この空を飛びたくて(仮)   作:サクサクフェイはや幻想入り

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2018.5.16 一夏のセリフ、フランスからイギリスに修正しました。 ぐぎぎ、wiki見て書いてるのになぜ間違ったんだ!


第七話 波乱の幕開け

山田先生のわかりやすい授業を聞きつつ、先ほど布仏さんと話していた内容を思い出していた。 簪さんが寝る間も惜しんで頑張っている理由、それは自分の専用機の完成だった。 なんと簪さん、驚くことに日本代表候補なのだそうだ。 なのだが、専用機の開発はされていない。 いや、凍結されたといったほうが正しいのだろう。 倉持技研が開発を担当していたらしいが、織斑の専用機の開発が優先されたそうだ。 本人と布仏さんは抗議したらしいのだがとりあってもらえず、結局元々完成していた七割で放置されたそうだ。 そこから簪さんは一人で組んでいるらしい。 その理由は布仏さんもわからないそうだが、とにかく一人で完成させることにこだわっているらしい。 知らないとはいえ、その凍結に至る要因を作った当の本人である織斑は、先生にあてられへらへらしながら謝っていた。 はぁ...... なんと理不尽なことか

 

「蒼海君は大丈夫ですか?」

 

「問題ないです山田先生」

 

気持ちを切り替え山田先生に答える。 まぁ、織斑に色々と言いたいことはあるが、知らない本人に当たるのは少し酷か。 それよりも簪さんをどうするかだが、どうしたものだろうか? 昔からの付き合いである布仏さんの申し出も断っているくらいだ、ぽっとでの俺が手伝いを申し出ても断られるのがオチだ。 かといって布仏さんも心配しているわけだし、どうしたものだろうか? 授業中、俺はずっとそのことを考えたいた。 もちろん、板書や山田先生のアドバイスはノートに取ってある。 あたりまえだよね!

 

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「さて諸君、本来なら授業のはずだったんだが、予定を変更し来週に行われるクラス対抗戦の代表を決めたいと思う。 クラス代表とは対抗戦だけではなく、委員会やいろいろなものに出てもらう。 まぁ、クラス長と考えてもらっていい。 自薦他薦問わない、誰かいないか?」

 

そう言ってクラスを見回す織斑先生。 進んでクラス長など面倒なことなんぞやりたくないが、自薦他薦問わないということは覚悟しなければならない。 男なんて珍しいし、注目の的だろうからな。 少しやる気をなくしながら、周りを見回すと一人の生徒が手を上げた

 

「はい。 私は織斑君を推薦します!」

 

「私も!」

 

この通りだ。 最初に挙げた一人を皮切りに、数人が織斑を推薦する。 果たして自分がやるのを回避するためなのか、それとも珍しさなのか。 たぶん後者だろうなんて思いながら、これは俺も来るかなー、なんて思っていると、案の定だった

 

「私はつばっちを推薦します~」

 

「私も蒼海君を推薦します!」

 

思わず机に突っ伏す。 なぜそこで俺の名前を挙げた布仏さん、しかも推薦した数人に相川さんまで混ざってまでいた始末だ。 これで推薦は俺と織斑の二人なわけだが、織斑が騒ぎ始める

 

「お、俺!?」

 

「ふむ。 織斑と蒼海以外誰かいるか? いないならこの二人のどちらかになるぞー」

 

「ちょ、ちょっと待った!俺はそんなのやらないぞ!」

 

あほな織斑は織斑先生に意見を言うが、まともに取り合ってもらえるはずもない。 そもそも、聞く耳持たんて感じだし。 そんな感じがしていたから俺は最初からあきらめていたんだが。 だが、それを良しとしない人がいた

 

「納得がいきませんわ!そのような選出は認められませんわ!!男がクラス代表だなんて恥さらしですわ!このセシリア・オルコットに一年間、屈辱を味わえと言うんですか!?」

 

オルコットさんだ。 なんとなくこうなる気はしていたが、予想通りになるとは...... さて、そこまで言うなら自薦すればいいはずなのだが、オルコットさんはなおも騒ぎ立てる

 

「大体、文化も後進的な国で暮らさなければならないこと自体が私にとっては屈辱的だというのに!「イギリスだって対してお国自慢ないだろ。 世界一まずい料理で何年覇者だよ」なっ!?」

 

「あーぁ」

 

色々とまずい発言をするオルコットだが、それに負けず劣らず織斑も爆弾発言した。 二人とも頭に血が上っているとはいえ、もうちょっとどうにかならないのだろうか? まぁ、確かに故郷の日本が悪く言われて気分が悪いが、みんな我慢しているのだ。 火に油を注ぐということで、二人の口論はヒートアップしていた。 先生方に目を向けるが、山田先生はあたふたしてるし、織斑先生に至っては口元に笑みを浮かべている始末だ。 止める気はない、と

 

「美味しい料理はたくさんありますわ!貴方、私の祖国を侮辱しますの!?」

 

「・・・・・・」

 

睨みあう織斑とオルコットさん。 これで俺免除されないかなー、なんて思っていると

 

「決闘ですわ!!」

 

結局こうなってしまった。 織斑も織斑で乗り気なようだし、どうなるのやら......

 

「わざと負けましたらわたくしの小間使い...... いえ、奴隷にしますわよ!」

 

発言がやばいのだが、それくらい頭に来ているのだろう。 まぁ、冗談と言う雰囲気でもなさそうだが。 だが、そんな険悪ともとれる空気は、織斑の一言によって笑いに包まれる

 

「あぁ、いいぜ? ハンデはどれくらいだ?」

 

「まぁ、早速ですの?」

 

「いや、俺がどのくらいつければいいんだ?」

 

周りの女子の失笑が聞こえるが、俺はそんなのを気にしている余裕はない。 こいつは歴史の授業などを聞いていなかったのだろうか? 日本は男女平等をうたってはいるが、実質は男尊女卑と言っても過言ではなかった。 だがそれは、ISが登場するまでの話だ。 ISが登場したのちは立場が逆転、女尊男卑の完成だ。 確かに素の運動能力など筋肉の付き方などは有利かもしれないが、ISはそんなのを軽く凌駕するものだ。 故に、男子が女子にハンデなどありえない。 女子の失笑もこういう理由だ。 クラスの女子もハンデをつけてもらったほうがいいという声が出ているが、織斑はそれを拒否。 その後オルコットさんも見下したようにハンデを提案したが結局、ハンデはなしと言う結果になった

 

「そこで関係ないという顔をしているあなたもですはわ! 負けたら奴隷、いいですわね!」

 

「・・・・・・それは一夏だけじゃないのか?」

 

「そんなはずないでしょう?」

 

「大体翼、なんでお前は反論しないんだよ、悔しくないのか!!」

 

本人たちの話だったはずなのだが、結局俺も巻き込まれた。 織斑なんか、暑苦しく俺に顔を近づけてくる始末だ

 

「はぁ...... なら言わせてもらうが、二人とももう少し立場を自覚したらどうだ?」

 

「立場を自覚? どういうことだ?」

 

織斑は分からないのか首を傾げ、オルコットさんは目で続きを促す

 

「はぁー...... まず一夏だが、お前の意見は男性代表ととられてもおかしくないんだぞ? それを、相手の言葉が気に入らないからって悪口を言って、子供か」

 

「でも、それはアイツが」

 

「お前の意見は聞いてない。 次にオルコットさんだが、君のほうが救えない。 代表候補としての自覚ある?」

 

「なっ!? そんなもの、貴方に言われなくても!!」

 

「あるならそんなこと言わない。 男の代表が気に入らないのは分かる。 ぽっとでの男が代表戦なんか出ても、結果は目に見えてる。 勝ちに行くならオルコットさん一択だろうが、何故意見を言う前に自薦しない? 自薦すればそれで済む話だ。 次に君の肩書は? イギリス代表候補だろう。 それが、日本を後進的な国だとか。 君の発言はそのままイギリスの発言ととらえられてもおかしくないことくらいわかるはずだ、これは織斑にも言えることだが。 あと付け加えるなら、この教室のほとんどが日本人だ。 その発言はこのクラスのほとんどを敵に回すわけだが、そこまで考えて発言していたのか? さらに言うなら、その後進的な国の生まれがISのコアを開発し、なおかつ初代モンドグロッソ優勝者も輩出しているわけだが、そこらへんどう思う?」

 

「・・・・・・」

 

これにオルコットさんは答えられなかった。 オルコットさんの顔色は蒼を通り越して真っ白になっていたからだ。 まぁ、考えてたらあんなこと言わないもんね。 ご愁傷様

 

「終わりか蒼海」

 

「まぁ、一応言いたいことは言いましたから」

 

「なら時間も押しているしこれで終了だ。 オルコット、織斑、蒼海の対戦は次の月曜、第三アリーナで行う。 各々準備しておくように」

 

こうして、クラス対抗戦の前に前哨戦、いうならばクラス代表決定戦と言うのだろうか? とにかく、賽は投げられた。 はぁ......まぁ、やれるだけはやるさ。 それと気になったのが、篠ノ之さんと織斑だ。 人のことを殺さんばかりに睨んでいるが、ほぼ自業自得だからな?

 

 

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