今回はあの方々が出てきますよ!
24話
魔の学校見学から時間は流れ、私達は高等部へと進学した。
あれから変わったことと言えば、あの刀藤家の綺凛ちゃんが星導館に入学してきてくれたこと。流石は刀藤家の人間と言うべきか、純粋な剣術の腕は相当高く早くも序列2位まで登りつめていた。
クローディアは負けたのかって?そんな訳ないでしょ?
クローディア、綺凛ちゃんが入学して間もない頃に自分の序列を譲ったらしい。
理由を聞いたところ、「私が譲っていなければ、琴音が譲っていたのでしょう?それは我が星導館としても食い止めなければいけないことなので止めたまでですよ」と言われてしまった。…………そんなにわかり易かったのだろうか。確かに綺凛ちゃんが入学するとわかった時には譲ろうと考えてたよ?だって、序列1位って何かと目立つし…。
そんな訳で、クローディアは序列を譲り現在は序列3位である。いつの間にか、序列3位まで上がってる辺り流石だと思う。
そんな訳であれから割と平穏な日々を送れていた私なのだけど…、新学期というのは甘くないらしい。
「咲き誇れ!六弁の爆炎花!」
ドォーン
………どうしてこうなったの…?
遡ること数十分前
「それで、琴音には今からこの2人の編入生を迎えに行って欲しいのですが…」
そう言って、クローディアが見せてくれた生徒のデータの2人はとても見覚えがあった。
「……っ総ちゃん!?それに透!?どうして…?」
あれだけ頑なに六花には行かないと言っていた総ちゃんが編入してくるなんて……。
「理由は分かりませんが、お2人共特待献身生の案内を送ったところ二つ返事で了承して下さいましたよ」
……これは直接聞く必要があるね。
「分かった、クローディア。任せて」
私は急いで生徒会室から出て、2人の待つ駅えと向かった。
「あっ、琴音……。もう1人いるんですが…」
クローディアのそんな呟きが聞こえたとか聞こえなかったとか…。
全速力で飛ばすこと5分。
目的場所である、駅には弟との姿はなく淡いピンク色の髪をした少女が1人立っていた。
「あっ、琴音じゃないですか!」
「総ちゃ〜ん」
ガシッ
久しぶりの親友との再会だからだろうか、いつもはやらない様なことをしてしまう。
「それにしても琴音、見ないうちに大きくなりましたねぇ」
総ちゃんの視線を胸に感じ、思わず腕で隠してしまう。
「そ、そんなことよりも総ちゃん、どうして六花に?」
そう、これは忘れてはいけない。
あれだけ嫌がってたのになんで来る気になったのか。
「それはですねぇ………面白そうだからですね」
……はい?
「もう一回言って「だから面白そうだからですよぉ」……はい?」
「いやぁ、琴音が行くって行った頃は別にわざわざ行く必要はないかなぁって思ってたんですけどね、琴音が居なくなってから相手がいなくてつまらなかったんですよねぇ。それに王竜星武祭?でとても琴音楽しそうでしたし」
流石は総ちゃん。
「…そっか。それじゃあ、行こう。透も探さないといけないし。」
それから、星導館に向かいながら他愛ない話をした。
今まで何をしてたとか、王竜星武祭で見せた[無明三段突き]はどうだったかなど。
「そう言えば、透見なかった?」
……学園まであと少しという所まで来たが、未だに見つかる気配のない弟。
「見てませんねぇ。透くんならわかると……あれじゃないですかね?」
そう言って総ちゃんが指差す方には、見慣れた青色の髪の少年がいた。
「あっ、透〜!」
「姉ちゃん!!」
ガシッ
少し見ないうちに大きくはなっていたが、相変わらずで少し安心した。
「…それで透。なんでいなかったの?」
私と似て、方向音痴の透がここまで誰の案内もなしに辿り着けるとは考えにくい。
「あぁ、それならあそこにいる人と一緒に来たんだよ」
そう言って透が指差す方にあるのは女子寮。
「…え?女の人と来たの?」
「いやいや、違うよ。」
……どういうこと?
女の人じゃなきゃ男の人ってことだけど、女子寮にいるってこと??
「いえ、琴音。れっきとした男の人のようですよ」
総ちゃんが指さす方には、序列5位のあのお嬢様のお部屋がある。
もし、本当にあそこに居るのならそれは………
「咲き誇れ!六弁の爆炎花!」
……ほらね。
ドォーン
そんな爆風と共に、1人の男の人が飛び出してきた。
中途半端で申し訳ない。
ただやっと、刀藤綺凛と弟、沖田総司を出せてとても満足です!
次回の更新も早くしたいと思います!
感想お待ちしておりますので、遠慮なくどうぞ!!(批判はやめて貰えると嬉しいですが…)
それではまた次回!