次回には入ろうと思いますのでお願いします。
準決勝と決勝戦の間には1日休憩日があり、今日はその休憩日。最初は今日一日千本桜との対話に使おうと思ってた。
「さぁ、早く行きますよ。琴音」
当初の目論みとは大きく異なり、私は今六花最大のショッピングモールに来ている。
もはや、出掛ける時の恒例の光景となりつつあるシルヴィ、クローディア、そして私の3人。
どうせ、対話しても最終的にはお茶をするのであまりやっている事には変わりないとはいえ明日決勝戦がある人を連れ出すのはどうなんだろう……。
(…シルヴィの気分転換と言われちゃえば断れるわけもないんだけどね)
シルヴィは昨日の準決勝のあと、かなり落ち込んでいたけど今日は少し無理しているとはいえ随分と良くなった。
「琴音〜、このお店入ろうよ」
「うん、いいよ」
ただ、例の如く変装を全くしないのはやめて欲しい。
ただでさえ、この3人でいると目立つのに尚更目立ってしまう。それこそ、私たちの前の道だけ人がいなくなる程。
シルヴィが入っていったお店はとても落ち着いた雰囲気で、とても静かな空気が漂って"いた"。
そう、漂っていたのだ。
シルヴィがお店に入った途端にその空気は崩れ、店員さんからお客さんまで全員の視線を集めていた。
((……またご迷惑を……))
私とクローディアは内心店員さんに謝りながらもシルヴィが座った席へと向かった。
注文をし、席に座ると先程までの落ち着いた雰囲気はどこに消えたのやら、視線が多すぎて落ち着いてもいられなかった。
「……ほんとはね、今日琴音を誘ったのは私の気分転換に付き合って欲しかったからだけじゃないんだ」
席に着くや否や、シルヴィは突然不思議なことを言った。
「……どういうこと?」
「先日、シルヴィが危なくなって助けたあと琴音言いましたよね?「地獄を見せてあげる」と。」
(………あぁ、言ったね。今でもそのつもりだけどね)
「そのことなんだけどね…。私は琴音にそんなことを思って戦って欲しくないんだ」
「……どういうこと?」
何を言っているのか分からなかった。
彼女は【孤毒の魔女】はしなくてもいい攻撃をして、シルヴィの命を危険に晒した。それは許すべきものじゃない。
「シルヴィは、あなたに戦いを純粋に楽しんで欲しいんですよ」
……クローディア、私はそこまで戦闘狂じゃないから。
「…戦いを楽しむかぁ……。」
「うん、琴音には怒りでなんか戦って欲しくないんだよ。だって、戦ってる時の琴音って凄く輝いて見えるから。」
「えぇ、私もそう思います」
……それって戦闘狂ってことなんじゃ……。
私はそこまでじゃないと思う。多分
「…シルヴィありがとね。お陰で目覚めたよ、決勝戦楽しんで来る」
「うん!頑張ってね」
ほんとにいい友達を持った。
シルヴィもクローディアもまだ知り合ってからの年数は経ってないけど多分私のことを誰よりも分かってくれている。
「それじゃあ、今日は目一杯楽しまないとね♪」
……そこからは大変だった。
会計の際にシルヴィだけじゃなくて、何故か私のサインも頼まれ。
お店から出るとシルヴィの出待ちであろうファンがとてつもない数居て、私とクローディアでどうにか出ようと思ったら何故か私が囲まれて……。
(……今日一日で余計に疲れた気が……)
決勝戦を控えた前日に今まで以上に疲れることをしたお陰で、寮の部屋に戻ってすぐにベッドへと向かった。
「…琴音、明日は頑張って下さいね。」
「うん、ありがとう。それじゃあ、おやすみ」
「えぇ、おやすみなさい」
(……明日は私の全力を以て、【孤毒の魔女】に…勝とう)
柄にもなく、明日の試合の決意を胸にしてから私は眠りについた。
次回は遂に決勝戦です!
お楽しみに!