この空を飛びたくて(仮)   作:サクサクフェイはや幻想入り

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第七十二話 学園に帰れば......

福音迎撃と言う予想外の事態があったものの、臨海学校は終了を迎えた。 帰りのバスの隣は、もちろん本音だ。 本人が譲らなかったのもあるが、他の奴らが譲ったというのもある。 まぁ、その譲ったやつらも、前とか後ろの席にいるんだけど。 俺がボロボロになって帰ってきたのを見かけていた生徒がいたらしく、バスに乗ると同時に質問攻めにされたが、山田先生や他の専用機持ちが

 

「話すのはいいけど、自分たちも行動の制限が付きたいのか」

 

と言う問いに対し、質問攻めは沈黙を見せた。 さて、作戦無視をした織斑だが、顔を腫らしながら俺を睨んでいる。 どうやら、帰ってくると同時に織斑先生から手厚い歓迎を受けたようだが、興味がなかったので詳しくは聞かなかった。 ただ、今も青あざが残っているところを見ると、かなり手厚い歓迎を受けたんだろう。 それで、俺を睨むのは逆恨みだと思うが。 しかも、どうやって知ったか知らないが、今回の織斑の攻撃が失敗したのは俺のせいらしい。 本当に、どうやって知ったんですかねー。 大体の想像はついて入るが。 まぁ、そのおかげで織斑派の女子たちが睨んでくるが、平常運転だ。 表立って何かをやってくることはないしね。 こうして学園に帰っているわけだが、学園に帰っても俺のやることは多い。 まずは腕の治療。 それと並行して、今回の作戦の事情聴取。 それが終われば、ウイングゼロKの解析が始まる。 ウイングゼロKなのだが、第二形態と言い難いらしい。 姿かたちは変わることもあるらしいのだが、俺の場合ラファールリヴァイヴからウイングゼロKと言う全く別の機体に変わっている。 もっとも、前にも話したと思うがセカンドシフトは世界でもごく少数しか確認されてなく、こういうこともあり得ないとも言い切れない。 まぁ、だから解析と言う形になっているのだが。 このことを青とベルに聞いたのだが、情報をやるつもりはないとのこと。 まぁ、メッサーツバークだけでも、威力面を見れば他のISを軽く凌駕しているのだ。 下手にデータを渡して、量産なんかされたらたまったものではない。 これに関しては、プログラム関連をジェイルさんと見直すことが決定している。 ・・・・・・そっちのほうが心配と言えば心配だが、まぁきつく言っておけば大丈夫だと思う。 最終手段として、織斑先生けしかけるといえば大丈夫だろう。 そんなわけで、リミッターをかけてもなおツインバスターライフルとメッサーツバークはお蔵入りになるだろうことが決定しているので、新しいライフルの製作を依頼することにする。 そんなわけで、半場学校に帰った後も、俺の予定は決まっていた。 事情聴取にしても、ISの解析にしても織斑先生が付いてきてくれるそうなので、心配はないと思う。 いざとなれば、青とベルも対応してくれるというし。 そのもしもが来なければいいけどね。 大半の生徒は疲れているのか眠ってしまっているので、俺も眠ることにする。 お休みなさーい

 

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学校につけば黒服さんたちがお出迎え。 いやー、びっくりした。 すぐに簪さんや本音さん、シャルロットさんやラウラさんが俺の前に出てくれたけど、今回の事情聴取に来たお役人さんだったようだ。 なので、作戦にかかわった全員、もちろん織斑や篠ノ之も一緒に、学園の応接室に連れてかれた。 それからは事情聴取と言う名の取り調べ。 主に、俺にだけど。 なんというか、黒服の質問があからさまに俺の相棒、つまりセカンドシフトしたウイングゼロKのことについての質問だった。 もちろん、すべての質問に黙秘してやったけど。 お役人も諦めなかったが、一応は仕事ということで、今回の事故についての聞き取りも行われた。 そこらへんはありのまま起こったことを話すだけなので、織斑先生が総司令としてすべてを話していた。 学園側も政府側の人間がいるのがあまり好ましくないのか、仕事が終わればすぐに追い出す始末。 そんなわけで予定は多少前後してしまったが、腕の治療が行われる。 と言っても、治療用のナノマシン投与なので特に何かがあったわけではない。 いや、なんか医者が見覚えある人だったけど、多分違うと思う。 織斑先生も頭を抱えてたけど、違うはずだ。 そして次は、ウイングゼロKの解析なのだが。 あぁ、やっぱり知っている人だった......

 

「やっほー!さっきぶりだねつっくん!」

 

「あぁ、はい...... 束さん」

 

篠ノ之束博士、本人が何故かIS学園に居た。 いつもの整備棟ではなく、地下に行くあたりおかしいと思ったのだが。 ちなみに、この地下区画限られた職員しか入れないはずなのだが、俺はさっきパスを貰った。 いやー、どういうことなのでしょうか? 理解したくないけど、本能的にわかってしまう

 

「それじゃあ、ウイングゼロKの解析を始めよっか」

 

「おい束、何ナチュラルに私を無視してるんだ」

 

「あはっ!ごっめーん!」

 

ペコちゃんのように舌を出す束さんに、織斑先生は我慢ならなかったのかアイアンクロウを炸裂させていた。 なんか織斑先生からなってはいけない音と、束さんが痛がっているが気のせいだろう。 てか、そう思わないとやってられない

 

『大変なことになりましたね......』

 

『ほんとに、そう思う......』

 

『はぁ......』

 

青とベルも呆れた感じだ。 流石に束さんが口から泡を出し始めた時点で止めたが、織斑先生は不満げだった。 いや、これ以上やったら死にますから束さん。 そんな束さんを無視し、織斑先生は無慈悲にも質問する

 

「おい束、なぜおまえがここにいる。 あの時似たようなことは聞いていたが、こんなに早いとは思わなかったぞ」

 

「ちーちゃん、この状態で聞く? まぁ、答えるけどさ......」

 

涙目で織斑先生を睨みながら、立ち上がる束さん。 一応、今回は真面目な雰囲気だ

 

「簡単に言えば、悪の科学者束さんは改心した!って感じかな!」

 

全然そんなことなかった。 まぁ、織斑先生の一睨みで真面目な雰囲気に戻ったが

 

「恥ずかしい話だけど、つっくんみたく私のこと本気で気にして怒ってくれた人っていなかったからさ...... だからかな、私の心に届いたのは。 今まではどうにでもなれと思ってたけど、もう一度だけ頑張てみようかなって。 昔みたく、ちーちゃんに手伝ってもらって宇宙を目指していたころみたく。 私が逃げたせいでこの子たち(IS)をこんな使い方になってしまったけど、今度は逃げずに向き合おうって」

 

そう言いながら、俺のブレスレットを労わるように撫でる束さん。 その表情に嘘はなく、瞳も真剣だった。 そして、その真剣な瞳を俺と織斑先生に向ける

 

「だからお願い!私の手伝いをしてほしいんだ!この子たち(IS)を宇宙に行かせるために!」

 

頭を下げる束さんに

 

「俺でよければ、もちろん!」

 

「ふっ...... とんだ寄り道をしたものだな、お前も、私も」

 

俺と織斑先生は、手を差し伸べる。 もちろん

 

『そう、ですね。 私も宇宙を見てみたいです、ベルや翼と一緒に!』

 

『お母様のしたことは許せないけど、でも...... また空を飛べるなら、手伝ってもいい』

 

青もベルも、歩み寄る

 

「・・・・・・うん、うんうん!あり、がとう!!」

 

泣きながら俺たちの手を取る束さん。 こうして、宇宙への道が再び踏み出され始めた

 

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