがいたい。 まぁ、あの水の駄女神のせいだろうが、俺は昔から絵やそこらへんがうまい。 それは、こういうアート関係にも波及する。 なので気合を入れて作れば、こんな事も出来てしまうわけだ。 それがクラスメイトに見つかり、あれよあれよと言う間にいろんなものを作らされてしまう。 まぁ、俺も途中から乗りに乗ったところあるけど

 

「これで、どうよ!!」

 

今回作ったのは砂の像。 それも、専用機持ちのIS装着バージョン。 うーん、やりすぎた。 クラスメイト達は喜んでくれているが、作られた専用機持ちプラス山田先生、織斑先生は苦笑いだ。 結構会心の出来なのだが。 え? そう言うことじゃない? ショボーン。 他には遊び心満載で

 

「どうだ、翼よ!」

 

「すっごく、マッチョです......」

 

ラウラさんを砂に埋め、その山になっている砂をボディビルをやっているような、ムキムキにしてみたりなど。 一日目の海を大いに楽しんだ

 

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