もしかしたら、少しオーフェリアにアンチ入ってしまっているかも知れません。が、決してオーフェリアはアンチではないのでそこの所よろしくお願いします!
私はクローディアに連れられて、星導館専用のVIP席で試合を見ることになった。
元々は、銀河の人たちが見るためにあるらしいんだけど誰1人として来ていないため星導館の生徒に貸し出されているらしい。
「…それにしても凄いね。この部屋…」
「えぇ、一応銀河の幹部が見るための部屋ですからね。殆ど来ることはありませんが万が一来た時に粗末な部屋ではどうなる事やら…」
確かに統合企業財団の幹部はわざわざ星武祭なんて見には来ないだろう。聞いた話では、人間性を捨てた人しかなることが出来ないらしいし。
「…琴音、シルヴィ出てきましたよ。」
この部屋、実況も聞こえないらしい。
あれだけステージでは聞こえた歓声もこの部屋では何も聞こえない。
(……こんな部屋で見てて楽しいのかな…?)
一応、モニターはあることにはあるがこの場所から試合が見れるなら殆ど必要無いに等しい。
シルヴィの歌が聞けないのはほんとに残念だ。
「…クローディアはどっちが勝つと思う?」
「そうですね……。【孤毒の魔女】ですかね。前回大会でも、シルヴィは彼女の毒に対して打つ手がありませんでしたから。なにか対策をしているにしろ、シルヴィが不利なことには変わりないですから。」
クローディアの見立ては正しいと思う。
私自身【孤毒の魔女】の戦いを生で見たわけじゃないけど、あの毒は少々厄介だと思う。
まず普通の人なら太刀打ちできないし、シルヴィの歌の力がどれだけ対抗出来るかってところかな…。
「琴音、始まりますよ」
【孤毒の魔女】、現六花最強の魔女の力見せてもらうよ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
試合開始早々に仕掛けたのはシルヴィだった。
「……あれがシルヴィの歌の能力……。」
シルヴィからしたらただ旋律を奏でているだけなんだと思う。けど、それは見る者を魅了するほど美しい光景だった。
「…流石は【戦律の魔女】ですね。歌うだけでここまで見る者を惹き付けるとは。」
シルヴィが旋律を奏でる度にシルヴィ自身の星辰力が高まっていく。
(…流石。星辰力の練り方が他の選手と比べて圧倒的に上手い。)
シルヴィは歌い終えると同時に、【孤毒の魔女】との距離を一気に詰めに行った。
「………あれが毒……」
シルヴィが【孤毒の魔女】へと到達する直前に彼女の周りから瘴気と言うべきものが溢れ出た。
「…やはり凄いですね。琴音を見すぎたせいでそこまで驚きませんが。」
(……クローディア、酷いよね!?
私はあそこまで化け物じゃないよ?星辰力だってあんなに多くないし……今は。)
私が内心クローディアに突っ込んでいる間に試合が動いた。
シルヴィが退くと同時に、【孤毒の魔女】から溢れ出たいた瘴気が彼女を中心にステージ全体を覆った。
「「シルヴィっ!」」
私もクローディアももうダメだと思ったが、今度はシルヴィがいた場所を中心に瘴気が消えはじめた。
「……あれは?」
「私にもわかりません。ただ、シルヴィの歌であるのは確かです。」
シルヴィの歌はステージ場に広がった瘴気を全て消し去った。
(……凄い。ただ、今のでシルヴィは星辰力を使い過ぎた。それに対して、【孤毒の魔女】にはまだまだ余裕がある。……………頑張ってシルヴィ)
祈ることしか出来ないのがもどかしい。
そこから、シルヴィは防戦一方となってしまった。
【孤毒の魔女】の攻撃に対して、なんとか攻撃を防いではいるが見るからに疲労がどんどん溜まっているのがわかる。
「…シルヴィには厳しいですね」
「うん。それでも、シルヴィはまだ諦めてないよ。まだ大丈夫。」
何度目かの攻防の後、一瞬【孤毒の魔女】の瘴気が明らかに弱まった。
その一瞬をシルヴィが逃すはずが無く、先程瘴気を消し去った旋律で【孤毒の魔女】を覆った。
「なるほど。これで瘴気は出せませんね」
(………怪しい。まだまだ星辰力に余裕があるはずなのに。)
シルヴィは旋律で【孤毒の魔女】の瘴気を抑え、右手に持った煌式武装で校章を斬りにいった。
ブワァ
シルヴィの武器が校章に届くその瞬間に、旋律が消え【孤毒の魔女】から瘴気が溢れ出た。
それはまるで手のように動き、シルヴィを捕らえた。
「……まさか、狙って?」
今のタイミングは、あまりにも完璧だった。
シルヴィを捕らえるには最適な……。
シルヴィの星辰力が弱まっているのは見るからにわかる。だとしても、あのタイミングで旋律が消える確信があったのだろうか…。
瘴気の手に掴まれたシルヴィは、何度もステージに叩きつけられボロボロになっていた。
「…これ以上やったらシルヴィが死んでしまいますよ!」
確かに不味い。
アナウンスがないということらシルヴィの意識がまだあるということ。
それに加え、シルヴィの全身には所々明らかに瘴気の影響からか毒々しい色へと変わっていた。
会場の雰囲気も先程までとは打って変わりお葬式のようだ。
「………クローディア、……どうやったらステージに行ける?」
「……試合中はステージに行くことはできません。それこそ、ここのガラスを破壊するぐらいしか……。」
「………ごめん、クローディア。」
「琴音!?何をするつもりですか?」
クローディアが私を止めようと手を伸ばして来るがもう遅い。
「散って、千本桜。………………卍解 千本桜景厳」
全ての刃を1点へと集める。
ガラスにはそこを中心に亀裂が入り始めた。
パリーン
「……よし。ほんとにごめん」
私は顔を真っ青にしたクローディアを置いて、急いでシルヴィの元へと向かった。
〜〜〜〜〜〜〜〜
「……もうこれ以上やる必要はないよね?」
私は瘴気の手を数億の刃で消し去り、掴まれていたたシルヴィを開放し腕に抱きかかえた。
「シルヴィ、大丈夫?」
「こ、琴音…?」
「うん。ごめんね、勝手なことをして。」
「ううん、ごめんね。約束守れなくて」
『シルヴィア・リューネハイム降参。勝者オーフェリア・ランドルーフェン』
『えっと、試合終了です。』
「ううん、大丈夫だよ。シルヴィの雄姿ちゃんと見てたから。まずは、それ治さないとね。」
シルヴィを一旦ステージに寝かせ、1度集中する。
「……私は拒絶する」
私の星辰力がシルヴィの身体を包みこみ、変色していた所も治っていく。
「……はぁ、はぁ。……シルヴィ、…大丈…夫?」
「えっと、うん。さっきまでが嘘みたいだよ。けど、琴音こそ大丈夫なの?」
「……うん、大…丈夫。ちょっと…星辰力使いすぎた……だけだ…から。」
『これは凄い!突如現れた【桜姫】の星辰力がリューネハイム選手を包んだ瞬間にリューネハイム選手の傷が嘘のように消えました』
『これは彼女の魔女の能力でしょうかね。なんにしても凄いです』
(…流石にあの傷を治すには星辰力を喰うか…。そんなことよりも今は)
私は星辰力を使い過ぎて少し辛い身体を動かし、【孤毒の魔女】の方へと歩く。
「……なんで、あそこまでしたの?……私が止めなきゃシルヴィの命が危なかった」
実際、私の星辰力の消費から考えてもあと少し遅ければシルヴィはかなり危なかった。
「…彼女は降参しなかったわ。」
……降参しなかった?
だからといって、あんなに痛めつける必要はあったの?
「………校章を…破壊すれば良かったでしょ。……決勝戦、あなたには地獄を見せてあげる」
「……あなたには無理よ。………もう誰にも運命は覆せない…。」
…運命は覆せない?
彼女の過去に何があったかは知らない。けど、私の親友にここまでしてくれたんだ。
……決勝戦、全力で叩き潰す。
書いてて、シルヴィが可哀想になってしまった……。
シルヴィファンの方々申し訳ないです。ただ、話の感じからこうなってしまったのでお許し下さい。
シルヴィには後々活躍してもらうのでそれまでお待ちください。
あと、前書きでも言いましたがオーフェリアも今回はこんな感じですが決してアンチではないです
それでは次回。