若干のゆるゆる回が続きますが楽しんでもらえると嬉しいです。
「いやぁ、たった1日でここまで変わるんですねぇ」
そう言う総ちゃんの目線の先にいるのは、訓練中の綺凛ちゃんと紗夜ちゃんの2人。
総ちゃんの言う通り、2人の変化は私の予想を大きく上回りそこら辺のペアの連携など目じゃないほど息が合うようになっていた。
「…私も予想外だよ。気休めのつもりで言ったのに、余程のことでもあったのかな?」
「案外あの二人の場合は共通点でもあったのかも知れませんよ。沖田さんたちだって、最初はただ剣術が好きなことしかお互いのこと知りませんでしたし」
確かに私と総ちゃんは最初は剣術のことで話があい、それから2人で模擬戦闘などやっていくうちに今の関係になった。
「そうかもね……あっ、終わったみたいだよ」
総ちゃんと話していると、2人の訓練中も終わったようでその場に座り込んでいた。
「お疲れ様、2人とも」
労いの言葉をかけ、手に持っていたスポーツドリンクを渡す。
「それにしても、たった1日でここまで仕上げてくるなんて凄いね。総ちゃんも驚いてたよ?」
「……総司さんは?」
「…ちょっと打ち合いに……。ごめんね」
先ほどまで一緒に見ていたはずの総ちゃんは、また桐ヶ谷くんの所に打ち合いに行ってしまった。
彼も楽しんでいるらしく、明日奈に迷惑を掛けていないかは心配だが私までここを離れる訳にもいかないのでただ祈るだけである。
「それなら、琴音に私たちの相手をして欲しい。もちろん全力で。」
「……いいけど、綺凛ちゃんは私1人でいい?」
総ちゃんがいないため、2対1となるが綺凛ちゃんが納得するかどうか……。
「い、いえっ!!琴音お姉ちゃんと出来るなら喜んでやらせてもらいます!!」
「…わかった。それじゃあやろう」
未だに呼ばれなれない綺凛ちゃんのお姉ちゃん呼びになれるにはまだまだ時間がかかりそうである。
「えっと、決闘のスタイルは取れないから模擬戦ってことで。一応、戦闘続行不可能は自己申告で怪我にだけは気をつけてね。」
「はいっ!!わかりました」
「了解した」
「それじゃあ、始めよっか。この鈴が地面に落ちたらスタートね」
そう言って鈴を真上に投げる。
チリーン
鈴が落ちると同時に真っ直ぐ突っ込んでくる綺凛ちゃん。
(……綺凛ちゃんに対して、紗夜ちゃんは1歩も動いていない)
綺凛ちゃんは間合いのギリギリ外までくると立ち止まった。
「…綺凛ちゃん、私には間合いなんて関係ないんだよ?…………散って、千本桜」
ザアァァ
桜の濁流が、綺凛ちゃんのいた場所飲み込む。
「……そんなことは百も承知ですっ!!」
間合いの外に居たはずの綺凛ちゃんはいつの間にか、私の間合いの内側にいた。
「……やるね。けど、まだ甘いよ」
私の千本桜は、一見攻め手に特化しているように見える。けど、千本桜の本当の特徴は攻守のどちらにも優れているところ。
ザアァァ
自分の周りを千本桜で覆い、桜の壁を作り出す。
「……くっ」
綺凛ちゃんは後ろへと跳び、紗夜ちゃんの元まで下がる。
「どうしたの?折角2人いるんだから2人で攻めてきなよ。」
そう言うと何やら2人でアイコンタクトをし、もう一度綺凛ちゃんが突っ込んでくる。
(……さっきと同じはずが無い。紗夜ちゃんから目を離さないようにしないと。)
綺凛ちゃんの連鶴を千本桜の壁で防ぎつつ、紗夜ちゃんの方へと意識を向ける。
(………あれは?)
紗夜ちゃんが持っているのは通常の煌式武装の大きさよりもかなり大きいランチャーのようなもの。
(あれは、煌式武装なのかな??)
「どどーん」
通常の煌式武装の数倍ほどのエネルギー量を持ったエネルギー弾がこちらへ向かって飛んでくる。
「(……あれは不味いかなぁ)……卍解 千本桜景厳【桜花】」
数千の刀を前方に展開し、エネルギー弾を防ぐ。
(……ふぅ。ちょっと危なかったかな)
卍解した状態では完全に防ぐことが出来たが、始解の状態では少し厳しいかもしれない。
紗夜ちゃんが打ったエネルギー弾はそれほどの威力を要していた。
「……あれだけまともに当たったのにまさか無傷とは。」
「私も軽くあしらわれてました……」
何故かその場に膝を付いて落ち込み始めてしまった2人。
「えっ、いや2人ともかなり強くなってるよ?だから、自信持って、ね?」
このあと、総ちゃんが来るまで2人を元気付け続けたのは言うまでもない。
書いてて思ったことなのですが、琴音たちのペアに勝てるペアいるんでしょうか……。
これは断言出来ますが、いないですね。現状
可能性があるのは、透&一ノ瀬先輩。キリト&アスナぐらいな気が……。
皆さんはどう思いますかね?
宜しければ感想の方にお願いします